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資格のものさし

精神保健福祉士と社会福祉士はどっちが難しい?

精神保健福祉士と社会福祉士の間では、難易度スコアの差は6.2、平均合格率の差は14.7ポイント。実施機関はどちらも公益財団法人 社会福祉振興・試験センターです。片方だけの合格率の推移・受験資格・試験日程を見るなら、 精神保健福祉士の難易度と 社会福祉士の難易度に、 それぞれ単独のデータページがあります。

データ比較表(精神保健福祉士 vs 社会福祉士)

項目 精神保健福祉士 社会福祉士
難易度スコア 37.0 43.2
偏差値(難易度スコア換算) 40.5 45.2
難易度順位(スコア算出77資格中) 62位 54位
直近合格率の平均 73.1% 58.4%
勉強時間の目安 200〜400時間 150〜450時間
受験資格 受験資格あり(学歴・養成課程・前提資格など) 受験資格あり(学歴・養成課程・前提資格など)
受験料 24,140円 19,370円
試験日程 年1回。筆記試験は1月末から2月上旬の土日2日間(第28回は令和8年1月31日・2月1日) 年1回。筆記試験は2月上旬(第38回は令和8年2月1日)
実施機関 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

年度別の推移と出典URLは、 精神保健福祉士の難易度と 社会福祉士の難易度の各ページにあります。

平均に使った回
  • 精神保健福祉士: 第28回・令和7年度/第27回・令和6年度/第26回・令和5年度
  • 社会福祉士: 第38回・令和7年度/第37回・令和6年度/第36回・令和5年度

合格率の母集団に関する注意

  • 精神保健福祉士: 合格率は7〜8割で福祉系国家資格の中では高め(第26回70.4%・第27回70.7%・第28回78.2%。出典: 社会福祉振興・試験センターの合格発表資料)。ただし受験資格に保健福祉系の養成課程が必要で、母集団が福祉系の学習者に絞られている。社会福祉士と共通科目があり、同時受験や科目免除の制度がある。第27回から教育課程が変わり、出題が163問から132問になった
  • 社会福祉士: 合格率は近年の出題・制度変更で大きく上昇した(第35回44.2%→第36回58.1%→第37回56.3%→第38回60.7%)。それ以前は30%前後で推移していた。18科目群すべてで得点が必要で、無得点科目群があると不合格になる

精神保健福祉士の平均合格率73.1%と社会福祉士の平均合格率58.4%は、どちらもこの注記がついた数字です。母集団の作り方が違うまま並べても同じ意味にならないので、このページは合格率単体ではなく、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べています。

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

資格 分類 対象 根拠条文
精神保健福祉士 名称独占 精神保健福祉士の名称 精神保健福祉士法第42条
社会福祉士 名称独占 社会福祉士の名称 社会福祉士及び介護福祉士法第48条第1項

どちらにも業務独占の規定はありません。法律の面では差が出ないので、選ぶ材料は入口の条件と学習量のほうになります(精神保健福祉士は受験資格ありで200〜400時間、社会福祉士は受験資格ありで150〜450時間)。

精神保健福祉士は名称独占で、精神保健福祉士法により資格がないと名称を名乗れません。ただし名称を用いなければ同種の業務を行うこと自体は禁じられていません。社会福祉士は名称独占で、社会福祉士及び介護福祉士法により資格がないと名称を名乗れません。ただし名称を用いなければ同種の業務を行うこと自体は禁じられていません。

根拠条文は上の表の2本で、引用した文がe-Gov法令検索の条文本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。同じ基準の一覧は業務独占資格の一覧にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • 精神保健福祉士: 受験資格あり。保健福祉系大学等(指定科目履修)・短期養成施設・一般養成施設のいずれかの修了が必要。ルートにより相談援助の実務経験も求められる(出典: 社会福祉振興・試験センター)
  • 社会福祉士: 受験資格あり。福祉系大学等(指定科目履修)・短期養成施設・一般養成施設のいずれかの修了が必要。ルートにより相談援助の実務経験が求められる場合もある(出典: 社会福祉振興・試験センター)

精神保健福祉士にも社会福祉士にも受験の前提条件があります。受験料は精神保健福祉士が24,140円、社会福祉士が19,370円ですが、その前に上の実文を両方読んで、いま自分が満たしているのはどちらかを確かめてください。満たしている側が、先に受けられる側です。

精神保健福祉士も社会福祉士も分野は医療・福祉です。同じ分野のほかの選択肢は、分野別のデータ表の 医療・福祉 の表を見てください。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 精神保健福祉士 社会福祉士 差
1時間 6.6〜13.2ヶ月(200〜400日) 4.9〜14.8ヶ月(150〜450日) —
2時間 3.3〜6.6ヶ月(100〜200日) 2.5〜7.4ヶ月(75〜225日) —
3時間 2.2〜4.4ヶ月(67〜134日) 1.6〜4.9ヶ月(50〜150日) —

幅が重なっているので、どちらが何時間多いとは言えません(精神保健福祉士200〜400時間・社会福祉士150〜450時間)。

下限どうし・上限どうしで多い側が入れ替わるためです。学習量では差が付かないので、受験資格と試験の中身のほうで判断してください。

どちらも幅のある目安です。出典は精神保健福祉士が予備校公表値、社会福祉士がアガルート/ユーキャンです(注記はページ末尾の出典一覧)。

上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。精神保健福祉士・社会福祉士それぞれの開始日と1日の時間を入れて完了予定日を出すなら、勉強時間シミュレーターがあります。

この比較で扱っていないこと

  • 持っているデータ: 公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが出している合格率・受験料・試験日程。勉強時間の目安は精神保健福祉士が予備校公表値(目安約300時間・社会福祉士と同程度)、社会福祉士がアガルート/ユーキャン(目安約300時間・合格者の勉強時間は150〜450時間が中心)の公表値
  • 合格率の範囲: どちらも直近3回分の平均。それより前の回は入っていません
  • 載せていないもの: 年収と求人数(精神保健福祉士・社会福祉士とも一次データが無いため)

12科目は同じ試験。片方に登録すると、もう片方でその12科目が免除される

精神保健福祉士国家試験と社会福祉士国家試験には、同じ12科目が出ます。社会福祉振興・試験センターはこれを両試験の共通科目と呼んでいます(出典: 社会福祉振興・試験センター)。

共通科目は、医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム、社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度、地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉です。

残りは、ソーシャルワークの基盤と専門職、ソーシャルワークの理論と方法、社会福祉調査の基礎です。

専門科目は別です。社会福祉士には高齢者福祉・児童家庭福祉・貧困に対する支援・保健医療と福祉を含む7科目が、精神保健福祉士には精神医学と精神医療・精神保健福祉の原理・精神障害リハビリテーション論を含む6科目が出ます。

免除は双方向です。社会福祉士として登録を受けている人は、申請により精神保健福祉士試験でこの12科目が免除されます。精神保健福祉士の登録者も、申請により社会福祉士試験で同じ12科目が免除されます。

どちらも受験申し込み時の申請制で、相手方の登録証(登録番号)が要ります。インターネット申し込みの手続きのなかで科目免除申請の有無を「有」にする形です(出典: 同)。

同時受験の制度もあります。北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・福岡県の7試験地で実施され、インターネット申し込みの「試験種類選択」で同時受験を選びます。2日間に分けて両試験の科目を受けます。

受験手数料は、第28回・第38回では精神保健福祉士のみ24,140円、社会福祉士のみ19,370円、同時受験36,360円でした。

共通科目免除で受ける場合は精神保健福祉士18,820円・社会福祉士16,230円でした(出典: 同)。手数料は回ごとに改定されるため、申し込み前に受験する回の額を確認してください。

編集部の見解

両方の受験資格を満たしているなら、同時受験が正解

両方の受験資格がそろっているなら、迷わず同時受験を選んでください。12科目が共通ということは、別々の年に受けると同じ12科目を2回勉強することになります。

免除が効くのは2回目からで、1回目はどちらの試験でもその12科目を解きます。同時受験なら、その学習が1回で両方の合格につながります。

手数料も、単独受験を2回に分けるより安く収まりました。

1つに絞るなら、決め手はスコアの差ではありません。上の表のとおり、この2つはどちらも名称独占で、業務独占の規定がありません。「資格がないとできない仕事」を理由にした選び分けができないのです。

代わりに専門科目の顔ぶれを見てください。精神医学と精神医療・精神障害リハビリテーション論が並ぶのが精神保健福祉士、高齢者福祉・児童家庭福祉・貧困に対する支援が並ぶのが社会福祉士です。

精神科医療や精神保健の現場に軸足を置くなら前者、対象を絞らず福祉全般で相談援助に就くなら後者を取ってください。

先に片方だけ取って後から足す場合は、順番はどちらからでも構いません。免除が双方向に効くからです。

ただし免除の申請には相手方の登録証が要るので、合格したら登録まで済ませておいてください。合格しただけでは次の試験の免除申請ができません。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 同時受験を勧める根拠は、共通科目が12科目であること・免除が双方向であること・同時受験制度が7試験地で実施されることの3点で、いずれも社会福祉振興・試験センターの公表(上の出典一覧)
  • 手数料の比較は、同センターが公表した第28回・第38回の額の引き算。回ごとに改定されるため額は本文に固定していません
  • 「業務独占の規定がない」は、上の「法律で認められる仕事がどう違うか」の表。根拠条文はe-Gov法令検索の本文と機械照合しています
  • 専門科目の顔ぶれは両試験の試験概要ページに載る科目一覧(上の出典一覧)

ここまでは出典にもとづく事実で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です(編集方針)。

この比較の算出方法

スコア37.0と43.2は、上の比較表にある合格率・勉強時間の目安・受験資格を、同じ式に入れた値です。

式の重みは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20で、根拠は算出式のページに、ほかの資格との比較はランキングにあります。

よくある質問

精神保健福祉士と社会福祉士はどっちが難しいですか?

社会福祉士の方が難しい試験です。難易度スコアは社会福祉士が43.2、精神保健福祉士が37.0で、偏差値換算と合格率は本文の比較表にあります。

勉強時間はどのくらい違いますか?

幅の中央値どうしではほぼ同じです。目安は精神保健福祉士が200〜400時間、社会福祉士が150〜450時間(出典はページ末尾の一覧)。出典が違えば数字も動くので、幅のまま見てください。

精神保健福祉士の平均合格率73.1%と社会福祉士の平均合格率58.4%は、そのまま比べられますか?

そのままは比べられません。受験資格は同じ(受験資格あり)ですが、同じ公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの試験でも受験する人の層も試験形式も別だからです。精神保健福祉士と社会福祉士の数字には、本文の「合格率の母集団に関する注意」がついています。このページは合格率単体で順位を付けず、勉強時間と受験資格も合成した難易度スコアで比べています(年度ごとの推移は各資格のページ)。

精神保健福祉士と社会福祉士では、できる仕事がどう違いますか?

精神保健福祉士は精神保健福祉士の名称が名称独占、社会福祉士は社会福祉士の名称が名称独占です。条文の実文と確認日は本文の表にあります。

出典

  1. 精神保健福祉士 試験日程 出典: 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(確認日 )
  2. 社会福祉士 勉強時間の目安 出典: アガルート/ユーキャン(目安約300時間・合格者の勉強時間は150〜450時間が中心)(確認日 )
  3. 社会福祉士 受験料 出典: 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(確認日 )
  4. 社会福祉士 試験日程 出典: 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(確認日 )
  5. 社会福祉士 合格率(第36回・令和5年度(受験34,539/合格20,050))出典: 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(確認日 )
  6. 精神保健福祉士国家試験の科目免除(社会福祉士登録者の共通科目12科目)と同時受験の試験地・申し込み方法 出典: 社会福祉振興・試験センター(2026-08-05確認)
  7. 社会福祉士国家試験の科目免除(精神保健福祉士登録者の共通科目12科目)出典: 社会福祉振興・試験センター(2026-08-05確認)
  8. 精神保健福祉士国家試験の試験科目(共通12科目・専門6科目)と受験手数料(第28回)出典: 社会福祉振興・試験センター(2026-08-05確認)
  9. 社会福祉士国家試験の試験科目(共通12科目・専門7科目)と受験手数料 出典: 社会福祉振興・試験センター(2026-08-05確認)