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資格のものさし

測量士と土地家屋調査士はどっちが難しい?

測量士と土地家屋調査士の間では、難易度スコアの差は12.3、平均合格率の差は15.5ポイント、勉強時間の目安は中央値で700時間ひらいています。実施機関は国土地理院と法務省で別々です。片方だけの合格率の推移・受験資格・試験日程を見るなら、 測量士の難易度と 土地家屋調査士の難易度に、 それぞれ単独のデータページがあります。

データ比較表(測量士 vs 土地家屋調査士)

項目 測量士 土地家屋調査士
難易度スコア 51.9 64.2
偏差値(難易度スコア換算) 51.7 60.9
難易度順位(スコア算出77資格中) 34位 12位
直近合格率の平均 25.8% 10.3%
勉強時間の目安 300〜500時間 1,000〜1,200時間
受験資格 受験資格なし(誰でも受験可) 受験資格なし(誰でも受験可)
受験料 4,250円 8,300円
試験日程 年1回・筆記試験のみの一発試験。例年5月中旬の日曜実施(令和8年は5月17日。午前10:00〜午後4:00、択一28問+記述)。受験申込受付は令和8年1月5日〜1月22日、合格発表は令和8年7月9日 年1回・2段階。筆記試験は例年10月中旬の日曜(令和8年度は令和8年10月18日。午前の部9:30〜11:30・午後の部13:00〜15:30)、口述試験は翌年1月(令和8年度は令和9年1月21日)。受験申請受付は令和8年7月27日〜8月7日。筆記結果発表は令和9年1月6日、最終合格者発表は令和9年2月15日
実施機関 国土地理院 法務省

年度別の推移と出典URLは、 測量士の難易度と 土地家屋調査士の難易度の各ページにあります。

平均に使った回
  • 測量士: 令和8年/令和7年/令和6年
  • 土地家屋調査士: 令和7年度/令和6年度/令和5年度

合格率の母集団に関する注意

  • 測量士: 合格率の年度変動が大きい(直近3回で13.0%→40.2%→24.2%)ため単年でなく3回平均で見ること。試験合格のほか養成施設・実務経験による取得ルートが測量法上ある
  • 土地家屋調査士: 合格率は法務省公表の受験者数・合格者数から当サイトが算出した値(最終合格者÷筆記受験者。法務省は合格率そのものを公表していない)。筆記(午前・午後)→口述の多段階試験で、各部に基準点(足切り)がある

測量士の平均合格率25.8%と土地家屋調査士の平均合格率10.3%は、どちらもこの注記がついた数字です。母集団の作り方が違うまま並べても同じ意味にならないので、このページは合格率単体ではなく、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べています。

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

資格 分類 対象 根拠条文
測量士 業務独占 基本測量・公共測量の技術者業務 測量法第48条第1項
土地家屋調査士 業務独占 不動産の表示に関する登記の調査・測量・申請代理等 土地家屋調査士法第68条第1項
土地家屋調査士 名称独占 土地家屋調査士の名称 土地家屋調査士法第68条第3項

どちらも業務独占資格です。測量士は基本測量・公共測量の技術者業務、土地家屋調査士は不動産の表示に関する登記の調査・測量・申請代理等が、それぞれ資格を持つ人にしかできないと法律で定められています。

根拠になる法律が測量法と土地家屋調査士法で分かれています。就きたい仕事が上の表のどちらに入るかを先に見てください。

根拠条文は上の表の3本で、引用した文がe-Gov法令検索の条文本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。同じ基準の一覧は業務独占資格の一覧にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • 測量士: 受験資格なし(年齢・性別・学歴・実務経験・国籍を問わず受験可)
  • 土地家屋調査士: 受験資格なし(誰でも受験可)。測量士・測量士補・一級/二級建築士は申請により午前の部の試験が免除される

測量士(受験料4,250円)も土地家屋調査士(8,300円)も、上の実文のとおり受験の前提条件が置かれていません。どちらから始めるかを分けるのは、国土地理院と法務省が公表する日程と、払う受験料のほうです。

測量士の分野は「その他」、土地家屋調査士は不動産で、並ぶ相手が変わります。どちらの分野から選び直すかを決めるなら、分野別のデータ表の その他 と不動産 の表を見てください。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 測量士 土地家屋調査士 差(土地家屋調査士が長い)
1時間 9.9〜16.4ヶ月(300〜500日) 32.9〜39.5ヶ月(1000〜1200日) 23.0〜23.1ヶ月
2時間 4.9〜8.2ヶ月(150〜250日) 16.4〜19.7ヶ月(500〜600日) 11.5ヶ月
3時間 3.3〜5.5ヶ月(100〜167日) 11.0〜13.2ヶ月(334〜400日) 7.7ヶ月

目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、土地家屋調査士のほうが700時間多く必要です。1日2時間のペースなら11.5ヶ月の差になります。

1日に取れる時間で開きは伸び縮みします(表の「差」の列)。

どちらも幅のある目安です。出典は測量士が東京法経学院、土地家屋調査士がアガルートアカデミーです(注記はページ末尾の出典一覧)。

上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。測量士・土地家屋調査士それぞれの開始日と1日の時間を入れて完了予定日を出すなら、勉強時間シミュレーターがあります。

この比較で扱っていないこと

  • 持っているデータ: 国土地理院と法務省が出している合格率・受験料・試験日程。勉強時間の目安は測量士が東京法経学院(初学者は約300〜500時間。測量士補保持者・実務経験者は100時間程度でも可とする記載あり。参考:アガルート https://www.agaroot.jp/sokuryoshi/column/study-hours/ は約300時間程度・令和7年度合格者アンケート最多帯200〜300時間)、土地家屋調査士がアガルートアカデミー(午後の部約1,000時間+午前免除資格なしの場合は午前の部+200時間で計1,200時間。令和7年度合格者アンケート150名では800〜2,000時間超に分布し最多帯は800〜1,000時間)の公表値
  • 合格率の範囲: どちらも直近3回分の平均。それより前の回は入っていません
  • 載せていないもの: 年収と求人数(測量士・土地家屋調査士とも一次データが無いため)

測量士は試験を受けなくても資格になる。調査士の午前の部を消せるのも測量士側

測量士は試験を受けなくても資格になります。測量法第50条が挙げる6つの道のうち、国土地理院の長が行う測量士試験の合格は1つで、学歴と実務経験だけで届く道が用意されています(出典: e-Gov法令検索)。

ほかの道は、認定を受けた大学で測量の科目を修めて卒業し1年以上の実務経験、認定を受けた短期大学等の卒業と3年以上の実務経験、登録を受けた養成施設で1年以上学び2年以上の実務経験などです。

測量士補で登録養成施設において高度の専門の知識及び技能を修得した者、国土交通大臣が同等以上と認定した者も測量士となる資格を有します。

調査士に外から入るなら試験しかありません。土地家屋調査士法第4条が挙げるのは、試験の合格者と、法務局または地方法務局で表示に関する登記の事務に通算10年以上従事し法務大臣が認めた者の2つだけです(出典: 同)。

この2つは片方向でつながっています。土地家屋調査士法第6条第5項第1号は「測量士若しくは測量士補又は一級建築士若しくは二級建築士となる資格を有する者」に、申請により午前の部(土地及び家屋の調査及び測量)の筆記試験を免除します(出典: 同)。

逆に、土地家屋調査士の資格が測量士試験を免除する規定は測量法にありません。

測量士試験は、午前の択一式で450点を取れないと午後がどれだけよくても不合格です。合格には午前が450点以上で、かつ午前と午後の合計が910点以上必要です(出典: 国土地理院「令和8年測量士・測量士補試験について(受験案内)」)。

令和8年の試験は、午前が択一式28問、午後が記述式で必須問題1題(設問数4問)と選択問題4題から2題を選ぶ形です。選択問題は基準点測量、地形・写真測量、地図編集、応用測量です。

配点は午前が1問25点で700点満点、午後が必須1題300点・選択4題各200点で700点満点です。受験資格は年齢・性別・学歴・実務経験・国籍に関係なくありません。

仕事の対象も別です。国や自治体の測量に従事するのが測量士、登記のために測るのが調査士です。

測量法第48条第1項は、技術者として基本測量または公共測量に従事する者を、第49条により登録された測量士または測量士補に限っています。第2項は測量士が測量に関する計画を作製し、または実施すると定めています。

土地家屋調査士法第3条第1項第1号は「不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量」です(出典: e-Gov法令検索)。

編集部の見解

調査士を目指すなら、まず測量士補。測量士まで取る必要はない

土地家屋調査士に向かうなら、最初に測量士補を取ってください。免除の条文は測量士と測量士補を同じ扱いで並べていて、どちらでも午前の部が丸ごと消えます。

測量士補試験は択一式28問だけで、測量士のように午後の記述式がありません。同じ免除を得るのに、軽いほうを選ばない理由がありません。

測量士そのものを取るのは、測量の仕事に就く人だけで十分です。測量法第48条第1項は、基本測量または公共測量に従事する技術者を登録された測量士または測量士補に限っています。

国や自治体の測量に関わるなら必要な資格ですが、不動産登記のために測るだけなら調査士の資格で足ります。調査士を目標にしている人が測量士まで取りにいくのは、午前の部の免除という目的に対して過剰です。

測量の会社に勤めている人、あるいは測量系の学校を出た人は、測量士の資格を試験なしで得られる可能性があります。測量法第50条は、認定を受けた大学の卒業と1年以上の実務、短期大学等の卒業と3年以上の実務などを資格として認めています。

自分の学歴と勤務年数が条件に当たるかを、受験勉強を始める前に確認してください。当たるなら、その先の調査士の午前免除も自動的に手に入ります。

どちらの試験を受けるにしても、計算と作図から逃げられません。測量士試験は午前で450点を取れないと、午後がどれだけよくても不合格です。調査士も記述式に重い基準が置かれています。

文章を読んで選ぶ試験と同じ準備の仕方では届きません。過去問を解くだけでなく、手を動かして計算を合わせる時間を毎日の学習に組み込んでください。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 「測量士補で足りる」の根拠は、土地家屋調査士法第6条第5項第1号が測量士と測量士補を同じ扱いで免除対象にしていることと、国土地理院が公表する測量士補試験の形式(択一式28問のみ)(上の出典一覧)
  • 「測量士は測量の仕事をする人向け」の根拠は、測量法第48条第1項の従事者の限定と、土地家屋調査士法第3条第1項第1号の業務の定め
  • 「試験なしで測量士」の根拠は、測量法第50条第1号〜第4号の資格要件
  • 「計算と作図から逃げられない」の根拠は、測量士試験の合格基準(午前450点以上かつ合計910点以上)と、法務省が公表した令和7年度調査士試験の記述式の基準点
  • 学習量の差は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)

ここまでは出典にもとづく事実で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です(編集方針)。

この比較の算出方法

スコア51.9と64.2は、上の比較表にある合格率・勉強時間の目安・受験資格を、同じ式に入れた値です。

式の重みは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20で、根拠は算出式のページに、ほかの資格との比較はランキングにあります。

よくある質問

測量士と土地家屋調査士はどっちが難しいですか?

土地家屋調査士の方が難しい試験です。難易度スコアは土地家屋調査士が64.2、測量士が51.9で、偏差値換算と合格率は本文の比較表にあります。

勉強時間はどのくらい違いますか?

幅の中央値どうしで割ると土地家屋調査士の方が約2.8倍です。目安は測量士が300〜500時間、土地家屋調査士が1,000〜1,200時間(出典はページ末尾の一覧)。出典が違えば数字も動くので、幅のまま見てください。

測量士の平均合格率25.8%と土地家屋調査士の平均合格率10.3%は、そのまま比べられますか?

そのままは比べられません。受験資格は同じ(受験資格なし)ですが、実施機関が国土地理院と法務省で違い、受験する人の層も試験形式も別だからです。測量士と土地家屋調査士の数字には、本文の「合格率の母集団に関する注意」がついています。このページは合格率単体で順位を付けず、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べています(年度ごとの推移は各資格のページ)。

測量士と土地家屋調査士では、できる仕事がどう違いますか?

測量士は基本測量・公共測量の技術者業務が業務独占、土地家屋調査士は不動産の表示に関する登記の調査・測量・申請代理等が業務独占、土地家屋調査士の名称が名称独占です。条文の実文と確認日は本文の表にあります。

出典

  1. 測量士 合格率(令和6年)出典: 国土地理院(確認日 )
  2. 測量士 勉強時間の目安 出典: 東京法経学院(初学者は約300〜500時間。測量士補保持者・実務経験者は100時間程度でも可とする記載あり。参考:アガルート https://www.agaroot.jp/sokuryoshi/column/study-hours/ は約300時間程度・令和7年度合格者アンケート最多帯200〜300時間)(確認日 )
  3. 令和8年測量士・測量士補試験について(受験案内)(受験資格・試験日・試験問題の形式・合格基準及び配点)出典: 国土地理院(2026-08-06確認)
  4. 土地家屋調査士 合格率(令和7年度(受験4,824/合格489))出典: 法務省(確認日 )
  5. 土地家屋調査士 合格率(令和6年度(受験4,589/合格505))出典: 法務省(確認日 )
  6. 土地家屋調査士 合格率(令和5年度(受験4,429/合格428))出典: 法務省(確認日 )
  7. 土地家屋調査士 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(午後の部約1,000時間+午前免除資格なしの場合は午前の部+200時間で計1,200時間。令和7年度合格者アンケート150名では800〜2,000時間超に分布し最多帯は800〜1,000時間)(確認日 )
  8. 土地家屋調査士 受験料 出典: 法務省(確認日 )
  9. 土地家屋調査士 試験日程 出典: 法務省(確認日 )
  10. 測量法第48条(測量士及び測量士補)・第49条(登録)・第50条(測量士となる資格)・第51条(測量士補となる資格)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  11. 土地家屋調査士法第3条第1項第1号(業務)・第4条(資格)・第6条第3項第5項(試験の内容と免除)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  12. 令和7年度土地家屋調査士試験の最終結果について(筆記試験合格点と各基準点)出典: 法務省(2026-08-06確認)