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資格のものさし

診断士と宅建はどっちが難しい?

データ比較表(診断士 vs 宅建)

項目 診断士 宅建
難易度スコア 59.1 59.0
偏差値(難易度スコア換算) 54.4 54.3
難易度順位(スコア算出76資格中) 21位 22位
直近合格率の平均 26.9% 18.2%
勉強時間の目安 約1,000時間 300〜400時間
受験資格 受験資格なし(誰でも受験可) 受験資格なし(誰でも受験可)
受験料 17,200円 8,200円
試験日程 年1回。1次試験は8月上旬の2日間(令和8年度は8月1日・2日)、2次筆記試験は10月(令和8年度は10月25日) 年1回・10月の第3日曜。令和8年度は2026年10月18日(日)13:00〜15:00(登録講習修了者は13:10〜15:00)で、受験票の発送予定は10月2日、合格発表は11月25日。受験申込はインターネットが2026年7月1日9:30〜7月31日23:59、郵送が7月1日〜7月15日(簡易書留の消印有効)で、令和8年度の受付はすでに終了している
実施機関 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関) 不動産適正取引推進機構(RETIO)

合格率の年度別の推移・出典URLは各資格の個別ページ( 診断士宅建)に全て掲載しています。

合格率の母集団に関する注意

  • 診断士: 合格率は第1次試験の値です(合格率=試験合格者数÷欠席科目のない受験者数)。第2次試験は別統計で、令和7年度は筆記受験7,044人・合格1,240人・合格率17.6%(出典: https://www.jf-cmca.jp/attach/test/r07/r7_2ji_toukei.pdf)。資格取得には1次・2次の両方の合格が必要。令和8年度から受験手数料改定などの制度変更あり

母集団や試験段階が異なる合格率は、数字の見た目より意味の差が大きくなります。この違いを吸収するため、当サイトは合格率単体ではなく3要素合成の難易度スコアで比較しています。

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

資格 分類 対象 根拠条文
宅建 業務独占 重要事項の説明 宅地建物取引業法第35条第1項
宅建 必置(設置義務) 事務所等への専任設置 宅地建物取引業法第31条の3第1項
  • 診断士: 業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。中小企業支援法11条は経営診断業務に従事する者の登録制度を定めていますが、無登録者の業務や「中小企業診断士」の名称使用を禁止する規定は同法に置かれていません。名称独占と紹介されることの多い資格ですが、法律上の明文規定は確認できませんでした。

業務独占の規定があるのは宅建だけです。宅建では重要事項の説明が資格を持つ人に限られます。一方で診断士には業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。資格がないと就けない仕事に進みたいなら、この差はスコア差より重く効きます。

分類の根拠はe-Gov法令検索の条文本文で、引用した文が本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。収録資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • 診断士: 第1次試験は年齢・学歴などの制限なし(誰でも受験可)。第2次試験は第1次試験合格が前提(2次のみで見ればtier40相当)
  • 宅建: 受験資格なし。日本国内に居住していれば年齢・学歴等に関係なく誰でも受験可(合格後の資格登録には宅建業法18条の条件あり)

どちらも受験資格がありません。思い立った時点でどちらからでも始められるので、順番は自分の都合で決められます。

この2つ以外も候補に入れ直すなら、分野別のデータ表で受験資格の制限がない資格が各分野の先頭に並びます。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 診断士 宅建
1時間 約32.9ヶ月(1000日) 9.9〜13.2ヶ月(300〜400日)
2時間 約16.4ヶ月(500日) 4.9〜6.6ヶ月(150〜200日)
3時間 約11.0ヶ月(334日) 3.3〜4.4ヶ月(100〜134日)

目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、診断士のほうが600〜700時間多く必要です。1日2時間のペースなら9.8〜11.5ヶ月の差になります。難易度スコアの差を「自分のカレンダー上で何ヶ月ぶんか」に置き換えると、こうなります。出典は診断士がアガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計)、宅建がアガルートアカデミー(通信講座公表値)で、いずれも幅のある目安です。

1日の時間・開始日を自分の数字で入れて完了予定日を出すなら勉強時間シミュレーターを使ってください。上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。

この比較で扱っていないこと

ここまでが当サイトのデータで言えることです。年収・求人数・就職のしやすさは一次データを持っていないため比較していません(出典を示せない数字は載せない方針です)。収入で選びたい場合は、上の「できる仕事の違い」で見た業務の求人を実際に検索して確かめてください。

どちらにも5年の期限があるが、切れるものが違う。宅建は取引士証、診断士は登録そのもの

宅地建物取引業法第22条の2第3項は「宅地建物取引士証(第五項の規定により交付された宅地建物取引士証を除く。)の有効期間は、五年とする」と定めています。同条第2項は、交付を受けようとする者は登録先の都道府県知事が指定する講習で交付の申請前6月以内に行われるものを受講しなければならないとし、試験に合格した日から1年以内に交付を受けようとする者を除いています(出典: e-Gov法令検索/2026-08-06確認)。5年で切れるのは取引士証で、同法第18条第1項の登録そのものには有効期間の定めがありません。

診断士は登録そのものに期限があります。中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第8条第1項は「中小企業診断士の登録の有効期間は、登録の日から起算して五年とする」と定め、第9条・第10条は更新登録の要件を、前回の登録日から申請日までに定められた事項を合計5回以上行い点数の合計を30点以上とすることと定めています(出典: 同)。更新しなければ、資格そのものが手元から消えます。

合格に賞味期限がつくかどうかも違います。同規則第1条第1項は診断士の登録の条件を、申請日前3年以内に試験に合格し、かつ合格の日から申請日までに実務に従事した日数または実務補習を受講した日数の合計が15日以上であることと定めています。合格したまま動かないでいると、その合格が使えなくなります。宅建は違います。宅地建物取引業法第18条第1項の登録に合格からの年数制限はなく、実務経験は国土交通省令で定める期間以上(同法施行規則第13条の15により2年)か、同規則第13条の16第1号の登録実務講習を修了して同等以上の能力があると認められることで足ります(出典: 同)。何年経ってから動き出しても、宅建の合格は生きています。

試験の形も対照的です。宅建試験は50問4肢択一の筆記1回で完結し、登録講習修了者は45問になります(出典: 不動産適正取引推進機構/2026-08-06確認)。診断士は第1次試験が経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の7科目(同規則第40条)で、科目合格は合格年度の初めから3年以内、第2次試験は第1次試験に合格した年度かその前年度に限って受けられます(同規則第41条第2項・第43条第1項)。宅建は1日で決まり、診断士は複数の時計を見ながら進みます。

編集部の見解

診断士は「登録まで走り切れる年」に受ける。宅建はいつ取ってもいい

受ける年の決め方が、この2つでは違います。宅建は合格に期限がないので、思い立った年に受けてかまいません。取引士証まで進むのは、不動産の仕事に就くと決まってからで間に合います。診断士は合格した瞬間から3年の時計が回り始めます。その3年のうちに実務従事か実務補習を15日以上こなして登録まで済ませないと、勉強に費やした時間ごと無駄になります。診断士を受けるのは、合格後に実務補習へ通える見通しがある年にしてください。仕事も家庭も詰まっている時期に受けて受かってしまうのが、この試験のいちばん惜しい負け方です。

1つだけ取るなら、いま所属している場所で決めてください。上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表のとおり、宅建は重要事項の説明という独占業務があり、事務所への専任設置も義務づけられています。不動産業の会社にいるなら、宅建は職務に直結します。診断士に独占業務はありません。診断士の値打ちは、経営の相談に乗る立場を自分で作れるかどうかで決まります。会社の中で新規事業や事業計画を担当している、あるいは将来コンサルティングで独立するつもりがある人向けです。

両方取るなら宅建を先にしてください。時計が回っていない側から片づけるのが順番の理由です。宅建は10月の年1回で、合格すればそこで止めておけます。そのあとで診断士に入り、第1次・第2次・登録までを一続きの計画として走る。逆にすると、診断士の3年の期限のなかに宅建の学習と本番を挟むことになり、期限のある側を自分で圧迫します。なお2つの間に科目免除や受験資格のつながりはないので、順番で減る勉強量はありません。減らせるのは事故の確率だけです。

維持のコストも先に見ておいてください。診断士は5年ごとに、活動を5回以上・点数を30点以上そろえないと登録が切れます。使い続ける前提の資格です。宅建は取引士証が5年で切れますが、登録自体は残るので、講習を受け直せば復帰できます。何年か使わない時期があっても取り返しがつくのは宅建のほうです。取ったあと放っておく可能性があるなら、診断士は選ばないでください。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 「受ける年」の推奨は、中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第1条第1項の3年・15日の条件と、宅地建物取引業法第18条第1項に合格からの年数制限がないこと(上の出典一覧)
  • 「所属で決める」の根拠は、上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表。宅建の業務独占・必置と、診断士に独占規定がないことの対比です
  • 「順番で減る勉強量はない」の根拠は、同規則第41条第1項の免除対象の列挙に宅建がないこと
  • 維持コストの差は、同規則第8条〜第10条(登録の有効期間と更新の要件)と、宅地建物取引業法第22条の2第2項第3項(取引士証の講習と有効期間)
  • 学習量の差は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)

上のデータ表・条文の分類・勉強時間の算術は出典にもとづく事実の提示で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です。判断の分かれ方は編集方針に書いています。

この比較の算出方法

両資格とも同一の式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重)に一次データを入れて機械的に比較しています。重みの根拠と偏差値換算の定義は算出式の公開ページ、ほかの資格との比較は資格難易度ランキングにあります。

よくある質問

診断士と宅建はどっちが難しいですか?

当サイトの難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)で比較すると、中小企業診断士が59.1、宅地建物取引士(宅建)が59.0で、診断士の方が高難度です。偏差値換算では診断士54.4・宅建54.3です。

勉強時間はどのくらい違いますか?

中小企業診断士は約1,000時間(出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計))、宅地建物取引士(宅建)は300〜400時間(出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値))が目安です。学習経験や環境で個人差があるため、幅で見てください。

合格率だけで比べてもいいですか?

合格率は受験資格や母集団の違いで意味が変わるため、単純比較には向きません。当サイトは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の重みで合成した難易度スコアで比較し、母集団に注意が必要な試験は本文に注記を出しています。

診断士と宅建では、できる仕事がどう違いますか?

業務独占の規定があるのは宅建だけです。宅建では重要事項の説明が資格を持つ人に限られます。一方で診断士には業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。資格がないと就けない仕事に進みたいなら、この差はスコア差より重く効きます。

出典

  1. 診断士 合格率(令和7年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  2. 診断士 合格率(令和6年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  3. 診断士 合格率(令和5年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  4. 診断士 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計)(確認日
  5. 診断士 受験料 出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  6. 診断士 試験日程 出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  7. 宅建 合格率(令和5年度)出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日
  8. 宅建 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値)(確認日
  9. 宅建 受験料 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日
  10. 宅建 試験日程 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日
  11. 宅地建物取引業法第18条第1項(登録)・第22条の2第2項第3項(取引士証の講習と有効期間5年)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  12. 宅地建物取引業法施行規則第13条の15(実務経験の期間は2年)・第13条の16第1号(登録実務講習)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  13. 中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則 第1条(登録の条件)/第8条(有効期間5年)/第9条・第10条(更新登録)/第40条(第一次試験の科目)/第41条第2項・第43条第1項(科目合格と第二次試験の期限)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  14. 宅建試験の概要(50問・四肢択一式/登録講習修了者は45問/毎年1回10月の第3日曜日)出典: 不動産適正取引推進機構(2026-08-06確認)