注意
「学科の試験(例年7月)」→「設計製図の試験(例年9月)」の2段階。
- 掲載値は最終の総合合格率(その年の実受験者に対する最終合格者の割合)。
- 各段階の合格率は令和7年で学科40.9%・製図46.4%と高めだが、両方を突破する総合合格率は22%前後。
- 受験には学歴要件または7年以上の実務経験が必要で、誰でもすぐ受けられる試験ではない
二級建築士の偏差値(難易度スコア換算)
二級建築士の偏差値は60.5です(スコアを算出できる77資格中13位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|二級建築士の難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
二級建築士の独占業務・設置義務(根拠条文)
二級建築士について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました(e-Gov法令検索の本文と機械照合・確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 業務独占 | 中規模建築物の設計・工事監理 | 建築士法第3条の2第1項 |
| 名称独占 | 上位資格名称の使用制限 | 建築士法第34条第2項 |
- 建築士法第34条第2項: 34条1項(建築士の名称)と合わせた規定。
法改正で規定は変わるので、業務の可否はリンク先の現行条文で確かめてください。収録98資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。
二級建築士を動画で学ぶ(YouTube)
当サイトのYouTubeチャンネル「@shikaku-monosashi」で公開している二級建築士の動画は1本(ショート1本)です。
合格率の推移
直近3回の合格率の平均は22.2%。受かるのはおよそ4人に1人です。回ごとの値は下の表に。
図|二級建築士の平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年・総合(実受験20,597/合格4,645) | 22.6% |
| 令和6年・総合(実受験21,512/合格4,680) | 21.8% |
| 令和5年・総合(実受験22,328/合格4,985) | 22.3% |
図|二級建築士の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は500〜700時間です。
図|二級建築士の勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると58番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら8〜12か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 16.4〜23.0ヶ月 | 500〜700日 |
| 2時間 | 8.2〜11.5ヶ月 | 250〜350日 |
| 3時間 | 5.5〜7.7ヶ月 | 167〜234日 |
出典: STUDYing(オンライン講座の公表値・約500〜700時間)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(二級建築士が選ばれた状態で開きます)。
二級建築士の試験の形式(一次出典)
学科は五肢択一で4科目100問。2科目ずつ3時間続けて解く2ブロック制で、設計製図は5時間です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題形式 | 「学科の試験」は五肢択一式 |
| 学科の科目・出題数 | 学科Ⅰ(建築計画)25問、学科Ⅱ(建築法規)25問、学科Ⅲ(建築構造)25問、学科Ⅳ(建築施工)25問の計100問 |
| 学科の試験時間 | 学科Ⅰ・Ⅱで計3時間、学科Ⅲ・Ⅳで計3時間 |
| 設計製図の試験 | あらかじめ公表する課題の建築物についての設計図書の作成、1課題5時間 |
| 免除・特例 | 令和2年以降の「学科の試験」合格者は、引き続いて行われる4回の建築士試験のうち2回(合格年の設計製図を欠席する場合は3回)について学科の免除を受けられる |
受験要領には「二級建築士試験及び木造建築士試験の出題科目、出題数等は同じです」と明記されており、2つの試験は同じ構成で実施されます。学科Ⅱ(建築法規)の問題を解答する場合に限り、法令集を2冊まで使えます。学科は2科目ずつを3時間続けて解く形で、科目ごとに時間が区切られているわけではありません。
出典: 建築技術教育普及センター「令和8年 二級建築士試験・木造建築士試験 受験要領」 (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格あり。建築系の大学・短大・高専・高校・専修学校等で国土交通大臣指定の指定科目を修めて卒業した者は実務経験なし(最短0年)で受験可。(区分: 学歴・養成課程・前提資格のいずれかが必要)
建築に関する学歴がない場合は実務経験7年以上が必要(出典: 建築技術教育普及センター)
同じその他分野には36件を収録していて、うち25件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならその他分野のデータ表が早く着きます。
二級建築士は入口と本番のどちらで絞る試験か
二級建築士は「入口も本番も絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア77.8)と入口の重さ(受験資格スコア40)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|二級建築士の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回。学科の試験は例年7月、設計製図の試験は例年9月に実施し、総合合格発表は例年12月
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(例年9月に試験がある資格の一覧)で見られます。
受験料
18,500円
非課税。別途、事務手続手数料(クレジットカード決済306円/コンビニ決済225円)が必要
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 受験資格(指定科目の卒業または実務経験7年以上)をすでに満たし、学科5科目を市販テキストと過去問で周回できる
- 勉強時間500〜700時間を、例年7月の学科までの月数で割って自分で配分できる
- 実務で作図の経験があり、設計製図を時間内に仕上げる感覚がつかめている
通信講座が向いている人
- 学科から設計製図へ2か月で切り替える段取りを、カリキュラムに任せたい
- 設計製図の課題対応や作図手順を添削で詰めたい(独学では自分の図面の出来を判断しにくい領域)
- 働きながらの学習で、学科と製図の進捗管理を仕組みに預けたい
二級建築士は受験資格に学歴または実務経験7年以上が要るため、講座を検討する前に、まず自分がどちらのルートで申し込むかと、例年7月の学科までに何時間確保できるかを整理すると判断しやすくなります。
編集部の見解
二級建築士は、教材より先に自分がどちらの入口に立っているかを確かめる試験。学歴がない人には7年が先に来ます
上のスコア内訳バーに、受験資格の寄与が乗っています。不動産・建築系では珍しい形です。13位で、すぐ上が土地家屋調査士(64.2)、すぐ下がケアマネ(60.7)です。上の選抜の型の図でも「入口も本番も絞る」の区画に入ります。
ただし、この加点は区分に対して一律に入る点数です。指定科目を修めて卒業した人は入口がもう開いていて、体感の重さはスコアより下に出ます。逆に建築の学歴がない人にとって、この加点は7年という年数を1つの区分に潰したものにすぎません。同じスコアが、立っている場所でまったく違う意味になります。
合格率は読み方に注意が要ります。上の表にあるのは総合合格率で、学科だけ・製図だけの率とは別物です。段階の率はどちらも4割台なのに総合が2割台に落ちるのは、学科を通った人だけが製図へ進み、両方を抜けた人数をその年の実受験者で割るからです。平均は22.2%。直近の回はほぼ同じ位置に落ちていて、「今年は当たり年だった」を探す材料はこの表にありません。
配分で効くのは、学科と製図の間隔です。学科は例年7月、設計製図は例年9月で、間は2か月しかありません。一級建築士は学科7月下旬から製図10月中旬まで開くので(一級建築士ページの試験日程)、同じ2段階でも切り替えに使える時間が違います。
二級では、学科の手応えを確かめてから作図を始めたのでは間に合いません。上の期間表で1日に取れる時間の行を選び、7月から逆算した開始月を出したうえで、その期間の中に作図の練習を混ぜてください。目安の500〜700時間は、マークシートと手作業という性質の違う2つを合わせた数字です。
向くのは、扱いたい建物が二級の線の内側にある人です。上の独占業務の表のとおり、建築士法は一定の規模と用途の建築物について、一級か二級の建築士でなければ設計・工事監理をしてはならないと定めています。線の内側で仕事をするなら二級で足ります。
もう1つ、建築の学歴がない人にとって二級は一級建築士(72.0)の受験資格になります(一級建築士ページの受験資格の欄)。先に二級を取ることが、そのまま一級への道です。
勧めないのは、建築の学歴も実務もない状態で、いま教材を開くことです。学歴がないルートでは7年以上の実務経験が受験の前提として残っています。一級建築士では令和2年の法改正で実務経験の審査が免許登録の段階へ移りましたが(一級建築士ページの受験資格の欄)、二級のこのルートでは受験の側に残ったままです。ここを取り違えると、まだ出願できない試験の準備を何年も続けることになります。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「受験資格の加点が乗っている」の根拠は、上のスコア内訳(受験資格0.20の加重・算出式ページで公開)と、上の受験資格の欄の区分(指定科目の卒業または実務経験7年以上/出典: 建築技術教育普及センター)
- 「入口も本番も絞る側」の根拠は、上の選抜の型の図の座標(本番の重さ=合格率スコア、入口の重さ=受験資格スコア/しきい値は算出式ページで公開)
- 「段階の率と総合は別物」の根拠は、上の注意書き(総合合格率と学科・製図それぞれの率の区別/出典: 建築技術教育普及センター)
- 「振れ幅は中央値より小さい」の根拠は、上のレンジバーの要約(収録資格の振れ幅の中央値との比較・値は合格率の推移表と同じ一次データから算出)
- 「切り替えに使える時間が一級と違う」の根拠は、上の試験日程(学科は例年7月・設計製図は例年9月/出典: 建築技術教育普及センター)と、一級建築士ページの試験日程(学科7月下旬・設計製図10月中旬/出典は同ページ)
- 「学歴なしルートでは7年が受験の側に残る」の根拠は、上の受験資格の欄(実務経験7年以上/出典: 建築技術教育普及センター)と、一級建築士ページの受験資格の欄(令和2年の建築士法改正で実務経験は免許登録時の審査へ移った旨/出典は同ページ)
よくある質問
二級建築士試験の合格率はどのくらいですか?
直近の総合合格率は22.6%=およそ5人に1人です(出典: 建築技術教育普及センター)。過去3年はほぼ同じ水準で、年度ごとの受験者数と合格者数は上の推移表にあります。見落とされやすいのは段階ごとの率で、学科・設計製図それぞれは4割台(出典: 同)。総合が2割強まで下がるのは、学科に受かった人だけが製図へ進み、両方を突破した人数をその年の実受験者で割るためです。
二級建築士は誰でも受験できますか?
受験資格があります。入口は2つ。建築系の学校で国土交通大臣指定の科目を修めて卒業した人は実務経験なしで受験でき、建築の学歴がない人は実務経験7年以上が必要です(出典: 建築技術教育普及センター)。当サイトのスコアで受験資格の点が乗るのはこのためです。合格率2割強という数字も、この条件を満たした人の中での割合で、誰でも申し込める試験の2割とは母集団が違います。
二級建築士の受験料はいくらかかりますか?
受験手数料は18,500円(非課税)で、別に事務手続手数料がかかります(クレジットカード306円・コンビニ225円/出典: 建築技術教育普及センター)。受験料だけで予算を組むと決済手数料の分がずれるので、申込みの前に決済方法まで決めておいてください。
二級建築士の合格に必要な勉強時間は?
500〜700時間が目安です(出典: STUDYing)。学科はマークシート、設計製図は図面を仕上げる実技で、練習の質が違います。学科は例年7月、設計製図は例年9月で、学科の手応えを見てから製図に切り替えられる期間は2か月ほどしかありません(出典: 建築技術教育普及センター)。学科の学習中から作図の時間を少しずつ確保しておくと楽になります。
二級建築士試験はいつ実施され、合格発表はいつですか?
年1回。学科が例年7月、設計製図が例年9月、総合合格発表は例年12月です(出典: 建築技術教育普及センター)。設計製図に進めるのは学科合格者だけで、両方に合格して登録資格が得られます。学科から発表まで半年近くかかるので、受験する年は年間の予定を早めに押さえてください。
難易度スコア63.7は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる77資格中13位です。平均合格率22.2%と勉強時間500〜700時間に加え、学歴か実務経験を求める受験資格がスコアを押し上げています。宅地建物取引士(54.8)より上、土地家屋調査士(64.2)とほぼ並ぶ帯で、一級建築士(72.0)とはまだ開きがあります。
二級建築士の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値60.5です(難易度スコア63.7・スコアを算出できる77資格中13位)。換算式と母集団は算出式ページで公開しています。
二級建築士にしかできない仕事はありますか?
あります。中規模建築物の設計・工事監理(建築士法第3条の2第1項)が、資格を持つ人に限られると法律で定められています。名称についても建築士法第34条第2項で使用が制限されています。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
二級建築士と他の資格の難易度比較
出典