注意
合格率は例年90%前後だが、受験資格に3〜4年の看護師養成課程が必要で、母集団が看護学生等に絞られている。
新卒者の合格率は95%前後と高く、既卒者は3〜4割と大きな差がある
看護師の偏差値(難易度スコア換算)
看護師の偏差値は35.1です(スコアを算出できる77資格中72位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|看護師の難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
看護師の独占業務・設置義務(根拠条文)
看護師について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました(e-Gov法令検索の本文と機械照合・確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 業務独占 | 療養上の世話・診療の補助 | 保健師助産師看護師法第31条第1項 |
| 名称独占 | 看護師の名称 | 保健師助産師看護師法第42条の3第3項 |
| 必置(設置義務) | 病院への員数配置 | 医療法第21条第1項第1号 |
- 保健師助産師看護師法第31条第1項: 医師法などに基づく場合は除外されます。保健師と助産師は、同条2項によりこの業務を行えます。
- 医療法第21条第1項第1号: 看護師の員数は都道府県の条例・省令基準に委任。
法改正で規定は変わるので、業務の可否はリンク先の現行条文で確かめてください。収録98資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。
合格率の推移
直近3回の合格率の平均は88.7%。受かるのはおよそ10人に9人です。回ごとの値は下の表に。
図|看護師の平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 第115回・令和8年(受験59,614/合格52,666) | 88.3% |
| 第114回・令和7年(受験63,131/合格56,906) | 90.1% |
| 第113回・令和6年(受験63,301/合格55,557) | 87.8% |
図|看護師の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は200〜350時間です。
図|看護師の勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると43番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら3〜6か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 6.6〜11.5ヶ月 | 200〜350日 |
| 2時間 | 3.3〜5.8ヶ月 | 100〜175日 |
| 3時間 | 2.2〜3.8ヶ月 | 67〜117日 |
出典: 予備校公表値(最終学年からの国試対策の目安・看護師養成課程での学習は別)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(看護師が選ばれた状態で開きます)。
看護師の試験の形式(一次出典)
試験科目は11分野で、人体の構造から看護の統合と実践まで1日で問われます。試験地は全国12都道府県です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進、健康支援と社会保障制度、基礎看護学、地域・在宅看護論、成人看護学、老年看護学、小児看護学、母性看護学、精神看護学、看護の統合と実践 |
| 試験期日 | 第116回は令和9年2月14日(日曜日)の1日 |
| 試験地 | 北海道、青森県、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県の12か所 |
| 受験資格 | 指定大学・指定学校・指定養成所の卒業(見込)のほか、免許取得後3年以上業務に従事している准看護師などにも道が開かれている |
試験科目に「地域・在宅看護論」と「看護の統合と実践」が並び、病院内だけでなく地域での看護まで出題範囲に入ります。受験資格には准看護師が指定大学・指定学校・指定養成所で2年以上修業するルートもあり、養成課程を出る道だけではありません。経済連携協定(EPA)に基づく外国人看護師候補者の受験資格も、厚生労働大臣の認定として個別に定められています。
出典: 厚生労働省「看護師国家試験の施行」(第116回) (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格あり。文部科学大臣指定の学校・厚生労働大臣指定の看護師養成所(大学・短大・専門学校など3〜4年)を卒業(見込み含む)することが必要(出典: 厚生労働省)(区分: 学歴・養成課程・前提資格のいずれかが必要)
同じ医療・福祉分野には19件を収録していて、うち1件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるなら医療・福祉分野のデータ表が早く着きます。
看護師は入口と本番のどちらで絞る試験か
看護師は「入口で絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア11.3)と入口の重さ(受験資格スコア40)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|看護師の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回・2月中旬
第115回は令和8年2月15日
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(例年2月に試験がある資格の一覧)で見られます。
受験料
5,400円
収入印紙で納付
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 費用を抑えられる。養成校の学習に加え、過去問と必修問題を独力で反復できる人向け
- 最終学年からの200〜350時間を、2月の試験まで自分で配分できる
- 学校の国試対策や模試を軸に、独学でも合格ラインを狙える
通信講座が向いている人
- 必修問題の取りこぼしを防ぎ、苦手分野を効率よく底上げしたい
- 働きながら受験する既卒者などが、限られた時間で対策を仕組みに任せたい
看護師は必修問題の取りこぼしが不合格に直結します。講座選びの前に、模試で必修の正答率を確認してください。独学で足りるか、対策が要るかはそこで見えます。
編集部の見解
看護師のスコアが下の帯なのは、式が仕事の重さを測っていないから。内訳バーで何が入っていないかを見てください
スコアを算出できる77資格中72位で、すぐ上が統計検定2級(32.1)、すぐ下が第二種電気工事士(27.0)です。式がおかしいと思ったら、先に上のスコア内訳バーを開いてください。看護師のスコアでいちばん長いのは勉強時間の帯、いちばん短いのは合格率の帯です。点数の大部分は「国試対策に何時間かかるか」から来ています。
その勉強時間は、最終学年からの国試対策の目安です(上の勉強時間の欄の出典)。養成課程での学習は別、と断ってあります。スコアの主成分は3〜4年の課程ではなく、最後の追い込みの部分です。
課程そのものは受験資格の帯に入りますが、当サイトの受験資格スコアは段階表の値を当てるだけです。3〜4年通うことも数か月の指定講習を修めることも、同じ点に丸められます(算出式ページで公開している弱点)。医療系はスコアが出ない資格が多く、看護師は内訳を開いて確かめられる側です。何が測られていないかは、点数より帯の形に出ます。
合格率も同じ読み方をします。平均合格率の低い順に並べると看護師は77番目で、通りやすい側の端に近く、平均は88.7%。ただし上の注意書きが、その中身を新卒と既卒に割っています。年1回・2月中旬なので、既卒に回ると次の機会は翌年の同じ月です。
看護師の合格は、自分の免許だけの話で終わりません。保健師・助産師の免許にも看護師国家試験の合格が要ります(各ページの受験資格の欄・保健師助産師看護師法第7条)。同じ2月に並ぶ3つの試験のうち、土台になっているのはこれです。
上の独占業務・設置義務の表には、業務独占・名称独占・必置の3つが同時に載っています(条文は表のとおり)。算出式ページの囲い込み強度は、この3つが揃うと満点になる式で、揃う資格は数えるほどしかありません。医師・薬剤師・助産師と同じ段です。
同じ段の薬剤師(47.7)もスコアが出ますが、やはりランキングの上半分にはいません。医師と助産師は勉強時間の一次出典が取れず、スコア自体が出ません。当サイトが囲い込み強度を難易度スコアと別に算出しているのは、この食い違いを1つの点数に潰さないためです。
「取りやすい国家資格」の候補に入れるなら、スコアの位置ではなく上の受験資格の欄を先に見てください。指定された学校・養成所を3〜4年かけて出るほかに道はなく、下の帯にいることは入口の軽さを意味しません。
逆に、養成課程に進むと決めている人には、この内訳がそのまま使えます。スコアの主成分が最終学年の国試対策なら、対策の主戦場もそこです。上の推移表の水準は課程を修めた人の中での水準で、そこへ届くまでの3〜4年は表のどこにも出てきません。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「スコアの主成分が勉強時間」の根拠: 上のスコア内訳(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20の加重/算出式ページで公開)
- 「その勉強時間が最終学年の国試対策」の根拠: 上の勉強時間の欄の出典表記(最終学年からの国試対策の目安・看護師養成課程での学習は別/予備校公表値)
- 「3〜4年の課程が段階表に丸められる」の根拠: 受験資格スコアの段階表(4段階・値は算出式ページで公開)と、上の受験資格の欄(出典: 厚生労働省)
- 「平均の中身が割れる」の根拠: 上の合格率の推移表と上の注意書き(新卒と既卒の差/出典: 厚生労働省)、および上の試験日程(年1回・2月中旬)
- 「看護師の合格が保健師・助産師の免許の前提」の根拠: 保健師ページ・助産師ページの受験資格の欄(保健師助産師看護師法第7条/出典: 厚生労働省)
- 「業務独占と名称独占が揃う」の根拠: 上の独占業務・設置義務の表(保健師助産師看護師法第31条第1項・第42条の3第3項/条文本文と機械照合済み)
- 「必置も揃い、囲い込み強度が満点」の根拠: 同じ表(医療法第21条第1項第1号/条文本文と機械照合済み)と、算出式ページの囲い込み強度の配点・分布
よくある質問
看護師国家試験に受験資格はありますか?
あります。文部科学大臣が指定した学校か、厚生労働大臣が指定した養成所(大学・短大・専門学校など3〜4年)を卒業(見込み含む)する必要があります(出典: 厚生労働省)。実務経験だけでは受験できません。まず養成課程を修めるのが前提です。
看護師国家試験の合格率は?
例年9割前後が受かります(出典: 厚生労働省。回ごとの値は上の推移表)。ただし新卒は95%前後、既卒は3〜4割。この差が大きい点に注意してください。
看護師国家試験の合格に必要な勉強時間は?
最終学年からの国試対策として200〜350時間が目安です(出典: 予備校公表値)。3〜4年の養成課程での学習とは別です。多くの人は最終学年の春から本番までを、1日数時間で積み上げます。過去問と必修問題の対策が得点に直結しやすい試験です。
難易度スコア29.7は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる77資格中72位=下位の帯です。合格率が9割前後(平均88.7%)と高いため、受験資格に養成課程が必要でもスコアは下がります。ただし3〜4年の看護学校を終えた人の中での合格率なので、資格取得までの総負担は数字以上です。算出式は算出式ページで公開しています。
看護師試験はいつ・どんな形式ですか?
年1回・2月中旬の筆記試験です(出典: 厚生労働省。日付は上の試験日程)。必修問題と一般問題・状況設定問題で構成され、必修は8割以上の正答が必要。必修の取りこぼしは不合格に直結するので、ここを防ぐ対策が要になります。
看護師の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算で偏差値35.1です(難易度スコア29.7・スコアを算出できる77資格中72位)。換算式と母集団は算出式ページで公開しています。
看護師にしかできない仕事はありますか?
あります。療養上の世話・診療の補助(保健師助産師看護師法第31条第1項)が、資格を持つ人に限られると法律で定められています。あわせて病院への員数配置(医療法第21条第1項第1号)の定めもあります。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
看護師と他の資格の難易度比較
出典