注意
受験資格に労働衛生の実務経験が必要な点に注意。
- 合格率46〜47%台は受験資格を満たした受験者の中での数字で、誰でも受けられる試験の合格率とは母集団が異なる。
- 第二種より2〜3ポイント低いのは出題が有害業務に係る労働衛生・関係法令を含む計44問(第二種は有害業務を除く計30問)と広いためで、受験資格・試験時間3時間・受験料は第二種と同じ。
- 第一種免許はすべての業種の事業場で衛生管理者になれる(第二種は業種が限られる)
第一種衛生管理者の偏差値(難易度スコア換算)
第一種衛生管理者の偏差値は48.8です(スコアを算出できる77資格中45位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|第一種衛生管理者の難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
第一種衛生管理者の独占業務・設置義務(根拠条文)
第一種衛生管理者について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました(e-Gov法令検索の本文と機械照合・確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 必置(設置義務) | 一定規模以上の事業場の衛生管理者選任 | 労働安全衛生法第12条第1項 |
- 労働安全衛生法第12条第1項: 対象は常時50人以上の事業場(安衛法施行令4条)。第一種衛生管理者免許は省令で定める資格の一つ。
法改正で規定は変わるので、業務の可否はリンク先の現行条文で確かめてください。収録98資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。
第一種衛生管理者を動画で学ぶ(YouTube)
当サイトのYouTubeチャンネル「@shikaku-monosashi」で公開している第一種衛生管理者の動画は11本(長尺5本・ショート6本)です。 一問一答は、答えのあとに根拠条文を読み上げる形式です。
-
【衛生管理者 第一種2026(令和8年度)・聞き流し】試験に出る「濃度・単位」だけ 全35問|管理濃度と被ばく限度を1本で【根拠条文つき一問一答】 -
【衛生管理者 第一種2026(令和8年度)・聞き流し】試験に出る「人数」だけ 全28問|50人の壁を横断で並べる【根拠条文つき一問一答】 -
【衛生管理者2026】有害業務の数字 全56問|作業環境測定・特殊健診・酸欠18%・被ばく限度【衛生管理者 第一種 令和8年度・聞き流し】【根拠条文つき一問一答】 -
【衛生管理者2026】関係法令の数字 全100問|選任・健康診断・面接指導・事務所の基準を一気に復習【衛生管理者 第一種・第二種 令和8年度・聞き流し】【根拠条文つき一問一答】
合格率の推移
直近3回の合格率の平均は46.4%。受かるのはおよそ10人に5人です。回ごとの値は下の表に。
図|第一種衛生管理者の平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年度(受験66,401/合格31,046) | 46.8% |
| 令和6年度(受験64,911/合格30,081) | 46.3% |
| 令和5年度(受験67,572/合格31,108) | 46.0% |
図|第一種衛生管理者の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は50〜100時間です。
図|第一種衛生管理者の勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
標準約100時間・関連業務経験者50〜80時間)・確認2026-07-07)。目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると8番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら1〜2か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 1.6〜3.3ヶ月 | 50〜100日 |
| 2時間 | 0.8〜1.6ヶ月 | 25〜50日 |
| 3時間 | 0.6〜1.1ヶ月 | 17〜34日 |
出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値。標準約100時間・関連業務経験者50〜80時間)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(第一種衛生管理者が選ばれた状態で開きます)。
第一種衛生管理者の試験の形式(一次出典)
労働衛生・関係法令をそれぞれ「有害業務に係るもの」と「それ以外」に分け、労働生理を加えた5区分・44問を3時間で解きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題数(配点) | 労働衛生(有害業務)10問80点/労働衛生(有害業務以外)7問70点/関係法令(有害業務)10問80点/関係法令(有害業務以外)7問70点/労働生理10問100点の合計44問 |
| 試験時間 | 13:30〜16:30の3時間(科目免除者は13:30〜15:45の2時間15分) |
| 合格基準 | 科目ごと(範囲が分かれているものは範囲ごと)の得点が40%以上で、かつその合計が60%以上 |
| 特例第一種の試験 | 第二種衛生管理者免許を受けた人が第一種を受ける場合は、労働衛生と関係法令の有害業務に係るもの各10問80点・13:30〜15:30の2時間 |
| 受験資格 | 大学・高等専門学校の卒業後1年以上、高等学校・中等教育学校の卒業後3年以上、または労働衛生の実務経験10年以上など |
足切りは科目単位でなく範囲ごとにかかります。第一種は労働衛生と関係法令が「有害業務に係るもの」と「それ以外」に割れているため、40%の壁が5か所あります。第二種を持っている人は、有害業務に関する2区分だけを2時間で受ける特例第一種というルートを選べます。
出典: 安全衛生技術試験協会「衛生管理者」 (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格あり。大学・短大・高専卒業後1年以上、高校卒業後3年以上、または実務経験のみなら10年以上の労働衛生の実務経験が必要(学歴により必要年数が異なる)(区分: 一定の実務経験年数が必要)
同じその他分野には36件を収録していて、うち25件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならその他分野のデータ表が早く着きます。
第一種衛生管理者は入口と本番のどちらで絞る試験か
第一種衛生管理者は「入口で絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア53.6)と入口の重さ(受験資格スコア70)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|第一種衛生管理者の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
全国9試験地(各安全衛生技術センター等)で通年・毎月複数回実施
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(通年・地域ごとの試験の一覧)で見られます。
受験料
8,800円
非課税(試験手数料は消費税法により非課税)
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 受験資格(労働衛生の実務経験)をすでに満たし、業務で関係法令に触れている
- 勉強時間の目安50〜100時間(出典つき)を、通年実施の試験日まで自分で割り振れる
- 市販テキストと過去問中心で、関係法令・労働生理の暗記を進められる
通信講座が向いている人
- 実務経験は満たすが法令の学習がはじめてで、出題範囲の全体像を早く掴みたい
- 在職中で学習時間が限られ、要点を絞った教材でムダなく50〜100時間に収めたい
第一種衛生管理者は受験資格に実務経験が要る資格のため、ここでは受験資格を満たした人向けに独学・講座の向き不向きの判断材料だけを置いています。
編集部の見解
第一種衛生管理者の関門は試験室ではなく、受験資格の年数。スコアの位置もそこが作っている
スコア48.0に届いているのは、受験資格の寄与が乗っているからです。上のスコア内訳バーで、合格率の寄与はこの位置に並ぶ資格としては短いほう。順位は45位で、すぐ上が電気通信主任技術者(48.2)、すぐ下がエネ管(47.8)です。
近くに並ぶ資格の多くは、本番で落とす割合がそのままスコアになってそこにいます。第一種衛生管理者だけが、入口の条件で同じ場所に来ています。当サイトの選抜の型でも、入口で絞る側です(算出式ページ)。
上の推移表は直近3年度が狭い帯に並び、難化・易化を語る材料はありません。ただし平均46.4%を「半分近く受かるから軽い」と読むのはやめてください。分母に入っているのは、学歴に応じた年数の実務経験を満たした人だけ。誰でも受けられる試験の合格率とは母集団が違います。
裏を返せば、入口さえ通れば、上の勉強時間の目安(50〜100時間)が素直に効く試験です。
始める日は、実務経験の年数が満ちる月から決まります。上の試験日程のとおり通年・毎月複数回あり、再挑戦インターバルは1か月です(算出式ページ)。年に一度の締め切りは来ません。
順番はこうします。まず上の受験資格の欄で、自分の学歴だと何年必要かを確認する。次に、その年数が満ちる月を置く。最後に上の期間表で毎日取れる時間の行を選び、満ちた月の先にある回を押さえる。要件を満たしているのに「いつか受ける」で止まっている人が、この資格ではいちばん時間を落としています。
勧める相手は、常時50人以上の事業場で総務・人事・安全衛生を担当している人です。労働安全衛生法第12条第1項は事業者に衛生管理者の選任を義務づけています(上の設置義務の表)。会社が人数を数えなければならない側の資格なので、持っていると席の数が変わります。
逆に、実務経験がまだ無い人には勧めません。この資格の入口は、別の試験に合格して自分で作ることができません。社労士のように「他の国家試験の合格が受験資格になる」抜け道が無く、年数は働いて積むしかない。学生のうちに手を付ける資格ではありません。
第一種と第二種のどちらを受けるかは、スコアの上下では決まりません。受験資格の区分は同じで、差を作っているのは合格率と勉強時間の目安のわずかな違いだけです(第二種は45.8)。
決めるのは勤務先の業種です。どの業種で第二種が使えないか、第二種から特例で第一種へ進むと何が短くなるかは、下の比較ページに条文つきで置いています。迷っているなら、そちらを先に読んでください。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「受験資格の寄与が乗ってこの位置に届いている」の根拠: 上のスコア内訳(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重/算出式ページで公開)と上の受験資格の欄(学歴に応じた労働衛生の実務経験が必要/出典: 安全衛生技術試験協会)
- 「近くの資格は本番で落として同じ位置に来ている」の根拠: 同じ算出式・同じデータで出した近い順位の資格の合格率スコアと、当サイトの選抜の型(受験資格スコアと合格率スコアの2軸分類。判定の線は算出式ページで公開)
- 「1回分で難化を語れない」の根拠: 上の合格率の推移表(令和5〜7年度/出典: 安全衛生技術試験協会)と、スコアが直近3回の平均を使う算出式
- 「締め切りが外から来ない」の根拠: 上の試験日程(全国9試験地で通年・毎月複数回/出典: 同)と再挑戦インターバルの判定ルール(算出式ページ)、上の期間表(勉強時間の目安を1日あたりの時間で割った算術)
- 「席の数が変わる」の根拠: 上の設置義務の表(労働安全衛生法第12条第1項/条文本文と機械照合済み。対象は常時50人以上の事業場)
- 「入口を自分で作れない」の根拠: 上の受験資格の欄に他の国家試験の合格が並んでいないこと(出典: 安全衛生技術試験協会)と、社会保険労務士ページの受験資格の欄(他の国家試験の合格が入口になる)
よくある質問
第一種衛生管理者に受験資格はありますか?
あります。学歴に応じた年数の労働衛生の実務経験が要ります。大学・短大・高専の卒業者は1年以上、高校卒業者は3年以上、学歴を問わない場合は10年以上です(出典: 安全衛生技術試験協会・公式)。誰でも受けられる試験ではないので、受験資格を満たすかの確認が最初の関門になります。
合格率46〜47%台という数字はどう読めばいいですか?
「半分近く受かる=易しい」とは読めません。直近3年度は46%台でほぼ横ばいですが(出典: 安全衛生技術試験協会・公式)、分母は受験資格(実務経験)を満たした社会人に限られます。誰でも受けられる試験の合格率と同じ感覚で読むと、母集団の違いを見落とします。年度ごとの値はページ上の推移表にあります。
試験はいつ受けられますか?年1回ですか?
年1回ではありません。全国9か所の安全衛生技術センター等で、通年・毎月複数回実施されています(出典: 安全衛生技術試験協会・公式)。受験資格を満たしていれば、自分の準備が整ったタイミングで申し込めます。
難易度スコア48.0は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる77資格中45位です。管理業務主任者(52.8)より下、簿記3級(41.1)より上の帯。合格率は46%台と高めですが、受験資格スコアが押し上げています。合格率・勉強時間・受験資格から当サイトが算出した独自指標で、式は算出式ページで公開しています。
勉強時間はどのくらい見ておけばいいですか?
50〜100時間が目安です(出典: アガルートアカデミー公表値)。標準は約100時間、労働衛生の関連業務に就いている人は50〜80時間で仕上がるケースもあります(出典: 同)。通年実施なので、この時間を確保できる週数から逆算して受験日を選べます。
第一種と第二種はどちらを受けるべきですか?
勤務先の業種で決まります。第一種はすべての業種で衛生管理者になれますが、第二種は情報通信業・金融保険業・卸売小売業など有害業務と関連の少ない業種に限られます(出典: 安全衛生技術試験協会)。受験資格は同じで、違うのは有害業務に係る出題の有無と問題数。合格率は3年続けて第二種が上です(出典: 同)。製造業や建設業なら第一種、業種が決まっているなら第二種から入り、あとから特例第一種へ進む道もあります。
第一種衛生管理者の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値48.8です(難易度スコア48.0・スコアを算出できる77資格中45位)。換算式と母集団は算出式ページで公開しています。
第一種衛生管理者は法律で設置が義務づけられていますか?
はい。一定規模以上の事業場の衛生管理者選任(労働安全衛生法第12条第1項)が法律で定められており、事業を行うには有資格者を置く必要があります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定(業務独占)は確認できませんでした。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
第一種衛生管理者と他の資格の難易度比較
出典
- 合格率(令和7年度(受験66,401/合格31,046))出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 合格率(令和6年度(受験64,911/合格30,081))出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 合格率(令和5年度(受験67,572/合格31,108))出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 勉強時間の目安 出典: アガルートアカデミー(通信講座公表値。標準約100時間・関連業務経験者50〜80時間)(確認日 )
- 受験料 出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 試験日程 出典: 安全衛生技術試験協会(指定試験機関)(確認日 )
- 試験の形式 出典: 安全衛生技術試験協会「衛生管理者」(確認日 )