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資格のものさし

宅建と行政書士はどっちが難しい?

データ比較表(宅建 vs 行政書士)

項目 宅建 行政書士
難易度スコア 59.0 63.7
偏差値(難易度スコア換算) 54.3 58.3
難易度順位(スコア算出76資格中) 22位 15位
直近合格率の平均 18.2% 13.8%
勉強時間の目安 300〜400時間 500〜1,000時間
受験資格 受験資格なし(誰でも受験可) 受験資格なし(誰でも受験可)
受験料 8,200円 10,400円
試験日程 年1回・10月の第3日曜。令和8年度は2026年10月18日(日)13:00〜15:00(登録講習修了者は13:10〜15:00)で、受験票の発送予定は10月2日、合格発表は11月25日。受験申込はインターネットが2026年7月1日9:30〜7月31日23:59、郵送が7月1日〜7月15日(簡易書留の消印有効)で、令和8年度の受付はすでに終了している 年1回・11月(令和8年度は11月8日(日))
実施機関 不動産適正取引推進機構(RETIO) 行政書士試験研究センター

合格率の年度別の推移・出典URLは各資格の個別ページ( 宅建行政書士)に全て掲載しています。

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

資格 分類 対象 根拠条文
宅建 業務独占 重要事項の説明 宅地建物取引業法第35条第1項
宅建 必置(設置義務) 事務所等への専任設置 宅地建物取引業法第31条の3第1項
行政書士 業務独占 官公署提出書類の作成等 行政書士法第19条第1項
行政書士 名称独占 行政書士の名称 行政書士法第19条の2第1項

どちらも業務独占資格です。宅建は重要事項の説明、行政書士は官公署提出書類の作成等が、それぞれ資格を持つ人にしかできないと法律で定められています。守っている仕事が別なので、難易度の前にこの違いで選べます。取ったあとに就きたい仕事が上の表のどちらに入るかを先に見てください。

分類の根拠はe-Gov法令検索の条文本文で、引用した文が本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。収録資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • 宅建: 受験資格なし。日本国内に居住していれば年齢・学歴等に関係なく誰でも受験可(合格後の資格登録には宅建業法18条の条件あり)
  • 行政書士: 受験資格なし。年齢・学歴・国籍等に関係なく誰でも受験可

どちらも受験資格がありません。思い立った時点でどちらからでも始められるので、順番は自分の都合で決められます。

この2つ以外も候補に入れ直すなら、分野別のデータ表で受験資格の制限がない資格が各分野の先頭に並びます。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 宅建 行政書士
1時間 9.9〜13.2ヶ月(300〜400日) 16.4〜32.9ヶ月(500〜1000日)
2時間 4.9〜6.6ヶ月(150〜200日) 8.2〜16.4ヶ月(250〜500日)
3時間 3.3〜4.4ヶ月(100〜134日) 5.5〜11.0ヶ月(167〜334日)

目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、行政書士のほうが200〜600時間多く必要です。1日2時間のペースなら3.3〜9.8ヶ月の差になります。難易度スコアの差を「自分のカレンダー上で何ヶ月ぶんか」に置き換えると、こうなります。出典は宅建がアガルートアカデミー(通信講座公表値)、行政書士がユーキャン(通信講座公表値)で、いずれも幅のある目安です。

1日の時間・開始日を自分の数字で入れて完了予定日を出すなら勉強時間シミュレーターを使ってください。上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。

この比較で扱っていないこと

ここまでが当サイトのデータで言えることです。年収・求人数・就職のしやすさは一次データを持っていないため比較していません(出典を示せない数字は載せない方針です)。収入で選びたい場合は、上の「できる仕事の違い」で見た業務の求人を実際に検索して確かめてください。

宅建の合格ラインは毎年動く。行政書士は300点満点の180点で決まっている

行政書士試験は、何点取れば受かるかが先に決まっています。行政書士試験研究センターが公表する令和7年度の合否判定基準は、法令等244点・基礎知識56点の計300点満点(60問)に対し、(1)法令等科目の得点が122点以上 (2)基礎知識科目の得点が24点以上 (3)試験全体の得点が180点以上、の3つをいずれも満たした者を合格とする、というものです(出典: 行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験合否判定基準」/2026-08-06確認)。他の受験者がよくできた年でも、基準が上がることはありません。

宅建試験は逆で、合格基準点が試験のあとに決まります。不動産適正取引推進機構が公表する試験実施概況(令和7年度以前10年間)には年度ごとの合格基準点が並んでいて、令和7年度は50問中33点、令和6年度は37点、令和5年度と令和4年度は36点、令和2年度10月試験は38点でした(出典: 不動産適正取引推進機構/2026-08-06確認)。同じ試験でも、年によって5点ぶん要求が動いています。試験勉強の段階で「あと何点で届く」を確定させられません。

合格したあとの距離も違います。宅地建物取引業法第18条第1項は、登録を受けられるのを「試験に合格した者で、宅地若しくは建物の取引に関し国土交通省令で定める期間以上の実務の経験を有するもの」等と定め、同法施行規則第13条の15はその期間を2年としています。実務経験がない人は、同規則第13条の16第1号の登録実務講習を修了して同等以上の能力があると認められる必要があります(出典: e-Gov法令検索/2026-08-06確認)。行政書士は行政書士法第6条が行政書士名簿への登録を定めるだけで、条文に実務経験の要件がありません。

試験の一部免除にも条件がついています。宅建の5問免除(45問・1時間50分)を使えるのは登録講習の修了者だけで、同機構は「試験の一部(5問)が免除される『登録講習』は、宅地建物取引業に従事している方(従業者証明書(業法第48条第1項)をお持ちの方)のみ受講することができます。一般の方は受講できません」と明記しています(出典: 同「登録講習について」)。不動産業に勤めているかどうかで、受ける試験の問題数が変わります。

編集部の見解

両方取るなら宅建が先。ただし宅建は「合格したら名乗れる」試験ではない

順番は宅建からにしてください。上の勉強時間の表とスコアの差のとおり、先に決着がつくのは宅建です。加えて出題範囲が一部重なります。宅建は「土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令」を出題内容に掲げ、行政書士は法令等科目に民法を明記しています。宅建で民法を一度通しておくと、行政書士の学習で読み直しになる部分が減ります。ただしこれは学習範囲が重なるという話で、制度上のつながりではありません。宅建に合格しても行政書士試験の科目免除や受験資格は発生しないので、「宅建を踏み台にする」という言い方は正確ではありません。

学習計画の立て方は、この2つで変えてください。行政書士は180点という到達点が動かないので、どの科目で何点取るかを最初に配分できます。記述式3問で60点を占める配点も公表されているため、択一でどこまで積んで記述にいくら残すかまで設計できます。宅建は基準点が事後に決まります。過去10年で33点から38点まで動いた事実があるので、「35点取れば受かる」という前提の計画は危険です。宅建は上限を狙って詰める、行政書士は基準を確実に超える配分を組む。同じ勉強でも詰め方が違います。

不動産業に勤めている人は、宅建をためらう理由がありません。登録講習で5問免除が使えて、合格後の登録に要る2年の実務経験も勤務で満たせます。逆に不動産と関係のない仕事をしているなら、宅建は合格してからもう一段あります。5問免除は使えず、登録実務講習を修了しないと登録に進めません。宅建士証を持って重要事項の説明をするところまでを目標にするなら、その講習の時間と費用まで含めて計画してください。

独立を考えているなら行政書士です。上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表を見てください。宅建は事務所への専任設置が業者側に義務づけられている資格で、価値の出方が「雇われる側の必置人材」に寄ります。行政書士は自分の名前で書類作成を受任する形が本体で、登録に実務経験も要りません。会社で評価されたいなら宅建、自分で看板を出したいなら行政書士、と分けて考えてください。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 合格基準の対比は、行政書士試験研究センターの令和7年度合否判定基準と、不動産適正取引推進機構の試験実施概況(上の出典一覧)。数字が動くか動かないかは、この2つを並べた結果です
  • 「宅建が先」の根拠は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)と、両試験が公表する出題内容に民法が共通して含まれること
  • 「合格したら名乗れる試験ではない」の根拠は、宅地建物取引業法第18条第1項と同法施行規則第13条の15・第13条の16、および行政書士法第6条に実務経験の定めがないこと
  • 「独立なら行政書士」の根拠は、上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表。宅建の必置(宅地建物取引業法第31条の3第1項)と行政書士の業務独占(行政書士法第19条第1項)の性質の違いです

上のデータ表・条文の分類・勉強時間の算術は出典にもとづく事実の提示で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です。判断の分かれ方は編集方針に書いています。

この比較の算出方法

両資格とも同一の式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重)に一次データを入れて機械的に比較しています。重みの根拠と偏差値換算の定義は算出式の公開ページ、ほかの資格との比較は資格難易度ランキングにあります。

よくある質問

宅建と行政書士はどっちが難しいですか?

当サイトの難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)で比較すると、行政書士が63.7、宅地建物取引士(宅建)が59.0で、行政書士の方が高難度です。偏差値換算では宅建54.3・行政書士58.3です。

勉強時間はどのくらい違いますか?

宅地建物取引士(宅建)は300〜400時間(出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値))、行政書士は500〜1,000時間(出典: ユーキャン(通信講座公表値))が目安です。学習経験や環境で個人差があるため、幅で見てください。

合格率だけで比べてもいいですか?

合格率は受験資格や母集団の違いで意味が変わるため、単純比較には向きません。当サイトは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の重みで合成した難易度スコアで比較し、母集団に注意が必要な試験は本文に注記を出しています。

宅建と行政書士では、できる仕事がどう違いますか?

どちらも業務独占資格です。宅建は重要事項の説明、行政書士は官公署提出書類の作成等が、それぞれ資格を持つ人にしかできないと法律で定められています。守っている仕事が別なので、難易度の前にこの違いで選べます。取ったあとに就きたい仕事が上の表のどちらに入るかを先に見てください。

出典

  1. 宅建試験 試験実施概況(令和7年度以前10年間・年度別の合格基準点)出典: 不動産適正取引推進機構(2026-08-06確認)
  2. 宅建 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値)(確認日
  3. 宅建 受験料 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日
  4. 宅建 試験日程 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日
  5. 行政書士 合格率(令和5年度)出典: 行政書士試験研究センター(確認日
  6. 行政書士 勉強時間の目安 出典: ユーキャン(通信講座公表値)(確認日
  7. 行政書士 試験日程 出典: 行政書士試験研究センター(確認日
  8. 令和7年度行政書士試験合否判定基準(配点300点・法令等122点/基礎知識24点/全体180点)出典: 行政書士試験研究センター(2026-08-06確認)
  9. 登録講習について(5問免除は宅地建物取引業の従事者のみ・修了試験合格後3年以内)出典: 不動産適正取引推進機構(2026-08-06確認)
  10. 宅地建物取引業法第18条第1項(宅地建物取引士の登録・実務の経験)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  11. 宅地建物取引業法施行規則第13条の15(期間は2年)・第13条の16第1号(登録実務講習)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  12. 行政書士法第2条(資格)・第6条(登録)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)