データ比較表(公認会計士 vs 税理士)
| 項目 | 公認会計士 | 税理士 |
|---|---|---|
| 難易度スコア | 73.0 | 75.8 |
| 偏差値(難易度スコア換算) | 66.3 | 68.6 |
| 難易度順位(スコア算出76資格中) | 5位 | 3位 |
| 直近合格率の平均 | 7.5% | 19.1% |
| 勉強時間の目安 | 3,000〜5,000時間 | 3,000〜5,000時間 |
| 受験資格 | 受験資格なし(誰でも受験可) | 受験資格あり(学歴・養成課程・前提資格など) |
| 受験料 | 19,500円 | 4,000円 |
| 試験日程 | 短答式試験は年2回(12月・5月)、論文式試験は年1回(8月)。短答式合格者・免除者が論文式に進む | 年1回・8月上旬(3日間)。会計学2科目+税法9科目から選んで受験する科目選択制 |
| 実施機関 | 公認会計士・監査審査会 | 国税庁 |
合格率の年度別の推移・出典URLは各資格の個別ページ( 公認会計士・ 税理士)に全て掲載しています。
合格率の母集団に関する注意
- 公認会計士: DBの合格率は監査審査会が公表する最終合格率(最終合格者数÷出願者数〈名寄せ〉)。まず短答式(年2回)に合格し、論文式(年1回)で最終合格する多段階試験で、論文式受験者に対する合格率は約35%と母集団が異なる
- 税理士: 科目合格制。合格率は国税庁公表の(5科目到達者+一部科目合格者)÷受験者。5科目すべてに合格して官報合格となるには通常複数年かかり、単年で5科目に到達したのは令和6年度で578人(受験者の約1.7%)にとどまる。一度合格した科目は生涯有効。passRatesは公式ページがShift-JISで機械取得困難な令和4年以前を除き直近2回を収録
母集団や試験段階が異なる合格率は、数字の見た目より意味の差が大きくなります。この違いを吸収するため、当サイトは合格率単体ではなく3要素合成の難易度スコアで比較しています。
どちらを受けるか(データから言えること)
1. 法律で認められる仕事がどう違うか
| 資格 | 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| 公認会計士 | 業務独占 | 財務書類の監査・証明業務 | 公認会計士法第47条の2 |
| 公認会計士 | 名称独占 | 公認会計士の名称 | 公認会計士法第48条第1項 |
| 税理士 | 業務独占 | 税理士業務 | 税理士法第52条 |
| 税理士 | 名称独占 | 税理士・税理士事務所の名称 | 税理士法第53条第1項 |
どちらも業務独占資格です。公認会計士は財務書類の監査・証明業務、税理士は税理士業務が、それぞれ資格を持つ人にしかできないと法律で定められています。守っている仕事が別なので、難易度の前にこの違いで選べます。取ったあとに就きたい仕事が上の表のどちらに入るかを先に見てください。
2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)
- 公認会計士: 受験資格なし。年齢・学歴・国籍等を問わず誰でも受験できる(出典: 公認会計士・監査審査会)
- 税理士: 税法科目は学識・資格・職歴のいずれかの受験資格要件が必要。会計学2科目(簿記論・財務諸表論)は令和5年度から受験資格の制限がなくなり誰でも受験できるが、5科目合格(官報合格)には税法科目が必須(出典: 国税庁)
公認会計士は誰でも受けられますが、税理士には受験の前提条件があります。条件を満たしていない場合、税理士は「受けるかどうか」の前に「受けられるか」を確認するところから始まります。
3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か
| 1日の勉強時間 | 公認会計士 | 税理士 |
|---|---|---|
| 1時間 | 98.7〜164.5ヶ月(3000〜5000日) | 98.7〜164.5ヶ月(3000〜5000日) |
| 2時間 | 49.3〜82.2ヶ月(1500〜2500日) | 49.3〜82.2ヶ月(1500〜2500日) |
| 3時間 | 32.9〜54.8ヶ月(1000〜1667日) | 32.9〜54.8ヶ月(1000〜1667日) |
目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、公認会計士のほうが0時間多く必要です。1日2時間のペースなら0.0ヶ月の差になります。難易度スコアの差を「自分のカレンダー上で何ヶ月ぶんか」に置き換えると、こうなります。出典は公認会計士が資格の学校TAC(一般的な目安3,000〜5,000時間・一発合格者の平均は約3,776時間)、税理士が資格の学校TAC/アガルート(5科目合計で約3,000〜5,000時間・複数年かけるのが一般的)で、いずれも幅のある目安です。
この比較で扱っていないこと
ここまでが当サイトのデータで言えることです。年収・求人数・就職のしやすさは一次データを持っていないため比較していません(出典を示せない数字は載せない方針です)。収入で選びたい場合は、上の「できる仕事の違い」で見た業務の求人を実際に検索して確かめてください。
公認会計士になると税理士の資格も付いてくる。逆向きは科目免除どまり
税理士法第3条第1項は、税理士となる資格を有する者として「税理士試験に合格した者」「試験科目の全部について免除された者」「弁護士」と並べて第4号に「公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。)」を挙げています。同条第3項は、この第4号の公認会計士を「財務省令で定める税法に関する研修を修了した公認会計士」と定めています(出典: e-Gov法令検索・税理士法/2026-08-05確認)。公認会計士試験に合格して公認会計士になり、税法に関する研修を修了すれば、税理士試験の5科目を受けずに税理士となる資格が手に入ります。
逆向きにも通路はありますが、届く距離が違います。公認会計士法第9条第2項第1号は、税理士試験の合格または全科目免除で税理士となる資格を得た人に対し、短答式試験のうち「財務会計論」を免除すると定めています。同法第10条第1項第6号は、同じ人に論文式試験の「租税法」を免除すると定めています(出典: 同・公認会計士法)。免除されるのはこの2科目で、残りの科目は受け直します。
もうひとつ、試験の入口でもつながっています。国税庁は税理士試験の受験資格(学識)に「公認会計士試験の短答式試験に合格した者」を挙げており、平成18年度以降の合格者に限られます。会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)は令和5年度から受験資格の制限がなくなり、誰でも受けられます(出典: 国税庁「税理士試験受験資格の概要」/2026-08-05確認)。公認会計士試験の短答式を突破した段階で、税理士試験の税法科目にも進めるようになります。
編集部の見解
両方ほしいなら公認会計士から。働きながらなら税理士から
将来この2つを両方名乗りたいなら、公認会計士を先に取ってください。制度が片方向だからです。公認会計士になれば税法研修の修了を条件に税理士となる資格まで届きますが、税理士から公認会計士へ向かうと免除は短答式の財務会計論と論文式の租税法だけで、あとは全部受け直しになります。順番を逆にすると、同じ2つを手に入れるのに余計な試験を通ることになります。
ただし、その道は時間をまとめて確保できる人のものです。公認会計士試験は短答式に受かってから論文式に進む多段階の試験で、短答式合格の効力は2年で切れます(公認会計士法第9条第3項)。走り出したら止まりにくい設計です。対して税理士試験は科目合格制で、一度合格した科目は「その後に行われる税理士試験」で免除され、期限の定めがありません(税理士法第7条第1項)。仕事を続けながら1科目ずつ積み上げられるのは税理士のほうです。学生や受験に専念できる立場なら公認会計士、働きながら資格を足していくなら税理士、と分かれます。
上の表に出ている合格率を並べて「税理士のほうが受かりやすい」と読まないでください。税理士の合格率は1科目でも合格した人を含む数字で、5科目そろえた人の割合ではありません。公認会計士の合格率は最終合格の割合です。同じ「合格率」という言葉でも数えている対象が違うので、この2つの数字は直接比べられません。当サイトが合格率単体でなく3要素合成のスコアを使っているのは、こういう場面で数字が壊れるからです。
この見解が寄りかかっているデータ
- 順番の推奨は、税理士法第3条第1項第4号・第3項と公認会計士法第9条第2項第1号・第10条第1項第6号の条文本文(上の出典一覧)。免除の範囲が両方向で違うことがそのまま根拠です
- 「働きながらなら税理士」の根拠は、税理士法第7条第1項の科目免除に期限の定めがないことと、公認会計士法第9条第3項が短答式免除を2年に限っていること
- 合格率の読み方は、各資格ページに載せている合格率の定義と母集団の注記(上の「合格率の母集団に関する注意」)
この比較の算出方法
両資格とも同一の式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重)に一次データを入れて機械的に比較しています。重みの根拠と偏差値換算の定義は算出式の公開ページ、ほかの資格との比較は資格難易度ランキングにあります。
よくある質問
公認会計士と税理士はどっちが難しいですか?
当サイトの難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)で比較すると、税理士が75.8、公認会計士が73.0で、税理士の方が高難度です。偏差値換算では公認会計士66.3・税理士68.6です。
勉強時間はどのくらい違いますか?
公認会計士は3,000〜5,000時間(出典: 資格の学校TAC(一般的な目安3,000〜5,000時間・一発合格者の平均は約3,776時間))、税理士は3,000〜5,000時間(出典: 資格の学校TAC/アガルート(5科目合計で約3,000〜5,000時間・複数年かけるのが一般的))が目安です。学習経験や環境で個人差があるため、幅で見てください。
合格率だけで比べてもいいですか?
合格率は受験資格や母集団の違いで意味が変わるため、単純比較には向きません。当サイトは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の重みで合成した難易度スコアで比較し、母集団に注意が必要な試験は本文に注記を出しています。
公認会計士と税理士では、できる仕事がどう違いますか?
どちらも業務独占資格です。公認会計士は財務書類の監査・証明業務、税理士は税理士業務が、それぞれ資格を持つ人にしかできないと法律で定められています。守っている仕事が別なので、難易度の前にこの違いで選べます。取ったあとに就きたい仕事が上の表のどちらに入るかを先に見てください。
出典
- 公認会計士 合格率(令和7年(出願22,056/論文受験4,665/最終合格1,636))出典: 公認会計士・監査審査会(確認日 )
- 公認会計士 合格率(令和6年(出願21,573/論文受験4,354/最終合格1,603))出典: 公認会計士・監査審査会(確認日 )
- 公認会計士 合格率(令和5年(出願20,317/論文受験4,192/最終合格1,544))出典: 公認会計士・監査審査会(確認日 )
- 公認会計士 勉強時間の目安 出典: 資格の学校TAC(一般的な目安3,000〜5,000時間・一発合格者の平均は約3,776時間)(確認日 )
- 公認会計士 試験日程 出典: 公認会計士・監査審査会(確認日 )
- 税理士 合格率(令和5年度・第73回(受験32,893/合格7,125〈5科目到達600+一部科目合格6,525〉))出典: 国税庁(確認日 )
- 税理士 勉強時間の目安 出典: 資格の学校TAC/アガルート(5科目合計で約3,000〜5,000時間・複数年かけるのが一般的)(確認日 )
- 税理士 受験料 出典: 国税庁(確認日 )
- 税理士 試験日程 出典: 国税庁(確認日 )
- 税理士法第3条(税理士の資格・公認会計士は第1項第4号/第3項の税法研修)出典: e-Gov法令検索(2026-08-05確認)
- 公認会計士法第9条第2項第1号(短答式・財務会計論の免除)/第10条第1項第6号(論文式・租税法の免除)出典: e-Gov法令検索(2026-08-05確認)
- 税理士試験受験資格の概要(学識による受験資格ホ「公認会計士試験の短答式試験に合格した者」)出典: 国税庁(2026-08-05確認)