直近合格率(平均)
17.2%
勉強時間の目安
400〜500h
受験料
3,000円
注意
3科目(通関業法・関税法等・通関実務)すべてで満点の6割以上が必要。合格率は年により大きく振れ、令和5年24.2%→令和6年12.4%→令和7年15.1%。特に計算問題を含む通関実務科目が難関とされる
通関士の偏差値(難易度スコア換算)
通関士の偏差値は55.6です。 当サイト収録で難易度スコアを算出できる76資格を母集団として、 平均50・標準偏差10へ統計的定義どおりに換算した値です(偏差値 = 50 + 10 ×(難易度スコア − 母平均)÷ 母標準偏差)。
予備校・個人サイトが公表する主観的な「資格偏差値」の転記ではありません。母集団(収録資格)が変わると値も変わる相対値です。 スコアを算出できる76資格の偏差値一覧と算出式・母集団の定義は資格偏差値一覧で公開しています。
通関士の独占業務・設置義務(根拠条文)
通関士について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました。 分類の根拠はe-Gov法令検索の条文本文で、引用した文が本文に実在することを機械照合しています(確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 必置(設置義務) | 営業所ごとの通関士の設置義務 | 通関業法第13条 |
- 通関業法第13条: 14条(通関士の審査等)は、政令で定める通関書類について、設置された通関士に審査と記名をさせることを通関業者に義務づけています。この審査と記名は通関士本人でなければ行えません。
収録94資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。 法改正で規定は変わるため、業務の可否に関わる判断はリンク先の現行条文で確認してください。
合格率の推移
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 第59回・令和7年(受験6,322/合格954) | 15.1% |
| 第58回・令和6年(受験6,135/合格759) | 12.4% |
| 第57回・令和5年(受験6,332/合格1,534) | 24.2% |
図|通関士の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
400〜500時間が目安です(出典: アガルート/ユーキャン(目安約400〜500時間))。学習環境や前提知識によって個人差があります。
この目安は、1日に取れる時間で割らないと自分の予定に落ちません。よくあるペースで割ると、かかる期間はこうなります。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 13.2〜16.4ヶ月 | 400〜500日 |
| 2時間 | 6.6〜8.2ヶ月 | 200〜250日 |
| 3時間 | 4.4〜5.5ヶ月 | 134〜167日 |
毎日休まず進めた場合の単純計算です(1ヶ月=30.4日で換算)。実際には空く日が出るので、この期間より後ろに倒れます。開始日を入れて完了予定日そのものを出すなら勉強時間シミュレーターを開いてください。通関士が選ばれた状態で始まります。
受験資格
受験資格なし。年齢・学歴・国籍を問わず誰でも受験できる(出典: 税関)(区分: 誰でも受験可)
同じその他分野には32件を収録していて、うち24件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならその他分野のデータ表が早く着きます。
通関士は入口と本番のどちらで絞る試験か
難易度スコアは合格率・勉強時間・受験資格を1つの数字に合成します。合成すると、受験資格で人を絞ってから易しい試験をする資格と、誰でも受けられるが本番で大量に落とす資格が、同じ点数に並びます。 そこで合成する前の2軸に戻すと、通関士は「本番で絞る」の位置に入ります(本番の重さ=合格率スコア82.8、入口の重さ=受験資格スコア0)。 この2軸としきい値の決め方は難易度スコアの算出式で公開しています。
図|通関士の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回・10月上旬の日曜。第60回(令和8年)は2026年10月4日(日)実施で、合格発表は11月10日(税関ホームページ掲載)・11月20日(官報掲載)。受験申込の受付は2026年7月21日〜8月4日で、令和8年分はすでに終了している
受験料
3,000円 (収入印紙で納付。NACCSによる電子申請は2,900円)
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 費用を抑えられる。法令暗記と計算問題を市販教材で独力で進められる人向け
- 勉強時間400〜500時間を、10月の試験まで自分で配分できる
- 受験資格がないため、貿易未経験でも思い立った年から受験できる
通信講座が向いている人
- 通関実務の計算・書類作成など、独学でつまずきやすい部分を演習込みで補いたい
- 3科目それぞれの合格基準を突破する得点力を、模試や添削で仕上げたい
通関士は通関実務科目が合否を分けます。講座選びの前に、まず自分が計算問題や書類作成にどれだけ時間を割けるかを見積もると、独学か講座かの判断がしやすくなります。
編集部の見解
通関士は年による当たり外れが大きい試験。当たり年を待つのではなく、通関実務を先に潰して当たり外れを消してください
上の合格率の推移表を見ると、収録している3回のあいだで倍近い開きが出ています。当サイトが公開している合格率の振れ幅の指標でも、通関士は平均に対する振れが大きい側に入ります(算出式ページ)。スコアは直近3回の平均でこれを吸収しているので、17.2%を「毎年これくらい」と読まないでください。上の注意書きのとおり、この試験は3科目それぞれで基準点を超える必要があり、1科目でも届かなければ合計に関係なく落ちます。年ごとの上下は、全体の水準がまとめて動いた結果ではなく、計算問題を含む通関実務科目の重さが動いた結果として出ています。
ページ上部のスコア内訳バーも同じことを言っています。通関士は合格率の寄与が勉強時間の寄与をはっきり上回り、受験資格の寄与はゼロです。積む量が多いから難しいのではなく、誰でも受けられて、そのうえで落ちている。だから勉強時間を上乗せしても、それが法令の暗記に向いているかぎり結果は動きません。時間の置き方はこうしてください。法令科目を先に片づけ、残った時間を全部、通関実務の計算と書類作成の反復に回す。3科目の合計を伸ばす発想ではなく、取りこぼしている科目を基準の上に乗せる発想で組みます。
日程は年1回・10月だけです。落ちれば次は12か月後になります(再挑戦インターバル・算出式ページ)。ここで効いてくるのが受験料の安さです。上の受験料の欄を見てください。当サイトが収録している国家資格の中では低い側で、電子申請ならさらに下がります。落ちても財布は痛まない試験だということです。痛むのは12か月のほう。だから判断は費用ではなく時間で行ってください。上の期間表で自分が毎日取れる時間の行を選び、10月から逆算する。逆算した開始月がもう過ぎているなら、1日の時間を増やして上の行に移るか、狙う年を1つ先へ倒すかの二択です。
取ったあとの効き方は、宅建に近い型です。上の設置義務の表を見てください。通関業法は、通関業者に対して営業所ごとに通関士を置くことを義務づけています。さらに、政令で定める通関書類の審査と記名は、置かれた通関士本人でなければ行えません。会社の側があなたの人数を数える資格だ、ということです。向くのは、通関業者・フォワーダー・商社や物流で輸出入の実務に関わる人、これから関わる人です。受験資格がないので、業界に入る前に取っておくこともできます。勧めないのは、国家資格を履歴書に1つ足したいだけの人です。年1回の試験に12か月縛られる割に、囲われているのは通関業務という限られた場所だけで、その外では席の数を変えません。同じ準備期間で、随時受けられる試験も選べます(難易度ランキング参照)。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「当たり外れが大きい」の根拠は、上の合格率の推移表(出典: 税関の試験結果)と、当サイトの合格率の振れ幅の指標(収録している回の最大−最小と、平均に対する比・算出式ページで公開)
- 「1科目でも届かなければ落ちる」の根拠は、上の注意書き(3科目すべてで満点の6割以上/出典: 税関)
- 「量ではなく落選率で重い」の根拠は、上のスコア内訳における合格率の寄与と勉強時間の寄与の差(加重は算出式ページで公開)と、受験資格の寄与がゼロであること(受験資格なし・出典: 税関)
- 「次は12か月後」の根拠は、上の試験日程(年1回・10月上旬/出典: 税関)と、当サイトの再挑戦インターバル(判定ルールは算出式ページ)
- 「受験料は低い側」の根拠は、上の受験料の欄(収入印紙で納付・電子申請は減額/出典: 税関)と、当サイトが収録している国家資格の受験料の並び
- 「会社が人数を数える」の根拠は、上の設置義務の表(通関業法第13条の営業所ごとの設置義務と、第14条による通関書類の審査・記名/条文本文と機械照合済み)
よくある質問
通関士試験に受験資格はありますか?
ありません。年齢・学歴・国籍を問わず誰でも受験できます(出典: 税関)。実務経験も不要で、貿易未経験からでも挑戦できます。合格後に通関業者に就職して届け出ると、輸出入の通関手続きを担う通関士として働けます。
通関士試験の合格率は?
令和7年(第59回)は受験6,322人中954人が合格し、合格率15.1%でした(出典: 税関)。令和6年12.4%・令和5年24.2%と、年により大きく振れます。3科目すべてで満点の6割以上が必要で、特に計算問題を含む通関実務科目が合否を分けます。
通関士試験の合格に必要な勉強時間は?
400〜500時間が目安です(出典: アガルート/ユーキャン)。1日2時間なら半年ほどの分量です。関税法などの法令暗記に加え、輸入納税額の計算や通関書類の作成という実務問題に慣れる必要があります。「必ず受かる」とは言えませんが、独学合格も出ている試験です。
難易度スコア60.5は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる76資格中20位です。合格率が15%前後(平均17.2%)と低めのため、勉強時間400〜500時間が控えめでもスコアは中位に位置します。宅建(59.0)に近い帯です。スコアは合格率・勉強時間・受験資格から当サイトが算出した独自指標で、算出式は算出式ページで公開しています。
通関士試験はどんな構成・日程ですか?
年1回・10月上旬で、通関業法・関税法等・通関実務の3科目です(出典: 税関)。各科目とも満点の6割以上が合格基準で、1科目でも基準に届かないと不合格です。過去に通関実務で合格基準が引き下げられた年もあり、実務科目の難度が全体の合格率を左右します。
通関士の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値55.6です。スコアを算出できる76資格の難易度スコア(合格率・勉強時間・受験資格から算出し、式を公開)を平均50・標準偏差10へ換算した相対値で、予備校や他サイトが公表する主観的な資格偏差値の転記ではありません。母集団が変わると値も変わります。
通関士は法律で設置が義務づけられていますか?
はい。営業所ごとの通関士の設置義務(通関業法第13条)が法律で定められており、事業を行うには有資格者を置く必要があります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定(業務独占)は確認できませんでした。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
出典