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資格のものさし

宅建と行政書士はどっちが難しい?

宅建と行政書士の間では、難易度スコアの差は5.6、平均合格率の差は4.4ポイント、勉強時間の目安は中央値で400時間ひらいています。実施機関は不動産適正取引推進機構(RETIO)と行政書士試験研究センターで別々です。片方だけの合格率の推移・受験資格・試験日程を見るなら、 宅建の難易度と 行政書士の難易度に、 それぞれ単独のデータページがあります。

データ比較表(宅建 vs 行政書士)

項目 宅建 行政書士
難易度スコア 54.8 60.4
偏差値(難易度スコア換算) 53.8 58.0
難易度順位(スコア算出77資格中) 24位 15位
直近合格率の平均 18.2% 13.8%
勉強時間の目安 300〜400時間 500〜1,000時間
受験資格 受験資格なし(誰でも受験可) 受験資格なし(誰でも受験可)
受験料 8,200円 10,400円
試験日程 年1回・10月の第3日曜。令和8年度は2026年10月18日(日)13:00〜15:00(登録講習修了者は13:10〜15:00)。当日は注意事項の説明があるため12:30(登録講習修了者は12:40)までに着席が必要で、試験時間中の途中退出はできない(途中退出した場合は採点されない)。受験票の発送予定は10月2日で、10月9日になっても届かない場合は都道府県の協力機関または機構へ問い合わせる。試験会場は受験票で通知され、インターネット申込者は宅建試験マイページでも確認できる。合格発表は11月25日。受験申込はインターネットが2026年7月1日9:30〜7月31日23:59、郵送が7月1日〜7月15日(簡易書留の消印有効)で、令和8年度の受付はすでに終了している 年1回・11月(令和8年度は11月8日(日))
実施機関 不動産適正取引推進機構(RETIO) 行政書士試験研究センター

年度別の推移と出典URLは、 宅建の難易度と 行政書士の難易度の各ページにあります。

平均に使った回
  • 宅建: 令和7年度/令和6年度/令和5年度
  • 行政書士: 令和7年度/令和6年度/令和5年度

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

資格 分類 対象 根拠条文
宅建 業務独占 重要事項の説明 宅地建物取引業法第35条第1項
宅建 必置(設置義務) 事務所等への専任設置 宅地建物取引業法第31条の3第1項
行政書士 業務独占 官公署提出書類の作成等 行政書士法第19条第1項
行政書士 名称独占 行政書士の名称 行政書士法第19条の2第1項

どちらも業務独占資格です。宅建は重要事項の説明、行政書士は官公署提出書類の作成等が、それぞれ資格を持つ人にしかできないと法律で定められています。

根拠になる法律が宅地建物取引業法と行政書士法で分かれています。就きたい仕事が上の表のどちらに入るかを先に見てください。

根拠条文は上の表の4本で、引用した文がe-Gov法令検索の条文本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。同じ基準の一覧は業務独占資格の一覧にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • 宅建: 受験資格なし。日本国内に居住していれば年齢・学歴等に関係なく誰でも受験可(合格後の資格登録には宅建業法18条の条件あり)
  • 行政書士: 受験資格なし。年齢・学歴・国籍等に関係なく誰でも受験可

宅建(受験料8,200円)も行政書士(10,400円)も、上の実文のとおり受験の前提条件が置かれていません。どちらから始めるかを分けるのは、不動産適正取引推進機構(RETIO)と行政書士試験研究センターが公表する日程と、払う受験料のほうです。

宅建の分野は不動産、行政書士は法務で、並ぶ相手が変わります。どちらの分野から選び直すかを決めるなら、分野別のデータ表の 不動産 と法務 の表を見てください。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 宅建 行政書士 差(行政書士が長い)
1時間 9.9〜13.2ヶ月(300〜400日) 16.4〜32.9ヶ月(500〜1000日) 6.5〜19.7ヶ月
2時間 4.9〜6.6ヶ月(150〜200日) 8.2〜16.4ヶ月(250〜500日) 3.3〜9.8ヶ月
3時間 3.3〜4.4ヶ月(100〜134日) 5.5〜11.0ヶ月(167〜334日) 2.2〜6.6ヶ月

目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、行政書士のほうが200〜600時間多く必要です。1日2時間のペースなら3.3〜9.8ヶ月の差になります。

1日に取れる時間で開きは伸び縮みします(表の「差」の列)。

どちらも幅のある目安です。出典は宅建がアガルートアカデミー、行政書士がユーキャンです(注記はページ末尾の出典一覧)。

上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。宅建・行政書士それぞれの開始日と1日の時間を入れて完了予定日を出すなら、勉強時間シミュレーターがあります。

この比較で扱っていないこと

  • 持っているデータ: 不動産適正取引推進機構(RETIO)と行政書士試験研究センターが出している合格率・受験料・試験日程。勉強時間の目安は宅建がアガルートアカデミー(通信講座公表値)、行政書士がユーキャン(通信講座公表値)の公表値
  • 合格率の範囲: どちらも直近3回分の平均。それより前の回は入っていません
  • 載せていないもの: 年収と求人数(宅建・行政書士とも一次データが無いため)

宅建の合格ラインは毎年動く。行政書士は300点満点の180点で決まっている

行政書士試験は、何点取れば受かるかが先に決まっています。令和7年度の合否判定基準は、法令等・基礎知識・全体の3要件をいずれも満たした者を合格とするものでした(出典: 行政書士試験研究センター)。

3要件は、法令等が122点以上、基礎知識が24点以上、全体が180点以上です。

満点は法令等244点・基礎知識56点の計300点(60問)です。他の受験者がよくできた年でも、基準が上がることはありません。

宅建試験は逆で、合格基準点が試験のあとに決まります。不動産適正取引推進機構の試験実施概況には年度ごとの合格基準点が並び、収録した年度で5点ぶん動いています(出典: 同機構。推移は宅建のページ)。

試験勉強の段階で「あと何点で届く」を確定させられません。

合格したあとの距離も違います。宅地建物取引業法第18条第1項は、登録の要件に国土交通省令で定める期間以上の実務経験を置き、同法施行規則第13条の15はその期間を2年としています。

実務経験がない人は、同規則第13条の16第1号の登録実務講習を修了して同等以上の能力があると認められる必要があります(出典: e-Gov法令検索)。

行政書士は行政書士法第6条が名簿への登録を定めるだけで、条文に実務経験の要件がありません。

宅建の5問免除は、不動産業に勤めている人だけが使えます。同機構は、登録講習を受講できるのは従業者証明書(業法第48条第1項)を持つ方のみで、一般の方は受講できないと明記しています(出典: 同「登録講習について」)。

免除を使うと45問・1時間50分の試験になります。不動産業に勤めているかどうかで、受ける試験の問題数が変わります。

編集部の見解

両方取るなら宅建が先。ただし宅建は「合格したら名乗れる」試験ではない

順番は宅建からにしてください。上の勉強時間の表とスコアの差のとおり、先に決着がつくのは宅建です。

出題範囲も一部重なります。宅建は「土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令」を出題内容に掲げ、行政書士は法令等科目に民法を明記しています。宅建で民法を一度通しておくと、読み直しが減ります。

ただしこれは学習範囲が重なるという話で、制度上のつながりではありません。宅建に合格しても行政書士試験の科目免除や受験資格は発生しないので、「宅建を踏み台にする」という言い方は正確ではありません。

学習計画の立て方は、この2つで変えてください。行政書士は180点という到達点が動かないので、どの科目で何点取るかを最初に配分できます。

記述式3問で60点を占める配点も公表されているため、択一でどこまで積んで記述にいくら残すかまで設計できます。

宅建は基準点が事後に決まります。収録した年度で5点ぶん動いた事実があるので、「この点を取れば受かる」という前提の計画は危険です。宅建は上限を狙って詰める、行政書士は基準を確実に超える配分を組む。

不動産業に勤めている人は、宅建をためらう理由がありません。登録講習で5問免除が使えて、合格後の登録に要る2年の実務経験も勤務で満たせます。

不動産と関係のない仕事をしているなら、宅建は合格してからもう一段あります。5問免除は使えず、登録実務講習を修了しないと登録に進めません。講習の時間と費用まで含めて計画してください。

独立を考えているなら行政書士です。上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表を見てください。宅建は事務所への専任設置が業者側に義務づけられている資格で、価値の出方が「雇われる側の必置人材」に寄ります。

行政書士は自分の名前で書類作成を受任する形が本体で、登録に実務経験も要りません。会社で評価されたいなら宅建、自分で看板を出したいなら行政書士、と分けて考えてください。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 合格基準の対比は、行政書士試験研究センターの令和7年度合否判定基準と、不動産適正取引推進機構の試験実施概況(上の出典一覧)。数字が動くか動かないかは、この2つを並べた結果です
  • 「宅建が先」の根拠は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)と、両試験が公表する出題内容に民法が共通して含まれること
  • 「合格したら名乗れる試験ではない」の根拠は、宅地建物取引業法第18条第1項と同法施行規則第13条の15・第13条の16、および行政書士法第6条に実務経験の定めがないこと
  • 「独立なら行政書士」の根拠は、上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表。宅建の必置(宅地建物取引業法第31条の3第1項)と行政書士の業務独占(行政書士法第19条第1項)の性質の違いです

ここまでは出典にもとづく事実で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です(編集方針)。

この比較の算出方法

スコア54.8と60.4は、上の比較表にある合格率・勉強時間の目安・受験資格を、同じ式に入れた値です。

式の重みは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20で、根拠は算出式のページに、ほかの資格との比較はランキングにあります。

よくある質問

宅建と行政書士はどっちが難しいですか?

行政書士の方が難しい試験です。難易度スコアは行政書士が60.4、宅地建物取引士(宅建)が54.8で、偏差値換算と合格率は本文の比較表にあります。

勉強時間はどのくらい違いますか?

幅の中央値どうしで割ると行政書士の方が約2.1倍です。目安は宅建が300〜400時間、行政書士が500〜1,000時間(出典はページ末尾の一覧)。出典が違えば数字も動くので、幅のまま見てください。

宅建の平均合格率18.2%と行政書士の平均合格率13.8%は、そのまま比べられますか?

そのままは比べられません。受験資格は同じ(受験資格なし)ですが、実施機関が不動産適正取引推進機構(RETIO)と行政書士試験研究センターで違い、受験する人の層も試験形式も別だからです。このページは合格率単体で順位を付けず、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べています(年度ごとの推移は各資格のページ)。

宅建と行政書士では、できる仕事がどう違いますか?

宅建は重要事項の説明が業務独占、事務所等への専任設置が必置(設置義務)、行政書士は官公署提出書類の作成等が業務独占、行政書士の名称が名称独占です。条文の実文と確認日は本文の表にあります。

出典

  1. 宅建試験 試験実施概況(令和7年度以前10年間・年度別の合格基準点)出典: 不動産適正取引推進機構(2026-08-06確認)
  2. 宅建 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値)(確認日 )
  3. 宅建 受験料 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日 )
  4. 宅建 試験日程 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日 )
  5. 行政書士 合格率(令和5年度)出典: 行政書士試験研究センター(確認日 )
  6. 行政書士 勉強時間の目安 出典: ユーキャン(通信講座公表値)(確認日 )
  7. 行政書士 試験日程 出典: 行政書士試験研究センター(確認日 )
  8. 令和7年度行政書士試験合否判定基準(配点300点・法令等122点/基礎知識24点/全体180点)出典: 行政書士試験研究センター(2026-08-06確認)
  9. 登録講習について(5問免除は宅地建物取引業の従事者のみ・修了試験合格後3年以内)出典: 不動産適正取引推進機構(2026-08-06確認)
  10. 宅地建物取引業法第18条第1項(宅地建物取引士の登録・実務の経験)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  11. 宅地建物取引業法施行規則第13条の15(期間は2年)・第13条の16第1号(登録実務講習)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  12. 行政書士法第2条(資格)・第6条(登録)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)