直近合格率(平均)
10.0%
勉強時間の目安
700〜1,500h
受験料
17,000円
注意
「学科の試験」→「設計製図の試験」の2段階。掲載値は建築技術教育普及センターが公表する総合合格率(2段階を通した最終合格率・令和7年11.4%)で、学科のみ・製図のみの各段階合格率(令和7年は学科16.5%・製図35.0%)とは別物。設計製図には過年度の学科合格者(学科免除者)が含まれるため母集団が単年で完結しない。受験には建築系の学歴または資格が必要
一級建築士の偏差値(難易度スコア換算)
一級建築士の偏差値は67.9です。 当サイト収録で難易度スコアを算出できる76資格を母集団として、 平均50・標準偏差10へ統計的定義どおりに換算した値です(偏差値 = 50 + 10 ×(難易度スコア − 母平均)÷ 母標準偏差)。
予備校・個人サイトが公表する主観的な「資格偏差値」の転記ではありません。母集団(収録資格)が変わると値も変わる相対値です。 スコアを算出できる76資格の偏差値一覧と算出式・母集団の定義は資格偏差値一覧で公開しています。
一級建築士の独占業務・設置義務(根拠条文)
一級建築士について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました。 分類の根拠はe-Gov法令検索の条文本文で、引用した文が本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 業務独占 | 大規模建築物の設計・工事監理 | 建築士法第3条第1項 |
| 名称独占 | 建築士の名称 | 建築士法第34条第1項 |
- 建築士法第3条第1項: 対象は学校・病院等500平方メートル超、高さ13m超等の建築物(同項各号)。
収録94資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。 法改正で規定は変わるため、業務の可否に関わる判断はリンク先の現行条文で確認してください。
合格率の推移
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年度・総合合格率(学科→設計製図の2段階) | 11.4% |
| 令和6年度・総合合格率 | 8.8% |
| 令和5年度・総合合格率 | 9.9% |
図|一級建築士の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
合格基準点(合格ライン)
一級建築士の合格基準(学科の試験・総得点(125点))は、実施のたびに決まって公表されます。 当サイトが収録した10回では満点の 69.6%から77.6%の範囲で動いており、 直近の令和7年は合格基準点 総得点88でした (出典: 建築技術教育普及センター「一級建築士試験『学科の試験』の合格基準点等について」)。 あらかじめ決まった点を取れば合格になる試験ではないので、回ごとの値と出典を 合格点の推移にまとめています。
勉強時間の目安
700〜1,500時間が目安です(出典: STUDYing(既習者は700〜1,000時間・初学者は1,000〜1,500時間))。学習環境や前提知識によって個人差があります。
この目安は、1日に取れる時間で割らないと自分の予定に落ちません。よくあるペースで割ると、かかる期間はこうなります。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 23.0〜49.3ヶ月 | 700〜1,500日 |
| 2時間 | 11.5〜24.7ヶ月 | 350〜750日 |
| 3時間 | 7.7〜16.4ヶ月 | 234〜500日 |
毎日休まず進めた場合の単純計算です(1ヶ月=30.4日で換算)。実際には空く日が出るので、この期間より後ろに倒れます。開始日を入れて完了予定日そのものを出すなら勉強時間シミュレーターを開いてください。一級建築士が選ばれた状態で始まります。
受験資格
受験資格あり。建築系の大学・短大・高専・専修学校等で国土交通大臣指定の指定科目を修めて卒業、または二級建築士・建築設備士の資格が必要。令和2年の建築士法改正で学科・設計製図の受験に実務経験は不要となり、実務経験は免許登録時に審査される(出典: 建築技術教育普及センター)(区分: 前提資格・指定講座の修了が必要)
同じその他分野には32件を収録していて、うち24件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならその他分野のデータ表が早く着きます。
一級建築士は入口と本番のどちらで絞る試験か
難易度スコアは合格率・勉強時間・受験資格を1つの数字に合成します。合成すると、受験資格で人を絞ってから易しい試験をする資格と、誰でも受けられるが本番で大量に落とす資格が、同じ点数に並びます。 そこで合成する前の2軸に戻すと、一級建築士は「入口も本番も絞る」の位置に入ります(本番の重さ=合格率スコア90、入口の重さ=受験資格スコア40)。 この2軸としきい値の決め方は難易度スコアの算出式で公開しています。
図|一級建築士の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回。学科の試験は7月下旬、設計製図の試験は10月中旬。学科合格者のみ設計製図に進む
受験料
17,000円 (非課税。インターネット申込。別途ネット決済手数料がかかる)
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 費用を抑えられる。二級建築士の知識があり、学科と製図を独力で仕上げられる人向け
- 勉強時間700〜1,500時間を、学科(7月)・製図(10月)の日程に合わせて配分できる
- 学科は市販テキストと過去問で対応しやすく、独学で突破する人もいる
通信講座が向いている人
- 設計製図のエスキス・作図の型や、時間内に仕上げる訓練を添削込みで身につけたい
- 学科16.5%・製図35.0%(令和7年・センター公表)という2つの関門を、年単位の計画に落として管理したい
- 働きながら数年計画で、学科と製図の進捗管理を仕組みに任せたい
一級建築士は設計製図が大きな関門です。講座選びの前に、まず学科を独学で突破できそうか、製図の作図に慣れているかを整理すると、必要な対策が見えてきます。
編集部の見解
一級建築士は、実務経験がそろう前に受け始める試験。まず学科を取りに行ってください
ページ上部のスコア内訳バーを見てください。一級建築士は合格率の寄与がいちばん大きく、そこに受験資格の加点が乗って4位に届いています。すぐ上が税理士(75.8)、すぐ下が公認会計士(73.0)です。加点が乗っているのは試験そのものの重さではなく、受けられる人が学歴か下位資格で限られているという区分に対してです。すでに指定科目を修めて卒業している人にとって、体感の重さはスコアの位置よりわずかに下だと考えてください。ただし、その加点を外して合格率と勉強時間の2要素だけで並べ直しても、上位帯からは出ません。区分の分を割り引いても軽い試験にはなりません。
上の合格率の推移表に並んでいるのは総合合格率です。注意書きのとおり、学科だけ・製図だけの各段階の率とは別物で、段階の率を掛け合わせても総合の値にはなりません。設計製図の受験者に過年度の学科合格者が混ざるからです。ここから読み取ることは1つで、この試験は単年で完結していません。「今年の製図は通りやすかった」という話が自分に当てはまるかどうかは、自分が学科免除の側にいるかどうかで変わります。段階の率を単年で拾って比べる読み方は、この試験では成立しません。
だから配分は、初年度を学科に寄せてください。学科は7月、設計製図は10月で、学科を突破した年は同じ年の製図に進み、そこで届かなくても過年度の学科合格者として製図に戻れます。逆に学科で落ちた年は、製図の練習が1つも次に残りません。上の期間表で1日に取れる時間の行を選び、7月から逆算した開始月を出してください。その月をもう過ぎているなら、1日の時間を増やして上の行へ移るか、狙う年を1年先へ倒すかの二択です。目安の700〜1,500時間は幅が広く、二級建築士の知識があるかどうかでどちら側に寄るかが変わります。
受験の前提を満たしているなら、実務経験が足りていなくても先に受けてください。上の受験資格の欄にあるとおり、令和2年の法改正で実務経験の審査は免許登録の段階へ移りました。合格を先に取り、必要な年数は後から積めます。年に一度しか機会のない試験で、要件がそろうのを待つのは、待った年数ぶんの受験機会をそのまま捨てる選択です。
勧めないのは、建築系の学歴も二級建築士も建築設備士も持たない人が、ここを最初の一歩に選ぶ場合です。その人にとっての入口は二級建築士(67.3)か建築設備士のほうで、一級の教材を先に開いても出願そのものができません。上の独占業務の表のとおり、一級建築士でなければ設計・工事監理ができない建築物は、用途と規模で線が引かれています。自分が扱いたい建物がその線の内側かどうかを先に確かめると、二級で足りるのか一級が要るのかが決まります。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「加点は区分に対するもの」の根拠は、当サイトの算出式(受験資格0.20の加重・算出式ページで公開)と、上の受験資格の欄に書いた区分(建築系の指定科目卒業または二級建築士・建築設備士/出典: 建築技術教育普及センター)
- 「加点を外しても上位帯」の根拠は、合格率0.45・勉強時間0.35の2要素だけで並べ直した位置(同じ算出式・同じデータで計算)
- 「段階の率と総合は別物」の根拠は、上の注意書き(総合合格率と学科・製図それぞれの率の区別/出典: 建築技術教育普及センター)
- 「単年で完結しない」の根拠は、同じ注意書きの記述(設計製図の受験者に過年度の学科合格者が含まれる)と、上の試験日程(学科7月→設計製図10月・学科合格者のみ製図に進む/出典: 同センター)
- 「実務経験は登録時の審査」の根拠は、上の受験資格の欄(令和2年の建築士法改正/出典: 同センター)
- 「用途と規模で線が引かれる」の根拠は、上の独占業務の表(建築士法第3条第1項・第34条第1項/条文本文と機械照合済み)
よくある質問
一級建築士試験に受験資格はありますか?
あります。建築系の大学・短大・高専・専修学校などで国土交通大臣指定の科目を修めて卒業するか、二級建築士・建築設備士の資格が必要です(出典: 建築技術教育普及センター)。令和2年の法改正で、学科・設計製図の受験自体に実務経験は不要となり、実務経験は免許登録時に審査される仕組みに変わりました。試験に合格した年に必要な実務年数が足りていなくても、後から積んで登録できます。
一級建築士試験の合格率は?
令和7年度の総合合格率は11.4%でした(出典: 建築技術教育普及センター)。令和6年度8.8%・令和5年度9.9%と例年1割前後で、3年平均は10.0%です。これは学科試験と設計製図試験の2段階を通した最終合格率で、各段階の合格率(令和7年は学科16.5%・製図35.0%)とは別物です(出典: 同)。設計製図の受験者には過年度に学科を突破した学科免除者が含まれるため、段階別の数字を掛け合わせても総合合格率にはなりません。
一級建築士の受験料はいくらかかりますか?
受験手数料は17,000円(非課税)です。申込みはインターネットで行い、これとは別にネット決済の手数料がかかります(出典: 建築技術教育普及センター)。学科に合格して翌年以降に設計製図から受け直す場合も、受験の申込みは年ごとに必要です。受験料に加えて製図用の道具や課題対策の費用も見込んでおくと、年単位の予算が立てやすくなります。
一級建築士の合格に必要な勉強時間は?
700〜1,500時間が目安です(出典: STUDYing)。二級建築士の知識がある既習者は700〜1,000時間ほど、初学者は1,000〜1,500時間を見込む水準です(出典: 同)。1日2時間なら初学者で1年半前後かかる計算になります。学科の5科目に加え、設計製図では限られた時間でエスキスと作図を仕上げる訓練が要ります。働きながら数年かけて合格する人も少なくありません。
難易度スコア74.9は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる76資格中4位で、最難関の帯です。総合合格率が1割前後(平均10.0%)と低く、勉強時間700〜1,500時間も大きいためスコアが高く出ます。司法試験(72.0)に近い高さです。スコアは合格率・勉強時間・受験資格から当サイトが算出した独自指標で、算出式は算出式ページで公開しています。
一級建築士試験はどんな構成・日程ですか?
年1回で、学科の試験(7月下旬)に合格してから設計製図の試験(10月中旬)に進む2段階です(出典: 建築技術教育普及センター)。学科に合格すると、一定期間は学科免除で設計製図に再挑戦できます。設計製図が不合格でも学科免除の権利が残るため、複数年かけて突破する人が多い試験です。
一級建築士の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値67.9です。スコアを算出できる76資格の難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)を平均50・標準偏差10へ換算した相対値で、予備校や他サイトが公表する主観的な資格偏差値の転記ではありません。母集団が変わると値も変わります。
一級建築士にしかできない仕事はありますか?
あります。大規模建築物の設計・工事監理(建築士法第3条第1項)が、資格を持つ人に限られると法律で定められています。名称についても建築士法第34条第1項で使用が制限されています。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
一級建築士と他の資格の難易度比較
出典