データ比較表(診断士 vs 宅建)
| 項目 | 診断士 | 宅建 |
|---|---|---|
| 難易度スコア | 56.2 | 54.8 |
| 偏差値(難易度スコア換算) | 54.9 | 53.8 |
| 難易度順位(スコア算出77資格中) | 22位 | 24位 |
| 直近合格率の平均 | 26.9%第1次試験 | 18.2% |
| 勉強時間の目安 | 約1,000時間 | 300〜400時間 |
| 受験資格 | 受験資格なし(誰でも受験可) | 受験資格なし(誰でも受験可) |
| 受験料 | 17,200円 | 8,200円 |
| 試験日程 | 年1回。1次試験は8月上旬の2日間(令和8年度は8月1日・2日)、2次筆記試験は10月(令和8年度は10月25日) | 年1回・10月の第3日曜。令和8年度は2026年10月18日(日)13:00〜15:00(登録講習修了者は13:10〜15:00)。当日は注意事項の説明があるため12:30(登録講習修了者は12:40)までに着席が必要で、試験時間中の途中退出はできない(途中退出した場合は採点されない)。受験票の発送予定は10月2日で、10月9日になっても届かない場合は都道府県の協力機関または機構へ問い合わせる。試験会場は受験票で通知され、インターネット申込者は宅建試験マイページでも確認できる。合格発表は11月25日。受験申込はインターネットが2026年7月1日9:30〜7月31日23:59、郵送が7月1日〜7月15日(簡易書留の消印有効)で、令和8年度の受付はすでに終了している |
| 実施機関 | 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関) | 不動産適正取引推進機構(RETIO) |
年度別の推移と出典URLは、 診断士の難易度と 宅建の難易度の各ページにあります。
平均に使った回
- 診断士: 令和7年度(第1次試験)/令和6年度(第1次試験)/令和5年度(第1次試験)
- 宅建: 令和7年度/令和6年度/令和5年度
合格率の母集団に関する注意
- 診断士: 合格率は第1次試験の値です(合格率=試験合格者数÷欠席科目のない受験者数)。第2次試験は別統計で、令和7年度は筆記受験7,044人・合格1,240人・合格率17.6%(出典: https://www.jf-cmca.jp/attach/test/r07/r7_2ji_toukei.pdf)。資格取得には1次・2次の両方の合格が必要。令和8年度から受験手数料改定などの制度変更あり
診断士の平均第1次試験合格率26.9%はこの注記がついた数字で、宅建の平均合格率18.2%とは数え方の前提が違います。合格率単体で順位を付けず、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べているのはこのためです。
どちらを受けるか(データから言えること)
1. 法律で認められる仕事がどう違うか
- 診断士: 業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。中小企業支援法11条は経営診断業務に従事する者の登録制度を定めていますが、無登録者の業務や「中小企業診断士」の名称使用を禁止する規定は同法に置かれていません。名称独占と紹介されることの多い資格ですが、法律上の明文規定は確認できませんでした。
業務独占の規定があるのは宅建だけです。宅建では重要事項の説明が宅地建物取引業法により資格を持つ人に限られます。
一方で診断士には業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。
資格がないと就けない仕事に進みたいなら、宅建側の入口(受験資格なし)を先に確認してください。
2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)
- 診断士: 第1次試験は年齢・学歴などの制限なし(誰でも受験可)。第2次試験は第1次試験合格が前提(2次のみで見ればtier40相当)
- 宅建: 受験資格なし。日本国内に居住していれば年齢・学歴等に関係なく誰でも受験可(合格後の資格登録には宅建業法18条の条件あり)
診断士(受験料17,200円)も宅建(8,200円)も、上の実文のとおり受験の前提条件が置かれていません。どちらから始めるかを分けるのは、中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)と不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する日程と、払う受験料のほうです。
3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か
| 1日の勉強時間 | 診断士 | 宅建 | 差(診断士が長い) |
|---|---|---|---|
| 1時間 | 約32.9ヶ月(1000日) | 9.9〜13.2ヶ月(300〜400日) | 19.7〜23.0ヶ月 |
| 2時間 | 約16.4ヶ月(500日) | 4.9〜6.6ヶ月(150〜200日) | 9.8〜11.5ヶ月 |
| 3時間 | 約11.0ヶ月(334日) | 3.3〜4.4ヶ月(100〜134日) | 6.6〜7.7ヶ月 |
目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、診断士のほうが600〜700時間多く必要です。1日2時間のペースなら9.8〜11.5ヶ月の差になります。
この比較で扱っていないこと
- 持っているデータ: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)と不動産適正取引推進機構(RETIO)が出している合格率・受験料・試験日程。勉強時間の目安は診断士がアガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計)、宅建がアガルートアカデミー(通信講座公表値)の公表値
- 合格率の範囲: どちらも直近3回分の平均。それより前の回は入っていません
- 載せていないもの: 年収と求人数(診断士・宅建とも一次データが無いため)
どちらにも5年の期限があるが、切れるものが違う。宅建は取引士証、診断士は登録そのもの
どちらにも5年の期限がありますが、切れるものが違います。宅建は取引士証、診断士は登録そのものです。
宅地建物取引業法第22条の2第3項は「宅地建物取引士証(第五項の規定により交付された宅地建物取引士証を除く。)の有効期間は、五年とする」と定めています(出典: e-Gov法令検索)。
同条第2項は、交付を受けようとする者は登録先の都道府県知事が指定する講習で交付の申請前6月以内に行われるものを受講しなければならないとし、試験に合格した日から1年以内に交付を受けようとする者を除いています。
5年で切れるのは取引士証で、同法第18条第1項の登録そのものには有効期間の定めがありません。
診断士は登録そのものに期限があります。中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第8条第1項は「中小企業診断士の登録の有効期間は、登録の日から起算して五年とする」と定めています。
第9条・第10条は更新登録の要件を、前回の登録日から申請日までに定められた事項を合計5回以上行い点数の合計を30点以上とすることと定めています(出典: 同)。更新しなければ、資格そのものが手元から消えます。
合格に賞味期限がつくのは診断士だけです。同規則第1条第1項は登録の条件を、申請日前3年以内の合格と、実務従事または実務補習の日数の合計が15日以上であることと定めています。合格したまま動かないでいると、その合格が使えなくなります。
宅建は違います。宅地建物取引業法第18条第1項の登録に合格からの年数制限はありません。何年経ってから動き出しても、宅建の合格は生きています。
登録に要る実務経験は、国土交通省令で定める期間以上(同法施行規則第13条の15により2年)か、同規則第13条の16第1号の登録実務講習を修了して同等以上の能力があると認められることで足ります(出典: 同)。
試験の形も対照的です。宅建は1日で決まり、診断士は複数の時計を見ながら進みます。
宅建試験は50問4肢択一の筆記1回で完結し、登録講習修了者は45問になります(出典: 不動産適正取引推進機構)。
診断士の第1次試験は、経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の7科目です(同規則第40条)。
科目合格は合格年度の初めから3年以内、第2次試験は第1次試験に合格した年度かその前年度に限って受けられます(同規則第41条第2項・第43条第1項)。
編集部の見解
診断士は「登録まで走り切れる年」に受ける。宅建はいつ取ってもいい
受ける年の決め方が、この2つでは違います。宅建は合格に期限がないので、思い立った年に受けてかまいません。取引士証まで進むのは、不動産の仕事に就くと決まってからで間に合います。
診断士は合格した瞬間から3年の時計が回り始めます。その3年のうちに実務従事か実務補習を15日以上こなして登録まで済ませないと、勉強に費やした時間ごと無駄になります。
診断士を受けるのは、合格後に実務補習へ通える見通しがある年にしてください。仕事も家庭も詰まっている時期に受けて受かってしまうのが、この試験のいちばん惜しい負け方です。
1つだけ取るなら、いま所属している場所で決めてください。上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表のとおり、宅建は重要事項の説明という独占業務があり、事務所への専任設置も義務づけられています。
不動産業の会社にいるなら、宅建は職務に直結します。診断士に独占業務はありません。診断士の値打ちは、経営の相談に乗る立場を自分で作れるかどうかで決まります。
会社の中で新規事業や事業計画を担当している、あるいは将来コンサルティングで独立するつもりがある人向けです。
両方取るなら宅建を先にしてください。時計が回っていない側から片づけるのが順番の理由です。宅建は10月の年1回で、合格すればそこで止めておけます。
そのあとで診断士に入り、第1次・第2次・登録までを一続きの計画として走る。逆にすると、診断士の3年の期限のなかに宅建の学習と本番を挟むことになり、期限のある側を自分で圧迫します。
なお2つの間に科目免除や受験資格のつながりはないので、順番で減る勉強量はありません。減らせるのは事故の確率だけです。
維持のコストも先に見ておいてください。診断士は5年ごとに、活動を5回以上・点数を30点以上そろえないと登録が切れます。使い続ける前提の資格です。
宅建は取引士証が5年で切れますが、登録自体は残るので、講習を受け直せば復帰できます。何年か使わない時期があっても取り返しがつくのは宅建のほうです。取ったあと放っておく可能性があるなら、診断士は選ばないでください。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「受ける年」の推奨は、中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第1条第1項の3年・15日の条件と、宅地建物取引業法第18条第1項に合格からの年数制限がないこと(上の出典一覧)
- 「所属で決める」の根拠は、上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表。宅建の業務独占・必置と、診断士に独占規定がないことの対比です
- 「順番で減る勉強量はない」の根拠は、同規則第41条第1項の免除対象の列挙に宅建がないこと
- 維持コストの差は、同規則第8条〜第10条(登録の有効期間と更新の要件)と、宅地建物取引業法第22条の2第2項第3項(取引士証の講習と有効期間)
- 学習量の差は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)
この比較の算出方法
スコア56.2と54.8は、上の比較表にある合格率・勉強時間の目安・受験資格を、同じ式に入れた値です。
よくある質問
診断士と宅建はどっちが難しいですか?
診断士の方が難しい試験です。難易度スコアは中小企業診断士が56.2、宅地建物取引士(宅建)が54.8で、偏差値換算と合格率は本文の比較表にあります。
勉強時間はどのくらい違いますか?
幅の中央値どうしで割ると診断士の方が約2.9倍です。目安は診断士が約1,000時間、宅建が300〜400時間(出典はページ末尾の一覧)。出典が違えば数字も動くので、幅のまま見てください。
診断士の平均第1次試験合格率26.9%と宅建の平均合格率18.2%は、そのまま比べられますか?
そのままは比べられません。受験資格は同じ(受験資格なし)ですが、実施機関が中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)と不動産適正取引推進機構(RETIO)で違い、受験する人の層も試験形式も別だからです。診断士の数字には、本文の「合格率の母集団に関する注意」がついています。このページは合格率単体で順位を付けず、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べています(年度ごとの推移は各資格のページ)。
診断士と宅建では、できる仕事がどう違いますか?
診断士にはそうした規定がありません、宅建は重要事項の説明が業務独占、事務所等への専任設置が必置(設置義務)です。条文の実文と確認日は本文の表にあります。
出典
- 診断士 合格率(令和7年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日 )
- 診断士 合格率(令和6年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日 )
- 診断士 合格率(令和5年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日 )
- 診断士 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計)(確認日 )
- 診断士 受験料 出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日 )
- 診断士 試験日程 出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日 )
- 宅建 合格率(令和5年度)出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日 )
- 宅建 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値)(確認日 )
- 宅建 受験料 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日 )
- 宅建 試験日程 出典: 不動産適正取引推進機構(RETIO)(確認日 )
- 宅地建物取引業法第18条第1項(登録)・第22条の2第2項第3項(取引士証の講習と有効期間5年)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
- 宅地建物取引業法施行規則第13条の15(実務経験の期間は2年)・第13条の16第1号(登録実務講習)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
- 中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則 第1条(登録の条件)/第8条(有効期間5年)/第9条・第10条(更新登録)/第40条(第一次試験の科目)/第41条第2項・第43条第1項(科目合格と第二次試験の期限)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
- 宅建試験の概要(50問・四肢択一式/登録講習修了者は45問/毎年1回10月の第3日曜日)出典: 不動産適正取引推進機構(2026-08-06確認)