メインコンテンツへスキップ
資格のものさし

行政書士と診断士はどっちが難しい?

データ比較表(行政書士 vs 診断士)

項目 行政書士 診断士
難易度スコア 63.7 59.1
偏差値(難易度スコア換算) 58.3 54.4
難易度順位(スコア算出76資格中) 15位 21位
直近合格率の平均 13.8% 26.9%
勉強時間の目安 500〜1,000時間 約1,000時間
受験資格 受験資格なし(誰でも受験可) 受験資格なし(誰でも受験可)
受験料 10,400円 17,200円
試験日程 年1回・11月(令和8年度は11月8日(日)) 年1回。1次試験は8月上旬の2日間(令和8年度は8月1日・2日)、2次筆記試験は10月(令和8年度は10月25日)
実施機関 行政書士試験研究センター 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)

合格率の年度別の推移・出典URLは各資格の個別ページ( 行政書士診断士)に全て掲載しています。

合格率の母集団に関する注意

  • 診断士: 合格率は第1次試験の値です(合格率=試験合格者数÷欠席科目のない受験者数)。第2次試験は別統計で、令和7年度は筆記受験7,044人・合格1,240人・合格率17.6%(出典: https://www.jf-cmca.jp/attach/test/r07/r7_2ji_toukei.pdf)。資格取得には1次・2次の両方の合格が必要。令和8年度から受験手数料改定などの制度変更あり

母集団や試験段階が異なる合格率は、数字の見た目より意味の差が大きくなります。この違いを吸収するため、当サイトは合格率単体ではなく3要素合成の難易度スコアで比較しています。

どちらを受けるか(データから言えること)

1. 法律で認められる仕事がどう違うか

資格 分類 対象 根拠条文
行政書士 業務独占 官公署提出書類の作成等 行政書士法第19条第1項
行政書士 名称独占 行政書士の名称 行政書士法第19条の2第1項
  • 診断士: 業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。中小企業支援法11条は経営診断業務に従事する者の登録制度を定めていますが、無登録者の業務や「中小企業診断士」の名称使用を禁止する規定は同法に置かれていません。名称独占と紹介されることの多い資格ですが、法律上の明文規定は確認できませんでした。

業務独占の規定があるのは行政書士だけです。行政書士では官公署提出書類の作成等が資格を持つ人に限られます。一方で診断士には業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。資格がないと就けない仕事に進みたいなら、この差はスコア差より重く効きます。

分類の根拠はe-Gov法令検索の条文本文で、引用した文が本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。収録資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。

2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)

  • 行政書士: 受験資格なし。年齢・学歴・国籍等に関係なく誰でも受験可
  • 診断士: 第1次試験は年齢・学歴などの制限なし(誰でも受験可)。第2次試験は第1次試験合格が前提(2次のみで見ればtier40相当)

どちらも受験資格がありません。思い立った時点でどちらからでも始められるので、順番は自分の都合で決められます。

この2つ以外も候補に入れ直すなら、分野別のデータ表で受験資格の制限がない資格が各分野の先頭に並びます。

3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か

1日の勉強時間 行政書士 診断士
1時間 16.4〜32.9ヶ月(500〜1000日) 約32.9ヶ月(1000日)
2時間 8.2〜16.4ヶ月(250〜500日) 約16.4ヶ月(500日)
3時間 5.5〜11.0ヶ月(167〜334日) 約11.0ヶ月(334日)

目安の下限どうし・上限どうしで引き算すると、診断士のほうが0〜500時間多く必要です。1日2時間のペースなら0.0〜8.2ヶ月の差になります。難易度スコアの差を「自分のカレンダー上で何ヶ月ぶんか」に置き換えると、こうなります。出典は行政書士がユーキャン(通信講座公表値)、診断士がアガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計)で、いずれも幅のある目安です。

1日の時間・開始日を自分の数字で入れて完了予定日を出すなら勉強時間シミュレーターを使ってください。上の表は毎日休まず進めた場合の単純計算です。

この比較で扱っていないこと

ここまでが当サイトのデータで言えることです。年収・求人数・就職のしやすさは一次データを持っていないため比較していません(出典を示せない数字は載せない方針です)。収入で選びたい場合は、上の「できる仕事の違い」で見た業務の求人を実際に検索して確かめてください。

診断士の資格には期限がある。5年ごとに更新しないと登録が切れる

中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第8条第1項は「中小企業診断士の登録の有効期間は、登録の日から起算して五年とする」と定めています。第9条は有効期間の満了後も引き続き登録を受けようとする者は更新登録の要件を満たさなければならないとし、第10条はその要件を、前回の登録日から申請日までの間に定められた事項を合計5回以上行い、かつ点数の合計を30点以上とすることと定めています(出典: e-Gov法令検索/2026-08-06確認)。取ったあとも動き続けないと、名乗れなくなる資格です。行政書士法第6条は行政書士名簿への登録を定めるだけで、有効期間や更新の規定がありません。

登録に入る条件も違います。同規則第1条第1項は、登録の申請日前3年以内に試験に合格し、かつ合格の日から申請日までの間に実務に従事した日数または実務補習を受講した日数の合計が15日以上であることを条件としています(出典: 同)。試験に受かっただけでは登録できず、しかも合格から3年という期限がついています。行政書士は登録に実務経験の要件がありません。

合格の積み上げ方も違います。同規則第41条第2項は、第1次試験の一部の科目に合格した者について、その科目合格の年度の初めから3年以内に第1次試験を受ける場合、申請により当該科目を免除すると定めています。さらに第43条第1項は、第2次試験を「当該試験の期日の属する年度又はその前年度に実施された第一次試験に合格した者」に限ると定めています(出典: 同)。科目合格は3年、第1次試験の合格の効力は2年という二重の時計が動きます。行政書士試験に科目合格制はなく、その年に届かなければ翌年また全範囲を解き直します。

この2つに、片方を取ると他方が近づく通路はありません。同規則第41条第1項が第1次試験の科目免除の対象として挙げるのは、経済学の教授経験者・博士、公認会計士(試験合格者を含む)、不動産鑑定士、税理士、弁護士(司法試験合格者を含む)、情報工学部門の技術士、応用情報技術者試験などの情報処理技術者試験の合格者です。行政書士はこの列挙にありません。行政書士となる資格を定める行政書士法第2条の列挙にも、中小企業診断士は出てきません(出典: 同)。

編集部の見解

会社に勤め続けるなら診断士、自分の名前で受任するなら行政書士

勤め人のまま強くなりたいなら診断士を選んでください。更新の要件が「5年で5回以上・30点以上」の活動を求める設計になっているのは、この資格が使い続ける人のためのものだからです。会社の中で経営企画や事業計画に関わっていれば、更新の材料はその仕事のなかから出てきます。逆に取っただけで放置するつもりなら、診断士は向きません。5年後に登録が切れて、名乗れなくなります。行政書士に更新はないので、いったん登録すれば持ち続けられます。

独立を前提にするなら行政書士です。行政書士は登録に実務経験が要らず、合格して登録すればその日から官公署提出書類を受任できます。診断士は登録の条件に実務従事または実務補習15日以上が入っていて、しかも合格から3年以内に登録まで済ませないと、その合格が使えなくなります。試験に受かってから動き出すまでの距離が違うので、「いつから仕事にするか」を先に決めてください。

両方ほしい場合、順番で得をすることはありません。診断士の第1次試験の科目免除に行政書士は入っておらず、行政書士となる資格の列挙にも診断士は入っていません。どちらから始めても、もう片方の負担は1問も減りません。決め手は時計のほうです。診断士は科目合格が3年、第1次試験の合格が2年で切れます。走り出したら止まりにくい試験なので、まとまった時間を確保できる時期に診断士を置いて、行政書士はその前か後ろに単独で構えてください。

診断士を受けると決めたなら、第1次試験の7科目を一度に取るかどうかを最初に決めてください。科目合格で分割すれば1年の負担は減りますが、3年の期限内に7科目そろえたうえで、さらにその第1次合格が生きている2年のうちに第2次試験を通す必要があります。分割は楽になるのではなく、締切が増える選択です。上の勉強時間の表の差を見て、その時間を1〜2年に集められるなら一括で取りにいくほうが安全です。

この見解が寄りかかっているデータ
  • 「更新のある資格」の対比は、中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第8条〜第10条と、行政書士法第6条に有効期間の定めがないこと(上の出典一覧)
  • 「独立までの距離」の根拠は、同規則第1条第1項の登録条件(合格から3年以内・実務または実務補習15日以上)と、行政書士法に実務経験の要件がないこと
  • 「順番で得をしない」の根拠は、同規則第41条第1項の免除対象の列挙と行政書士法第2条の列挙。どちらにも相手の資格が現れません
  • 「締切が増える」の根拠は、同規則第41条第2項(科目合格は3年以内)と第43条第1項(第2次試験は第1次合格の年度かその翌年度)
  • 学習量の差は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)

上のデータ表・条文の分類・勉強時間の算術は出典にもとづく事実の提示で、この枠の中は資格のものさし編集部の評価と推奨です。判断の分かれ方は編集方針に書いています。

この比較の算出方法

両資格とも同一の式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重)に一次データを入れて機械的に比較しています。重みの根拠と偏差値換算の定義は算出式の公開ページ、ほかの資格との比較は資格難易度ランキングにあります。

よくある質問

行政書士と診断士はどっちが難しいですか?

当サイトの難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)で比較すると、行政書士が63.7、中小企業診断士が59.1で、行政書士の方が高難度です。偏差値換算では行政書士58.3・診断士54.4です。

勉強時間はどのくらい違いますか?

行政書士は500〜1,000時間(出典: ユーキャン(通信講座公表値))、中小企業診断士は約1,000時間(出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計))が目安です。学習経験や環境で個人差があるため、幅で見てください。

合格率だけで比べてもいいですか?

合格率は受験資格や母集団の違いで意味が変わるため、単純比較には向きません。当サイトは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の重みで合成した難易度スコアで比較し、母集団に注意が必要な試験は本文に注記を出しています。

行政書士と診断士では、できる仕事がどう違いますか?

業務独占の規定があるのは行政書士だけです。行政書士では官公署提出書類の作成等が資格を持つ人に限られます。一方で診断士には業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした。資格がないと就けない仕事に進みたいなら、この差はスコア差より重く効きます。

出典

  1. 行政書士 合格率(令和5年度)出典: 行政書士試験研究センター(確認日
  2. 行政書士 勉強時間の目安 出典: ユーキャン(通信講座公表値)(確認日
  3. 行政書士 試験日程 出典: 行政書士試験研究センター(確認日
  4. 診断士 合格率(令和7年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  5. 診断士 合格率(令和6年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  6. 診断士 合格率(令和5年度(第1次試験))出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  7. 診断士 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値・1次2次合計)(確認日
  8. 診断士 受験料 出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  9. 診断士 試験日程 出典: 中小企業診断士協会連合会(指定試験機関)(確認日
  10. 中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則 第1条(登録の条件・実務15日以上)/第8条(有効期間5年)/第9条・第10条(更新登録の要件)/第41条(第一次試験の免除)/第43条(第二次試験受験の要件)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  11. 行政書士法第2条(資格)・第6条(登録)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
  12. 行政書士試験の概要(受験資格なし・毎年1回11月の第2日曜日・試験科目と出題数)出典: 行政書士試験研究センター(2026-08-06確認)