データ比較表(第一種衛生管理者 vs 第二種衛生管理者)
| 項目 | 第一種衛生管理者 | 第二種衛生管理者 |
|---|---|---|
| 難易度スコア | 54.3 | 52.3 |
| 偏差値(難易度スコア換算) | 50.3 | 48.6 |
| 難易度順位(スコア算出76資格中) | 41位 | 45位 |
| 直近合格率の平均 | 46.4% | 49.4% |
| 勉強時間の目安 | 50〜100時間 | 約60時間 |
| 受験資格 | 受験資格あり(実務経験) | 受験資格あり(実務経験) |
| 受験料 | 8,800円 | 8,800円 |
| 試験日程 | 全国9試験地(各安全衛生技術センター等)で通年・毎月複数回実施 | 全国9試験地(各安全衛生技術センター等)で通年・毎月複数回実施(第一種と同じ日程ページで公表) |
| 実施機関 | 安全衛生技術試験協会(指定試験機関) | 安全衛生技術試験協会(指定試験機関) |
合格率の年度別の推移・出典URLは各資格の個別ページ( 第一種衛生管理者・ 第二種衛生管理者)に全て掲載しています。
合格率の母集団に関する注意
- 第一種衛生管理者: 受験資格に労働衛生の実務経験が必要な点に注意。合格率46〜47%台は受験資格を満たした受験者の中での数字で、誰でも受けられる試験の合格率とは母集団が異なる。第二種より2〜3ポイント低いのは出題が有害業務に係る労働衛生・関係法令を含む計44問(第二種は有害業務を除く計30問)と広いためで、受験資格・試験時間3時間・受験料は第二種と同じ。第一種免許はすべての業種の事業場で衛生管理者になれる(第二種は業種が限られる)
- 第二種衛生管理者: 第二種免許で衛生管理者になれるのは、有害業務と関連の少ない情報通信業・金融保険業・卸売小売業など一定の業種の事業場に限られる(すべての業種をカバーするのは第一種免許。出典: 安全衛生技術試験協会)。受験資格は第一種と同じで労働衛生の実務経験が必要なため、合格率48〜50%台は受験資格を満たした受験者の中での数字。第一種より2〜3ポイント高いのは出題が有害業務を除く計30問(第一種は計44問)に絞られるためで、試験時間3時間・受験料8,800円は第一種と同じ
母集団や試験段階が異なる合格率は、数字の見た目より意味の差が大きくなります。この違いを吸収するため、当サイトは合格率単体ではなく3要素合成の難易度スコアで比較しています。
どちらを受けるか(データから言えること)
1. 法律で認められる仕事がどう違うか
| 資格 | 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| 第一種衛生管理者 | 必置(設置義務) | 一定規模以上の事業場の衛生管理者選任 | 労働安全衛生法第12条第1項 |
| 第二種衛生管理者 | 必置(設置義務) | 一定規模以上の事業場の衛生管理者選任(業種は限定) | 労働安全衛生法第12条第1項 |
どちらにも業務独占の規定はありません。第一種衛生管理者は事業者側に有資格者の設置が義務づけられる資格で、一定規模以上の事業場の衛生管理者選任(労働安全衛生法第12条第1項)の定めがあります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定は現行条文で確認できませんでした。第二種衛生管理者は事業者側に有資格者の設置が義務づけられる資格で、一定規模以上の事業場の衛生管理者選任(業種は限定)(労働安全衛生法第12条第1項)の定めがあります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定は現行条文で確認できませんでした。資格がないとできない仕事、という理由で選ぶ材料はこの2つの間には無いので、下の受験資格と勉強時間のほうで判断することになります。
2. そもそも受けられるか(受験の前提条件)
- 第一種衛生管理者: 受験資格あり。大学・短大・高専卒業後1年以上、高校卒業後3年以上、または実務経験のみなら10年以上の労働衛生の実務経験が必要(学歴により必要年数が異なる)
- 第二種衛生管理者: 受験資格あり。第一種と同一の要件で、大学・短大・高専卒業後1年以上、高校・中等教育学校卒業後3年以上、または実務経験のみなら10年以上の労働衛生の実務経験が必要(学歴により必要年数が異なる。出典: 安全衛生技術試験協会・第一種/第二種衛生管理者の受験資格)。受験申請には事業者証明書の添付が必要
どちらにも受験の前提条件があります。条件の中身が違うので、いま自分がどちらの条件を満たしているかで、受けられる側が先に決まることがあります。
3. 勉強時間の差は、カレンダーだと何ヶ月か
| 1日の勉強時間 | 第一種衛生管理者 | 第二種衛生管理者 |
|---|---|---|
| 1時間 | 1.6〜3.3ヶ月(50〜100日) | 約2.0ヶ月(60日) |
| 2時間 | 0.8〜1.6ヶ月(25〜50日) | 約1.0ヶ月(30日) |
| 3時間 | 0.6〜1.1ヶ月(17〜34日) | 約0.7ヶ月(20日) |
勉強時間の目安は第一種衛生管理者が50〜100時間、第二種衛生管理者が60〜60時間で、幅が重なっています。下限どうし・上限どうしで逆転するため、どちらが何時間多いとは言えません。学習量では差が付かないので、下の受験資格と試験の中身のほうで判断してください。出典は第一種衛生管理者がアガルートアカデミー(通信講座公表値。標準約100時間・関連業務経験者50〜80時間)、第二種衛生管理者がアガルートアカデミー(通信講座公表値。第二種はおおよそ60時間・勉強期間の目安は2か月程度。出典は幅を示していないため単一値で収録)で、いずれも幅のある目安です。
この比較で扱っていないこと
ここまでが当サイトのデータで言えることです。年収・求人数・就職のしやすさは一次データを持っていないため比較していません(出典を示せない数字は載せない方針です)。収入で選びたい場合は、上の「できる仕事の違い」で見た業務の求人を実際に検索して確かめてください。
第二種から第一種へ進むときは試験が20問・2時間に短縮される
第二種衛生管理者免許を受けた人が第一種を受験するときは、通常の第一種免許試験ではなく「特例第一種衛生管理者免許試験」を受けます。出題は労働衛生(有害業務に係るものに限る)10問と関係法令(有害業務に係るものに限る)10問の計20問、試験時間は2時間です(出典: 安全衛生技術試験協会)。第一種を最初から受ける場合の計44問・3時間と比べ、第二種で学んだ労働生理と有害業務以外の範囲を受け直さずに済みます。
申請書類も変わります。特例で受験するときは第二種衛生管理者免許証の写しを添付し、受験資格を証する書類(卒業証明書・事業者証明書)は不要です。免許試験受験申請書のA欄の上に「特例」と赤字で記入します(出典: 同)。勤務先の業種が第二種の対象に収まっているなら第二種から入り、対象外の業種へ移る段になって特例で第一種を足す、という順序が取れます。
どちらの免許で足りるかは、業種で決まっています。労働安全衛生規則第7条第1項第3号イは、農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業および清掃業について、第一種衛生管理者免許もしくは衛生工学衛生管理者免許を有する者などから選任することと定めています。同号ロは「その他の業種」について、第一種・第二種・衛生工学のいずれかの免許を有する者などから選任できるとしています(出典: e-Gov法令検索/2026-08-06確認)。イに並ぶ業種では、第二種の免許で衛生管理者になることができません。
選任が要る規模も条文にあります。労働安全衛生法第12条第1項は、政令で定める規模の事業場ごとに、事業場の業務の区分に応じて衛生管理者を選任しなければならないと定めています。同規則第7条第1項第4号の表は、常時使用する労働者数が50人以上200人以下で1人、200人を超え500人以下で2人、500人を超え1,000人以下で3人、1,000人を超え2,000人以下で4人としています。同項第2号は、原則としてその事業場に専属の者を選任することも求めています(出典: 同)。人数が増えるほど、免許を持つ人が社内に何人も要る仕組みです。
編集部の見解
転職の可能性があるなら最初から第一種。第二種で足りるのは、いまの会社にいる限りの話
迷ったら第一種を受けてください。第二種で選任されるのは、労働安全衛生規則第7条第1項第3号ロの「その他の業種」に限られます。イに並ぶのは農林畜水産業・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業・熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業・清掃業で、日本の雇用の大きな部分がここに入ります。製造業も医療業も運送業も第二種では務まりません。いまオフィス系の会社にいても、転職や出向でこの一覧の業種に移った瞬間、免許が使えなくなります。第一種にはこの制限がありません。
第二種を選ぶ理由になるのは、会社に言われて期限が近い場合です。上の勉強時間の表のとおり、第二種のほうが短く終わります。有害業務に関する範囲を学ばずに済むぶん、覚える量が減るからです。総務や人事で選任の要員が足りず、次の定期試験までに1人増やす必要がある、という状況なら第二種で構いません。その場合も、あとから特例第一種衛生管理者免許試験で20問・2時間だけ受け直せば第一種に届きます。ここが用意されているので、第二種から入っても行き止まりにはなりません。
ただし特例で受け直すなら、最初から第一種を受けたほうが早いことも多いです。第二種で学んだ範囲は特例では問われませんが、有害業務に係る労働衛生と関係法令は結局あとで勉強することになります。2回受験して2回受験料を払うより、1回で第一種を通すほうが総量は少なくて済みます。特例が効くのは「第二種を取ったあとに事情が変わった人」であって、最初から両方を計画に入れる人向けの制度ではありません。
会社側の事情も知っておくと交渉しやすくなります。労働安全衛生法第12条第1項は事業場ごとの選任を義務づけ、規則の表は常時50人以上200人以下で1人、200人を超え500人以下で2人と選任数を定めています。しかも原則としてその事業場に専属の者です。人数が増えている会社ほど、免許を持つ人が足りなくなります。受験料や講座費用の負担を会社に相談するときは、この選任義務を根拠にしてください。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「迷ったら第一種」の根拠は、労働安全衛生規則第7条第1項第3号イとロの業種の区分(上の出典一覧)
- 「第二種から入ってもよい」の根拠は、安全衛生技術試験協会が公表する特例第一種衛生管理者免許試験の科目・試験時間(20問・2時間)と添付書類
- 「会社に相談する根拠」は、労働安全衛生法第12条第1項の選任義務と、同規則第7条第1項第2号(専属)・第4号(規模別の選任数)
- 学習量の差は、上の難易度スコアと勉強時間の表(各資格ページの一次データから算出)
この比較の算出方法
両資格とも同一の式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重)に一次データを入れて機械的に比較しています。重みの根拠と偏差値換算の定義は算出式の公開ページ、ほかの資格との比較は資格難易度ランキングにあります。
よくある質問
第一種衛生管理者と第二種衛生管理者はどっちが難しいですか?
当サイトの難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)で比較すると、第一種衛生管理者が54.3、第二種衛生管理者が52.3で、第一種衛生管理者の方が高難度です。偏差値換算では第一種衛生管理者50.3・第二種衛生管理者48.6です。
勉強時間はどのくらい違いますか?
第一種衛生管理者は50〜100時間(出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値。標準約100時間・関連業務経験者50〜80時間))、第二種衛生管理者は約60時間(出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値。第二種はおおよそ60時間・勉強期間の目安は2か月程度。出典は幅を示していないため単一値で収録))が目安です。学習経験や環境で個人差があるため、幅で見てください。
合格率だけで比べてもいいですか?
合格率は受験資格や母集団の違いで意味が変わるため、単純比較には向きません。当サイトは合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の重みで合成した難易度スコアで比較し、母集団に注意が必要な試験は本文に注記を出しています。
第一種衛生管理者と第二種衛生管理者では、できる仕事がどう違いますか?
どちらにも業務独占の規定はありません。第一種衛生管理者は事業者側に有資格者の設置が義務づけられる資格で、一定規模以上の事業場の衛生管理者選任(労働安全衛生法第12条第1項)の定めがあります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定は現行条文で確認できませんでした。第二種衛生管理者は事業者側に有資格者の設置が義務づけられる資格で、一定規模以上の事業場の衛生管理者選任(業種は限定)(労働安全衛生法第12条第1項)の定めがあります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定は現行条文で確認できませんでした。資格がないとできない仕事、という理由で選ぶ材料はこの2つの間には無いので、下の受験資格と勉強時間のほうで判断することになります。
出典
- 第二種衛生管理者 合格率(令和7年度(受験40,653/合格19,796))出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 第二種衛生管理者 合格率(令和6年度(受験39,262/合格19,546))出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 第二種衛生管理者 合格率(令和5年度(受験37,061/合格18,374))出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 第二種衛生管理者 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値。第二種はおおよそ60時間・勉強期間の目安は2か月程度。出典は幅を示していないため単一値で収録)(確認日 )
- 第二種衛生管理者 受験料 出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 第二種衛生管理者 試験日程 出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 特例第一種衛生管理者免許試験の科目・試験時間・添付書類 出典: 安全衛生技術試験協会(第一種・第二種衛生管理者の紹介/2026-08-01確認)
- 労働安全衛生規則第7条第1項(衛生管理者の選任・業種の区分と免許/事業場の規模と選任数/専属)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)
- 労働安全衛生法第12条第1項(衛生管理者の選任義務)出典: e-Gov法令検索(2026-08-06確認)