注意
掲載値は第二次試験(技術士になる最終試験)の対受験者合格率です。
- 技術士補となる資格を得る第一次試験は水準がまったく違い、令和5年度39.7%・令和6年度37.4%・令和7年度33.8%でした(出典: https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/attached/attach_1012_1.pdf )。
- 第二次試験は21技術部門に分かれ、令和7年度の対受験者合格率は情報工学部門4.2%(受験430/合格18)から総合技術監理部門22.7%(受験2,575/合格584)まで開きます。
- 合格率が高い総合技術監理部門を除くと全体は10.1%(受験21,560/合格2,168)に下がります。
- 受験者の約6割は建設部門で、令和7年度は24,135人のうち14,094人・合格率9.3%でした。
- 受験者が数十人規模の部門は年による振れが大きくなります。
- 筆記に通っても口頭試験があり、最終合格は受験年度の翌年3月です(出典: 日本技術士会)
技術士の偏差値(難易度スコア換算)
技術士の偏差値は75.7です(スコアを算出できる77資格中1位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|技術士の難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
技術士の独占業務・設置義務(根拠条文)
技術士について、資格を持つ人に業務や名称を限定する規定、事業者に設置を義務づける規定を現行条文から拾いました(e-Gov法令検索の本文と機械照合・確認日 2026-09-12)。
| 分類 | 対象 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 名称独占 | 技術士の名称 | 技術士法第57条第1項 |
- 技術士法第57条第1項: 試験に合格しただけでは名乗れず、技術士登録簿への登録が必要です(同法第32条第1項)。技術士補についても同条第2項に同じ制限があります。
法改正で規定は変わるので、業務の可否はリンク先の現行条文で確かめてください。収録98資格を同じ基準で分類した一覧は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にあります。
合格率の推移
直近3回の合格率の平均は11.2%。受かるのはおよそ9人に1人です。回ごとの値は下の表に。
図|技術士の平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年度・第二次試験 全部門(受験24,135/合格2,752) | 11.4% |
| 令和6年度・第二次試験 全部門(受験23,043/合格2,395) | 10.4% |
| 令和5年度・第二次試験 全部門(受験22,877/合格2,690) | 11.8% |
図|技術士の合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は1,000〜1,400時間です。
図|技術士の勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると69番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら16〜23か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 32.9〜46.1ヶ月 | 1,000〜1,400日 |
| 2時間 | 16.4〜23.0ヶ月 | 500〜700日 |
| 3時間 | 11.0〜15.4ヶ月 | 334〜467日 |
出典: アガルートアカデミー(通信講座の公表値・第一次試験400時間+第二次試験600〜1,000時間で合計1,000〜1,400時間)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(技術士が選ばれた状態で開きます)。
技術士の試験の形式(一次出典)
第二次試験は21の技術部門ごとに行われ、必須科目と選択科目の筆記試験に受かった人だけが口頭試験へ進みます。口頭試験は東京だけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験の方法 | 筆記試験及び口頭試験により行い、口頭試験は筆記試験に合格した者について行う |
| 技術部門・科目 | 21の技術部門について実施。試験科目は必須科目及び選択科目 |
| 筆記試験の日程 | 総合技術監理部門の必須科目は令和8年7月19日(日)、それ以外の技術部門と総合技術監理部門の選択科目は7月20日(月) |
| 口頭試験 | 令和8年12月から令和9年1月までの間で受験者に別途通知する日。試験地は東京都のみ |
| 選択科目の免除 | 総合技術監理部門を除くいずれかの技術部門の第二次試験に既に合格している人が、その部門に対応する選択科目で総合技術監理部門を受験する場合は選択科目が免除される |
| 受験資格 | 技術士補となる資格を有し、実務経験が通算4年(総合技術監理部門は7年)超など。資格を持たず業務に従事した期間だけなら7年(同10年)超 |
総合技術監理部門だけ日程が割れていて、必須科目が前日、選択科目が翌日です。他部門の合格者が総合技術監理部門を受ける場合は選択科目が免除されるので、実質的に必須科目1日だけで済みます。口頭試験は東京でしか行われず、期日も個別に通知されるため、直前まで日程が固まりません。
出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第二次試験の実施について」 (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格あり(第二次試験)。(区分: 実務経験+前提資格の両方が必要)
- 技術士補となる資格(第一次試験の合格、または文部科学大臣が第一次試験の合格と同等と指定した教育課程=JABEE認定コースの修了)を得たうえで、(1)技術士補として技術士を補助した期間が通算4年超、(2)監督者の下で科学技術に関する専門的応用能力を必要とする業務に従事した期間が通算4年超、(3)同じ業務に従事した期間が通算7年超、のいずれかを満たす必要がある(総合技術監理部門はそれぞれ7年超・7年超・10年超)。
- 理科系統の大学院修士課程等の在学期間は2年を限度に必要年数から差し引ける。
- 第一次試験のほうは「年齢、学歴、業務経歴等による制限はない」で誰でも受験できる(出典: 日本技術士会)
同じその他分野には36件を収録していて、うち25件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならその他分野のデータ表が早く着きます。
技術士は入口と本番のどちらで絞る試験か
技術士は「入口も本番も絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア88.8)と入口の重さ(受験資格スコア100)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|技術士の位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
第二次試験は年1回。
- 筆記試験は7月で、令和8年度は7月19日(日)が総合技術監理部門の必須科目、7月20日(月・祝)がその他の技術部門と総合技術監理部門の選択科目。
- 受験申込書の配布は3月24日〜4月15日、受付は郵送が4月1日〜4月15日(消印有効)・WEBが4月1日9時〜4月14日17時。
- 筆記の合否は11月に通知され、通った人だけが12月〜翌1月の口頭試験(試験地は東京都のみ)に進み、最終合格は翌3月の官報公告。
- 第一次試験は年1回・11月で、令和8年度は11月22日(日)、申込受付は6月10日〜6月24日(出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第一次試験の実施について」 https://www.engineer.or.jp/c_topics/011/011423.html )
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(2026年11月に試験がある資格の一覧)で見られます。
受験料
20,500円
第二次試験の受験手数料(1技術部門につき・非課税)。第一次試験は13,000円(出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第一次試験の実施について」 https://www.engineer.or.jp/c_topics/011/011423.html )。令和8年度の額
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 第一次試験は受験資格がなく、基礎・適性・専門の3科目の筆記試験だけなので、過去問を回す独学で入口に立てる(出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第一次試験の実施について」)
- 第二次試験の選択科目を実務で扱ってきた分野にできる(受験資格そのものが実務経験なので、業務経験が答案の材料になる)
- 職場に技術士がいて、経験記述の論文を読んでもらえる
通信講座が向いている人
- 第二次試験の経験記述を読んでくれる人が身近にいない(アガルートの公表値では、合格水準の論文の体裁が仕上がるまでに最低600時間の記述練習が要るとされる。出典: アガルートアカデミー)
- 受ける部門が普段の業務と離れていて、勉強時間の見積もりが1,000〜1,400時間の上側になりそう
- 口頭試験(東京都のみ・12月〜翌1月)の受け答えを一人で練習しにくい(出典: 日本技術士会)
第一次は筆記だけ。第二次は筆記の論文に口頭試験が加わり、添削の有無が結果を分けます。当サイトは講座名・料金を載せず、まず一次データで判断できる状態を優先しています(個別講座の比較は準備中です)。
編集部の見解
技術士のスコアは試験の難しさより入口の重さ。実務年数から逆算して、第一次試験を先に片づける
上のスコア内訳バーで、受験資格の項が満点です。合格率と勉強時間の2本だけを見ると、誰でも受けられる予備試験のほうが上に来ます。順位は1位、母集団の最上位で、すぐ下が予備試験(75.3)です。この並びが出るのは、当サイトの式が「参入障壁も難易度のうち」と数える設計だからです。
読み方はこうです。実務経験をすでに積んでいる人にとっての難しさは、このスコアより軽い。これから実務を積む段階の人にとっては、スコアの数字どおり長い道のりです。
順番を間違えないでください。第二次試験の受験資格は「技術士補となる資格を持った後」の実務年数で数えます。上の受験資格欄のとおり、入口3つのうち2つは第一次試験に受かる前の年数を数えられません。年数を無駄にしないなら、在学中か入社の早いうちに第一次試験を通しておく。第一次は受験資格がなく、上の合格率の推移表のとおり第二次より水準が高い試験です。
第二次試験の見積もりは、自分の部門の合格率で立ててください。上の注意書きのとおり、部門によって合格率は5倍以上開いています。受験者の約6割を占める建設部門は全体より低い側です。全部門合計の11.2%を自分の部門の数字だと思って計画を組むと、部門によっては見積もりが甘くなります。
取る意味は法律の側ではなく、名前の側にあります。技術士法が囲っているのは名称です(上の独占業務・設置義務の欄)。条文で確認できるのは「技術士でない者は技術士又はこれに類似する名称を使用してはならない」までで、業務を囲う規定はありません。
だから効くのは、技術士を名乗れることを評価する職場や取引先にいるかどうかです。そこは当サイトの一次データの外なので、自分の業界で名前が効くかを先に確かめてから、年数の投資を決めてください。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「入口の重さを映している」の根拠: 上のスコア内訳(受験資格の項が満点=実務経験と前提資格の両方が必要な区分・出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第二次試験の実施について」)と、当サイトの算出式(合格率0.45+勉強時間0.35+受験資格0.20)
- 「第一次試験を先に」の根拠: 上の受験資格欄(技術士補となる資格を有した後の期間として通算4年超・7年超を数える/第一次試験は制限なし・出典: 同会)
- 「部門で合格率が開く」の根拠: 上の注意書き(令和7年度 情報工学部門4.2%・総合技術監理部門22.7%・建設部門9.3%・出典: 同会「技術士第二次試験結果一覧表」)
- 「第一次は第二次より水準が高い」の根拠: 上の注意書き(第一次試験 令和5〜7年度 39.7%・37.4%・33.8%・出典: 同会「技術士第一次試験結果」)
- 「囲っているのは名称」の根拠: 上の独占業務・設置義務の欄(技術士法第57条第1項の名称独占のみ・確認日つき)
よくある質問
技術士の受験資格は何ですか?第二次試験を受けるまでに何年かかりますか?
あります。第二次試験は、技術士補となる資格(第一次試験の合格、またはJABEE認定課程の修了)を持ち、実務経験の年数を満たした人だけが受けられます。年数は入口で通算4年超か7年超(内訳は上の受験資格の欄/出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第二次試験の実施について」)。第一次試験は制限がなく、学生でも受けられます(出典: 同会「令和8年度 技術士第一次試験の実施について」)。
合格率11.2%はどの試験の数字ですか?第一次試験も同じ水準ですか?
第二次試験(技術士になる最終試験)の対受験者合格率で、21技術部門の合計値です(出典: 日本技術士会「技術士第二次試験結果一覧表」)。第一次試験は水準がまったく違い、3割台で推移しています(出典: 同会「技術士第一次試験結果」)。第二次の中でも部門で開きが大きく、受験者の約6割を占める建設部門は全体より低い側です。部門別の値は上の注意書きで、自分の部門の数字を見てから見積もってください。
難易度スコア84.1・偏差値75.7が高く出るのはなぜですか?
受験資格の項が満点だからです。77資格中1位。母集団の最上位で、すぐ下が予備試験(75.3)です。受験資格の項だけで20点が乗り、合格率と勉強時間の2項だけなら司法試験予備試験(75.3)のほうが高く出ます。試験問題の難しさより、技術士になるまでの道のりの長さを映した数字です。偏差値75.7はスコアを平均50・標準偏差10へ換算した値です。
勉強時間1,000〜1,400時間はどう読めばいいですか?
アガルートアカデミーの公表値で、内訳は第一次試験が約400時間、第二次試験が600〜1,000時間です(出典: アガルートアカデミー)。第二次試験は筆記の後に口頭試験があり、経験記述で論文を書く練習が時間の中心になります。実務で扱ってきた分野を選択科目にできる人は幅の下側、業務と離れた部門を受ける人は上側で見積もってください。
試験は年に何回ありますか?落ちたら次はいつ受けられますか?
第二次試験は筆記が7月、口頭試験が冬、最終合格の公告が翌春で、申込から最終合格まで1年近くかかります(出典: 日本技術士会「令和8年度 技術士第二次試験の実施について」)。落ちれば次の筆記は翌年で、一巡に1年。第一次試験も年1回で11月です。受験手数料は上の受験料の欄のとおりです。
技術士に独占業務はありますか?
業務独占の規定は確認できませんでした。技術士の名称(技術士法第57条第1項)が定められており、資格がないとその名称を名乗れません(名称独占)。名称を用いなければ同種の業務を行うこと自体は法律で禁じられていません。引用した条文はe-Gov法令検索の本文と照合しています(確認日 2026-09-12)。
出典