注意
DBの合格率は論文式試験の対受験者合格率(合格者数÷論文式受験者数)。
- 短答式(合格基準は総合点概ね7割)合格者と免除者のみが論文式に進むため、短答式受験者を含む全体の選抜率より高く出る。
- 短答式の合格率は例年30%台
不動産鑑定士の偏差値(難易度スコア換算)
不動産鑑定士の偏差値は61.7です(スコアを算出できる77資格中10位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|不動産鑑定士の難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
不動産鑑定士の独占業務・設置義務(根拠条文)
不動産鑑定士について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました(e-Gov法令検索の本文と機械照合・確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 業務独占 | 不動産の鑑定評価 | 不動産の鑑定評価に関する法律第36条第1項 |
| 名称独占 | 不動産鑑定士の名称 | 不動産の鑑定評価に関する法律第51条第1項 |
法改正で規定は変わるので、業務の可否はリンク先の現行条文で確かめてください。収録98資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。
不動産鑑定士を動画で学ぶ(YouTube)
当サイトのYouTubeチャンネル「@shikaku-monosashi」で公開している不動産鑑定士の動画は1本(ショート1本)です。
合格率の推移
直近3回の合格率の平均は16.8%。受かるのはおよそ6人に1人です。回ごとの値は下の表に。
図|不動産鑑定士の平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和6年・論文式(受験847/合格147) | 17.4% |
| 令和5年・論文式(受験885/合格146) | 16.5% |
| 令和4年・論文式(受験871/合格143) | 16.4% |
図|不動産鑑定士の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は2,000〜3,000時間です。
図|不動産鑑定士の勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると71番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら33〜49か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 65.8〜98.7ヶ月 | 2,000〜3,000日 |
| 2時間 | 32.9〜49.3ヶ月 | 1,000〜1,500日 |
| 3時間 | 21.9〜32.9ヶ月 | 667〜1,000日 |
出典: アガルートアカデミー(最低2,000時間・初学者は3,000時間以上)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(不動産鑑定士が選ばれた状態で開きます)。
不動産鑑定士の試験の形式(一次出典)
5月の短答式に受かった人だけが、8月の論文式(3日間)へ進みます。論文式の最終日には演習科目があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 短答式試験 | 5月17日の1日で2科目。10:00〜12:00「不動産に関する行政法規」、13:30〜15:30「不動産の鑑定評価に関する理論」。いずれも択一式(マークシート方式) |
| 論文式試験 | 8月1日〜3日の3日間で6コマ。民法・経済学・会計学・不動産の鑑定評価に関する理論(3コマ、うち1コマは演習)。出題形式は論文式 |
| 短答式の合格基準 | 総合点で概ね7割を基準に土地鑑定委員会が相当と認めた得点。総合点のほかに各試験科目についても一定の得点が必要 |
| 論文式の合格基準 | 総合点で概ね6割を基準に土地鑑定委員会が相当と認めた得点。総合点のほかに各試験科目についても一定の得点が必要 |
| 受験資格 | 短答式は年齢・学歴・国籍・実務経験等に関係なく受験可。論文式は令和6年以降に短答式に合格した人 |
| 試験地 | 短答式は全国9か所、論文式は東京・大阪・福岡の3か所のみ |
「不動産の鑑定評価に関する理論」は短答式にも論文式にも出て、論文式では3コマを占めます。そのうち1コマは演習で、評価額を実際に組み立てる作業が課されます。短答式の合格基準は論文式より高く、科目ごとの得点も要ります。入口で落とす試験と本番で落とす試験が縦に2つ並んでいる構造です。
出典: 国土交通省 土地鑑定委員会「令和8年不動産鑑定士試験 受験案内」(PDF) (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格なし。年齢・学歴・国籍・実務経験等に関係なく短答式試験を受験できる(出典: 国土交通省・不動産鑑定士試験受験案内)(区分: 誰でも受験可)
同じ不動産分野には6件を収録していて、いずれも受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるなら不動産分野のデータ表が早く着きます。
不動産鑑定士は入口と本番のどちらで絞る試験か
不動産鑑定士は「本番で絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア83.2)と入口の重さ(受験資格スコア0)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|不動産鑑定士の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回。短答式は5月、論文式は8月(同8月3〜5日)。
- 令和6年は5月19日
- 短答式合格者・免除者が論文式を受験
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(例年5月に試験がある資格の一覧)で見られます。
受験料
12,800円
電子申請(e-Gov)の受験手数料。書面申請は13,000円(収入印紙)
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 費用を抑えられる。民法・経済学・会計学・鑑定評価理論を独力で積み上げられる人向け
- 短答式(5月)・論文式(8月)の日程に合わせ、2,000〜3,000時間を自分で配分できる
- 受験資格がないため、実務未経験でも始めた年から受験できる
通信講座が向いている人
- 専門科目の鑑定評価理論や論文式の答案作成など、独学で対策しにくい部分を仕組みで補いたい
- 2年以上になりやすい学習の進捗と短答免除の使い方を、外部に管理してほしい
不動産鑑定士は短答式と論文式の2段階で、専門科目の比重が大きい試験です。講座選びの前に、短答式(5月)までに確保できる時間を見積もってください。
編集部の見解
不動産鑑定士は1年で決着しない。短答の免除が効くところから、何年計画にするかを先に決める
スコアの位置は10位で、すぐ上が気象予報士(66.3)、すぐ下が司法試験(65.1)です。上に並ぶ二級建築士とスコアはほとんど変わりませんが、中身は逆向きです。
上のスコア内訳バーを見ると、不動産鑑定士は受験資格の寄与がゼロで、合格率と勉強時間の2つだけでこの位置まで積み上がっています。二級建築士のほうには受験資格の加点が乗っています(二級建築士ページのスコア内訳)。片方は入口で人を絞って届き、こちらは入口を開けたまま本番と学習量だけで届いている。スコアが近いことを「同じくらいの試験」と読むと、確保すべき時間の見積もりを外します。
学習量は、スコアではなく上の期間表で見てください。目安は2,000〜3,000時間(上の勉強時間の欄)。当サイトの勉強時間スコアは対数で効く式なので(算出式ページ)、学習量が数倍違ってもスコアの差は数点にしかなりません。横に並べる読み方ではこの差は見えません。1日に取れる時間の行を選んで、何か月かかるかを自分の目で確かめてください。
合格率も、そのままの数字では読めません。掲載しているのは論文式の対受験者合格率です(上の表と注意書き)。短答式を通った人だけの中での16.8%で、通しで見た選抜はこれより厳しくなります。平均合格率の低い順で21番目に来ますが、この位置も同じ条件つきです。
振れ幅は中央値より小さい側で、年ごとの当たり外れを気にする材料はありません(上のレンジバーの要約)。
決めるのは、何年計画にするかです。短答式は5月、論文式は8月で、どちらも年1回(上の試験日程)。短答式の合格は翌年・翌々年の短答免除に使えます。制度のほうが複数年を前提に組まれているということです。
1年目に短答を確実に取り、2年目以降を論文に充てる。免除が効いている間は、論文の1科目だけに集中できます。逆に初年度で両方をと決めると、短答から論文までの3か月に仕上げを押し込むことになります。
向くのは、鑑定評価を業として引き受けるつもりがある人です。上の独占業務の表のとおり、不動産鑑定士でない者は不動産鑑定業者の業務に関して鑑定評価を行えず、名称の使用も制限されています。手続きではなく業務そのものが囲われている側です。
気をつけたいのは、合格した時点ではまだ使えないことです。合格後に実務修習を経て登録して初めて不動産鑑定士になります(上のよくある質問)。試験に受かった年から仕事が変わると考えて予定を組むと、そのぶんずれます。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「入口が開いたまま積み上がっている」の根拠: 上のスコア内訳で受験資格の寄与がゼロであること(区分=誰でも受験可/出典: 国土交通省)と、上の選抜の型の図の座標
- 「二級建築士とは中身が逆向き」の根拠: 二級建築士ページのスコア内訳(受験資格の寄与が乗っている)と、同ページの受験資格の欄(指定科目の卒業または実務経験7年以上/出典は同ページ)
- 「学習量が数倍違ってもスコア差は数点」の根拠: 当サイトの算出式(勉強時間スコア=100×(log10(h)−1)÷3・hは幅の幾何平均。時間が3倍でも要素スコアは約16点、重み0.35を掛けた総合では約6点/算出式ページ)と、上の勉強時間の欄(出典: アガルートアカデミー)
- 「掲載値は論文式の対受験者合格率」の根拠: 上の注意書き(短答式合格者と免除者のみが論文式に進むため、短答式受験者を含む全体の選抜率より高く出る旨/出典: 国土交通省)
- 「振れ幅は中央値より小さい」の根拠: 上のレンジバーの要約(収録資格の振れ幅の中央値との比較・値は合格率の推移表と同じ一次データから算出)
- 「制度が複数年を前提にしている」の根拠: 上の試験日程(短答式5月・論文式8月・年1回/出典: 国土交通省)と、上のよくある質問に書いた短答免除(翌年・翌々年に使える旨/出典: 国土交通省・受験案内)
- 「合格の時点では使えない」の根拠: 上のよくある質問に書いた登録の流れ(合格後に実務修習を経て登録/出典: 国土交通省・受験案内)と、上の独占業務の表(不動産の鑑定評価に関する法律第36条第1項・第51条第1項/条文本文と機械照合済み)
よくある質問
不動産鑑定士試験に受験資格はありますか?
ありません。年齢・学歴・国籍・実務経験を問わず、誰でも短答式試験を受けられます(出典: 国土交通省・受験案内)。宅建のような前提資格も不要です。最難関級の国家資格ですが、受験の入口に制限はありません。
不動産鑑定士試験の合格率は?
論文式の合格率は3年続けて16〜17%台=6人に1人です(出典: 国土交通省。年ごとの値はページ上の推移表)。ただしこれは短答式を突破した人だけが受ける論文式の数字です。誰でも受けられる短答式(例年30%台)から通しで見れば、選抜はさらに厳しくなります。
不動産鑑定士試験の合格に必要な勉強時間は?
2,000〜3,000時間が目安です(出典: アガルートアカデミー)。初学者は幅の上側を見込む水準で、1日3時間でも2年近くかかります。民法・経済学・会計学に加え、鑑定評価理論という専門科目を積み上げられるかが分かれ目です。
難易度スコア65.3は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる77資格中10位=上位の難関帯です。宅建(54.8)やマンション管理士(60.4)を上回ります。効いているのは勉強時間2,000〜3,000時間の重さで、合格率は論文式の対受験者で平均16.8%。式は算出式ページで公開しています。
不動産鑑定士試験はどんな日程・構造ですか?
年1回の2段階です。マークシートの短答式(5月)に合格してから、記述の論文式(8月)に進みます(出典: 国土交通省・受験案内)。短答式の合格は翌年・翌々年の短答免除に使えます。合格後は実務修習を経て登録すると不動産鑑定士になれます。関門は8月の論文式です。
不動産鑑定士の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値61.7です(難易度スコア65.3・スコアを算出できる77資格中10位)。換算式と母集団は算出式ページで公開しています。
不動産鑑定士にしかできない仕事はありますか?
あります。不動産の鑑定評価(不動産の鑑定評価に関する法律第36条第1項)が、資格を持つ人に限られると法律で定められています。名称についても不動産の鑑定評価に関する法律第51条第1項で使用が制限されています。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
不動産鑑定士と他の資格の難易度比較
出典