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資格のものさし

ITパスポートと基本情報はどっちが難しい?

データ比較表(ITパスポート vs 基本情報)

項目 ITパスポート 基本情報
難易度スコア 41.4 45.7
偏差値(難易度スコア換算) 39.4 43.0
難易度順位(スコア算出76資格中) 65位 56位
直近合格率の平均 49.3% 42.1%
勉強時間の目安 100〜180時間 150〜200時間
受験資格 受験資格なし(誰でも受験可) 受験資格なし(誰でも受験可)
受験料 7,500円 7,500円
試験日程 CBT方式で通年・随時実施 CBT方式で通年・随時実施
実施機関 情報処理推進機構(IPA) 情報処理推進機構(IPA)

合格率の年度別の推移・出典URLは各資格の個別ページ( ITパスポート基本情報)に全て掲載しています。

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

  • ITパスポート・基本情報: 業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。情報処理の促進に関する法律26条に基づき経済産業大臣が実施する情報処理技術者試験の合格で、法令上の業務・名称の独占規定はありません。同法で独占規定があるのは、登録制の情報処理安全確保支援士(24条)だけです。

どちらにも業務独占の規定はありません。資格がないとできない仕事、という理由で選ぶ材料はこの2つの間には無いので、下の受験資格と勉強時間のほうで判断することになります。

分類の根拠はe-Gov法令検索の条文本文で、引用した文が本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。収録資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • ITパスポート: 受験資格の制限なし(受験要領に年齢・学歴等の制限の記載なし)
  • 基本情報: 受験資格の制限なし(IPAの試験区分ページに制限の記載なし)

どちらも受験資格がありません。思い立った時点でどちらからでも始められるので、順番は自分の都合で決められます。

この2つ以外も候補に入れ直すなら、分野別のデータ表で受験資格の制限がない資格が各分野の先頭に並びます。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 ITパスポート 基本情報
1時間 3.3〜5.9ヶ月(100〜180日) 4.9〜6.6ヶ月(150〜200日)
2時間 1.6〜3.0ヶ月(50〜90日) 2.5〜3.3ヶ月(75〜100日)
3時間 1.1〜2.0ヶ月(34〜60日) 1.6〜2.2ヶ月(50〜67日)

目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、基本情報のほうが20〜50時間多く必要です。1日2時間のペースなら0.3〜0.9ヶ月の差になります。難易度スコアの差を「自分のカレンダー上で何ヶ月ぶんか」に置き換えると、こうなります。出典はITパスポートがスタディング(通信講座公表値・初心者約180時間/基礎知識ありで約100〜150時間)、基本情報がフォーサイト(通信講座公表値・独学の場合)で、いずれも幅のある目安です。

1日の時間・開始日を自分の数字で入れて完了予定日を出すなら勉強時間シミュレーターを使ってください。上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。

この比較で扱っていないこと

ここまでが当サイトのデータで言えることです。年収・求人数・就職のしやすさは一次データを持っていないため比較していません(出典を示せない数字は載せない方針です)。収入で選びたい場合は、上の「できる仕事の違い」で見た業務の求人を実際に検索して確かめてください。

基本情報の科目A免除は、ITパスポート合格では手に入らない

基本情報技術者試験には科目A試験の免除制度があります。入口はIPAの認定を受けた講座で、受講して修了試験(科目A試験に相当)に合格するなどの基準を満たすと、科目A試験が1年間免除されます(出典: 情報処理推進機構「科目A試験免除制度 基本情報技術者試験(FE)」/2026-08-05確認)。IPAの試験要綱が定める免除制度は、このほかに高度試験・情報処理安全確保支援士試験の科目A-1を対象とするものがあるだけで、ITパスポート試験の合格を理由に基本情報の科目が免除される規定はありません。ITパスポートは基本情報の前段として制度上つながってはいない、ということです。

試験の形も違います。ITパスポート試験は120分・小問100問の四肢択一で、出題はストラテジ系35問程度・マネジメント系20問程度・テクノロジ系45問程度。基本情報技術者試験は科目Aが90分60問の四肢択一(知識を問う)、科目Bが100分20問(技能を問う)で、科目Bの内訳はアルゴリズムとプログラミング16問・情報セキュリティ4問です(出典: 情報処理推進機構・試験要綱Ver.5.6ほか/2026-08-05確認)。基本情報だけがコードを読んで動かす力を直接測っています。

合格の決まり方も違います。ITパスポート試験は総合評価点600点以上(1,000点満点)に加えて、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の分野別評価点がそれぞれ300点以上(各1,000点満点)必要です。基本情報技術者試験は科目A・科目Bの評価点がどちらも600点以上(各1,000点満点)で合格になります(出典: 同・試験要綱)。どちらも一部の分野を捨てて他で埋める戦い方ができません。

編集部の見解

IT職を目指すならITパスポートは飛ばす。IT以外の職種ならITパスポートで足りる

エンジニアやIT部門で働くつもりなら、ITパスポートを踏まずに基本情報から始めてください。ITパスポートに受かっても基本情報の科目は1つも免除されないので、2つ受けると勉強時間も受験料もそのぶん重なります。上の「勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か」の表を見てください。2つとも受けるなら、その2つの期間を足した月数がかかります。基本情報1本に寄せたときとの差が、そのまま失う時間です。基本情報の科目Aは、ITパスポートで問われる3分野をレベルを上げて問い直す構成なので、最初から基本情報の教材で学べば下の層も一緒に埋まります。

逆に、営業・企画・事務・人事など、IT部門以外の職種で「ITの基礎が分かる」と示したいならITパスポートで十分です。基本情報の科目Bはアルゴリズムとプログラミングが大半を占めていて、コードを読む練習に相当の時間を使います。その時間は、ITを使う側の仕事には返ってきません。ここで基本情報を選ぶのは、要らない負荷を自分に課すことになります。

どちらを受けるにしても、分野を捨てる作戦は立てないでください。ITパスポートは3分野すべてで基準点を超える必要があり、基本情報は科目A・科目Bの両方で基準点を超える必要があります。得意分野で稼いで苦手分野を埋める、が構造的にできない試験です。学習計画は、苦手な分野を最後に残さない順番で組んでください。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 「ITパスポートを飛ばす」の根拠は、IPAの免除制度が認定講座の修了と高度試験の科目A-1しか対象にしておらず、ITパスポート合格による免除規定が試験要綱にないこと(上の出典一覧)
  • 「IT以外ならITパスポートで足りる」の根拠は、基本情報の科目Bがアルゴリズムとプログラミング16問・情報セキュリティ4問で構成されていること(試験要綱の出題数)
  • 重なる時間の見積もりは、上の「勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か」の表。数字は各資格ページの勉強時間の目安(出典つき)から算出しています
  • 「分野を捨てられない」の根拠は、両試験の合格基準(ITパスポートは分野別評価点、基本情報は科目別評価点)

上のデータ表・条文の分類・勉強時間の算術は出典にもとづく事実の提示で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です。判断の分かれ方は編集方針に書いています。

この比較の算出方法

両資格とも同一の式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重)に一次データを入れて機械的に比較しています。重みの根拠と偏差値換算の定義は算出式の公開ページ、ほかの資格との比較は資格難易度ランキングにあります。

よくある質問

ITパスポートと基本情報はどっちが難しいですか?

当サイトの難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)で比較すると、基本情報技術者試験(FE)が45.7、ITパスポート試験が41.4で、基本情報の方が高難度です。偏差値換算ではITパスポート39.4・基本情報43.0です。

勉強時間はどのくらい違いますか?

ITパスポート試験は100〜180時間(出典: スタディング(通信講座公表値・初心者約180時間/基礎知識ありで約100〜150時間))、基本情報技術者試験(FE)は150〜200時間(出典: フォーサイト(通信講座公表値・独学の場合))が目安です。学習経験や環境で個人差があるため、幅で見てください。

合格率だけで比べてもいいですか?

合格率は受験資格や母集団の違いで意味が変わるため、単純比較には向きません。当サイトは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の重みで合成した難易度スコアで比較し、母集団に注意が必要な試験は本文に注記を出しています。

ITパスポートと基本情報では、できる仕事がどう違いますか?

どちらにも業務独占の規定はありません。資格がないとできない仕事、という理由で選ぶ材料はこの2つの間には無いので、下の受験資格と勉強時間のほうで判断することになります。

出典

  1. ITパスポート 合格率(令和5年度(年度合計))出典: 情報処理推進機構(IPA)(確認日
  2. ITパスポート 勉強時間の目安 出典: スタディング(通信講座公表値・初心者約180時間/基礎知識ありで約100〜150時間)(確認日
  3. ITパスポート 試験日程 出典: 情報処理推進機構(IPA)(確認日
  4. 基本情報 合格率(令和5年度(年度合計))出典: 情報処理推進機構(IPA)(確認日
  5. 基本情報 勉強時間の目安 出典: フォーサイト(通信講座公表値・独学の場合)(確認日
  6. 基本情報 受験料 出典: 情報処理推進機構(IPA)(確認日
  7. 基本情報 試験日程 出典: 情報処理推進機構(IPA)(確認日
  8. 基本情報技術者試験(FE)科目A試験免除制度の概要(IPA認定講座の受講と修了試験・1年間の免除)出典: 情報処理推進機構(2026-08-05確認)
  9. 情報処理技術者試験 試験要綱Ver.5.6(採点方式・配点・合格基準/出題形式と出題数/免除制度)出典: 情報処理推進機構(2026-08-05確認)
  10. ITパスポート試験の試験内容・出題範囲(試験時間・出題数・分野別出題数・合格基準)出典: 情報処理推進機構(2026-08-05確認)