注意
合格率は「試験ルート」(基礎試験・応用試験を両方フルで受験する一般ルート)の値。
- 文科省が報道発表する全体の合格率(令和6年度62.6%・令和7年度67.5%)は、現職日本語教師向け経過措置により試験を受けずに合格扱いとなる全試験免除者(令和6年度は約34%)を含むため、試験の実際の難しさを大きく低く見せる。
- 経過措置は令和11年3月末(一部令和15年3月末)までの期間限定。
- 試験ルート合格率は初年度8.7%→2年目35.9%と急変動しており、制度発足直後の値である点に留意。
- 基礎試験不合格者は応用試験が採点されない
登録日本語教員の偏差値(難易度スコア換算)
登録日本語教員(日本語教員試験)の偏差値は53.4です(スコアを算出できる77資格中26位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|登録日本語教員の難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
登録日本語教員の独占業務・設置義務(根拠条文)
登録日本語教員(日本語教員試験)について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました(e-Gov法令検索の本文と機械照合・確認日 2026-07-26)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 必置(設置義務) | 認定日本語教育機関の教員要件 | 日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律第7条 |
法改正で規定は変わるので、業務の可否はリンク先の現行条文で確かめてください。収録98資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。
合格率の推移
直近2回の合格率の平均は22.3%。受かるのはおよそ4人に1人です。回ごとの値は下の表に。
図|登録日本語教員の平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年度(試験ルート・基礎+応用フル受験) | 35.9% |
| 令和6年度(試験ルート・基礎+応用フル受験) | 8.7% |
図|登録日本語教員の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は400〜500時間です。
図|登録日本語教員の勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると54番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら7〜8か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 13.2〜16.4ヶ月 | 400〜500日 |
| 2時間 | 6.6〜8.2ヶ月 | 200〜250日 |
| 3時間 | 4.4〜5.5ヶ月 | 134〜167日 |
出典: アガルートアカデミー(通信講座・受講生アンケート公表値)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(登録日本語教員が選ばれた状態で開きます)。
登録日本語教員の試験の形式(一次出典)
基礎試験と応用試験の2部構成で、応用試験には音声を聴いて答える聴解が入ります。合格基準は基礎試験のほうが高く置かれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基礎試験 | 120分・100問・選択式(1問1点、計100点) |
| 応用試験 | 読解100分60問と聴解50分程度50問・選択式(1問1点、計110点) |
| 基礎試験の合格基準 | 必須の教育内容で定められた5区分で各区分6割程度の得点があり、かつ総合得点で8割程度 |
| 応用試験の合格基準 | 総合得点で6割程度 |
| 受験資格 | 年齢、学歴、国籍等の条件は不問 |
| 免除・特例 | 登録日本語教員養成機関の養成課程を修了した場合は基礎試験が免除される |
基礎試験の総合得点の目安が8割程度と、応用試験の6割程度より高く置かれています。区分ごとにも6割程度という線があり、総合で8割を取っても1区分の取りこぼしが響きます。応用試験には聴解50問があり、読解との間に休憩を挟みます。要項には、年度ごとの難易差等により合格基準の調整を行うことがあると明記されています。
出典: 文部科学省「令和8年度日本語教員試験実施要項」 (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格なし。「年齢、学歴、国籍等の条件は不問です」(文部科学省 令和8年度日本語教員試験実施要項)。(区分: 誰でも受験可)
ただし登録日本語教員としての登録には試験合格に加えて登録実践研修機関での実践研修修了が必要
同じその他分野には36件を収録していて、うち25件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならその他分野のデータ表が早く着きます。
登録日本語教員は入口と本番のどちらで絞る試験か
登録日本語教員(日本語教員試験)は「本番で絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア77.7)と入口の重さ(受験資格スコア0)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|登録日本語教員の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回(11月)
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(例年11月に試験がある資格の一覧)で見られます。
受験料
18,900円
基礎試験+応用試験(試験ルート標準額・合格証書発行手数料込み)。応用試験のみ17,300円・全免除でも証書発行に5,900円(令和8年度)
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 文部科学省が出題範囲(区分)を公開しており、独学でも学習設計を立てられる
- 日本語教育を学んだ経験があり、基礎科目に土台がある
- 勉強時間400〜500時間を、年1回の試験に向けて自分で確保できる
通信講座が向いている人
- 制度が令和6年度発足で、市販教材や過去問の蓄積がまだ少ない
- 基礎試験に合格しないと応用が採点されないため、まず基礎の土台を確実に固めたい
- 年1回・11月の一発勝負に、ペース管理を任せて照準を合わせたい
合格率は基礎・応用をフル受験する「試験ルート」の値です。報道発表の全体合格率は経過措置による全免除者を含むぶん高く出るため、受験して合格を目指す人は試験ルートの数字で見積もってください。経過措置は令和11年3月末(一部令和15年3月末)までの期間限定です。
編集部の見解
報道の合格率と、試験を受けて通る確率は別物。登録日本語教員は経過措置の終わりから逆算して決めてください
最初に数字を分けます。文部科学省が発表する全体の合格率には、経過措置で試験を受けずに合格扱いとなる現職者が含まれます。当サイトが採用しているのは、基礎試験と応用試験を両方フルで受ける試験ルートの値で、直近の平均は22.3%です。報道の数字とページ上部の数字が食い違うのは、母集団が違うからです。これから受験する人が見積もりに使うのは、こちらの側。
ページ上部のスコア内訳バーでも、この資格のスコアを最も強く押し上げているのは合格率の寄与です。勉強時間の寄与もそれに次いで効いており、受験資格の寄与はゼロ。スコアは54.2、26位で、すぐ上が簿記2級(54.8)、すぐ下が情報処理安全確保支援士(54.0)です。
ただし、この順位を固定値として扱わないでください。上の合格率の推移表は2回分だけで、当サイトのスコアが前提にする3回に届いていません。しかも初年度と2年目で大きく開いていて、平均を取っても吸収しきれない振れが残った状態です。
制度が発足したばかりで、過去問の蓄積も薄い。合格率を眺めて難易度を測るより、採点の順序を見て計画を立てるほうが実利があります。基礎試験に合格しなければ応用試験は採点されません。応用へ時間を配る前に、基礎を落とさない状態を作るのが先です。
始める時期は、試験日ではなく経過措置の期限から逆算します。現職者向けの経過措置は令和11年3月末まで(一部は令和15年3月末まで)で、試験は11月です。期限までに自分へ残っている11月がいくつあるかを数えてから、道を決めます。
経過措置を使うか、試験ルートで受けるか。現職で経過措置の対象に入るなら、試験対策より先に、自分が対象かどうかを文部科学省の実施要項で確かめる作業が来ます。対象に入らない人は試験ルート一本です。
上の勉強時間の目安を、上の期間表で自分が毎日取れる時間の行に当て、11月から逆算してください。逆算した開始月がもう過ぎているなら、狙う年を1つ後ろへ倒したほうが安く済みます。
誰が取るべきかは、上の設置義務の表が答えています。認定日本語教育機関で日本語教育課程を担当する教員は、登録を受けた者でなければならないと法律に書かれています。認定機関で教える予定があるなら、この資格は選択肢ではなく前提です。逆に、認定機関の外で日本語を教えることまでは、上の表に規定がありません。地域の教室やオンラインの個人レッスンのために取る資格ではない、ということです。
もうひとつ、試験に受かることと登録日本語教員を名乗れることは同じではありません。登録には試験合格に加えて登録実践研修機関での実践研修の修了が要ります(上の受験資格の欄)。ゴールは登録で、試験はその途中の関門にすぎません。研修に通う時間と費用を計画へ入れないまま、試験の合格だけを目標に置かないでください。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「報道の合格率と試験ルートの合格率は母集団が違う」の根拠は、上の注意書き(全体の合格率には経過措置による全試験免除者が含まれる/出典: 文部科学省の実施結果)と、当サイトが試験ルートの値を採用していること
- 「合格率の寄与が最も強く、勉強時間がそれに次ぐ」の根拠は、上のスコア内訳の3要素と当サイトの算出式(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20/算出式ページで公開)
- 「順位を固定値にしない」の根拠は、上の合格率の推移表(収録は2回分・初年度と2年目で開いている/出典: 文部科学省)と、直近3回の平均を前提にする算出式
- 「基礎を先に固める」の根拠は、上の注意書き(基礎試験不合格者は応用試験が採点されない/出典: 文部科学省)
- 「経過措置の期限から逆算する」の根拠は、上の注意書きの期限(令和11年3月末・一部令和15年3月末)と、上の試験日程(年1回・11月/出典: 文部科学省 実施要項)
- 「認定機関で教えるなら前提になる」の根拠は、上の設置義務の表(日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律 第7条/条文本文と機械照合済み)と、同じ表に業務独占・名称独占の規定が無いこと
- 「ゴールは登録」の根拠は、上の受験資格の欄(登録には試験合格に加えて登録実践研修機関での実践研修の修了が必要/出典: 文部科学省 実施要項)
よくある質問
登録日本語教員(日本語教員試験)に受験資格はありますか?
ありません。年齢・学歴・国籍等の条件は問われません(出典: 文部科学省 実施要項)。ただし「登録日本語教員」として登録するには、試験合格に加えて、登録実践研修機関での実践研修の修了が要ります。試験に通ることと、資格として登録して名乗れることは段階が分かれている点に注意してください。
報道では合格率6割超と見ましたが、当サイトの数字が違うのはなぜですか?
文部科学省が発表する全体の合格率(令和7年度67.5%)には、現職の日本語教師向けの経過措置で試験を受けずに合格扱いとなる全免除者が含まれます。令和6年度はこの全免除者が約34%を占めていました(出典: 文部科学省)。当サイトが採用しているのは、基礎試験と応用試験を両方フルで受ける「試験ルート」の合格率22.3%。試験そのものの難しさに近いのは、こちらです。
試験ルートの合格率が8.7%から35.9%へ大きく動いているのはなぜですか?
この試験は発足したばかりで、試験ルートの合格率は初年度8.7%から翌年35.9%へ急変動しました(出典: 文部科学省)。制度発足直後の値なので、1回分の数字だけで難易度を断定しないでください。試験を受けずに合格扱いとなる経過措置は令和11年3月末までの期間限定で、それ以降は試験ルートが基本になります。
難易度スコア54.2は他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる77資格中26位です。保育士(53.0)などと比べると位置関係がつかめます。採点には順番があり、基礎試験に合格しなければ応用試験は採点されません(出典: 文部科学省)。スコアは試験ルートの合格率で算出しています。
勉強時間はどのくらい見ておけばいいですか?
400〜500時間が目安です(出典: アガルートアカデミーの受講生アンケート公表値)。試験は年1回・11月。この時間を確保できる開始時期から逆算してください。日本語教育の学習経験があるかどうかで、幅のどちら側に寄るかが変わります。
登録日本語教員の偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値53.4です(難易度スコア54.2・スコアを算出できる77資格中26位)。換算式と母集団は算出式ページで公開しています。
登録日本語教員は法律で設置が義務づけられていますか?
はい。認定日本語教育機関の教員要件(日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律第7条)が法律で定められており、事業を行うには有資格者を置く必要があります。無資格者がその業務を行うこと自体を禁じる規定(業務独占)は確認できませんでした。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-07-26)。
出典