注意
合格率は受験者ベース。科目A免除制度あり。
- 合格率の数字は他区分よりやや高めだが、有用な参考書が少なく学習難度は高い(目安400〜500時間)。
- 令和8年度からCBT方式の後期試験(2〜3月)へ移行
エンスペの偏差値(難易度スコア換算)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の偏差値は55.4です(スコアを算出できる77資格中19位)。母集団の定義と換算式は算出式ページに。
図|エンスペの難易度スコアの作り方(3要素の加重合成)
- 合格率(重み0.45)
- 勉強時間(重み0.35)
- 受験資格(重み0.20)
エンスペの独占業務・設置義務(根拠条文)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験には、業務独占・名称独占・必置(設置義務)のいずれの規定も現行条文で確認できませんでした(確認日 2026-07-26)。 情報処理の促進に関する法律26条に基づき経済産業大臣が実施する情報処理技術者試験の合格で、法令上の業務・名称の独占規定はありません。同法で独占規定があるのは、登録制の情報処理安全確保支援士(24条)だけです。
資格がないとできない仕事が法律で定められている資格は業務独占資格の一覧(根拠条文つき)にまとめています。
エンスペを動画で学ぶ(YouTube)
当サイトのYouTubeチャンネル「@shikaku-monosashi」で公開しているエンスペの動画は1本(ショート1本)です。
合格率の推移
直近3回の合格率の平均は16.3%。受かるのはおよそ6人に1人です。回ごとの値は下の表に。
図|エンスペの平均合格率は、収録資格の分布のどこか
| 年度・回 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年度秋期(2025年10月) | 15.3% |
| 令和6年度秋期(2024年10月) | 16.9% |
| 令和5年度秋期(2023年10月) | 16.6% |
図|エンスペの合格率のレンジ(帯=最小〜最大・縦線=平均)
勉強時間の目安
目安は400〜500時間です。
図|エンスペの勉強時間の目安をものさしに置くと
図の詳しい読み方
目安が取れた77資格の幾何平均を短いほうから数えると54番目で、中央値は245時間、最小は37時間、最大は5,477時間です。
1日2時間なら7〜8か月かかります。1日に取れる時間ごとの期間は下の表のとおりです。
| 1日の勉強時間 | かかる期間 | 日数 |
|---|---|---|
| 1時間 | 13.2〜16.4ヶ月 | 400〜500日 |
| 2時間 | 6.6〜8.2ヶ月 | 200〜250日 |
| 3時間 | 4.4〜5.5ヶ月 | 134〜167日 |
出典: STUDYing公表値(有用な参考書が少なく400〜500時間の勉強が必要となるケースが多い)(確認日 )。
換算の前提は算出式ページに、開始日から完了予定日そのものを出す道具は勉強時間シミュレーターにあります(エンスペが選ばれた状態で開きます)。
エンスペの試験の形式(一次出典)
科目Aと科目Bがそれぞれ2つ、計4科目を1日で受けます(時間は下の表のとおり)。最後の科目B-2は論述式で、点数ではなく評価ランクで合否が決まります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 科目A-1・A-2 | 多肢選択式(四肢択一)。A-1は30問50分、A-2は25問40分 |
| 科目B-1 | 記述式・90分。2問出題され1問を解答する |
| 科目B-2 | 論述式・120分。3問出題され1問を解答する |
| 合格基準 | 科目A-1・A-2・B-1は100点満点で基準点60点。科目B-2は配点がなく、評価ランクAのみ合格 |
| 科目Bの出題範囲 | 科目B-1は主に設計・開発分野、科目B-2は事業戦略から開発・サポートまで7分野すべて |
| 科目A-1の免除 | 応用情報技術者試験の合格、高度試験・支援士試験の合格、または高度試験・支援士試験の科目A-1で基準点以上をとると、その後2年間免除 |
科目B-2は論述式で、設問の充足度・論述の具体性・内容の妥当性・論理の一貫性などを見てA〜Dの評価ランクが付き、Aだけが合格です。点数の積み上げではないので、部分点で押し切る戦い方ができません。出題範囲も科目B-1が設計・開発中心なのに対し、B-2は事業戦略・製品企画まで含む7分野全体から問われます。
出典: 情報処理推進機構(IPA)「情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 試験要綱 Ver.5.6」(PDF) (確認日 )。
出題形式・科目構成・免除の条件は年度で変わります。申込の前に、実施団体の最新の受験案内で確認してください。
受験資格
受験資格なし(年齢・学歴・実務経験等の制限なし)。(区分: 誰でも受験可)
IPA試験区分ページに制限記載なし・既収録のIPA高度試験と同一の共通ルール
同じIT分野には19件を収録していて、うち18件は受験資格の制限がありません。 合格率・勉強時間の目安・受験料を縦に並べて見比べるならIT分野のデータ表が早く着きます。
エンスペは入口と本番のどちらで絞る試験か
エンベデッドシステムスペシャリスト試験は「本番で絞る」型です。
スコアに合成する前の2軸、本番の重さ(合格率スコア83.7)と入口の重さ(受験資格スコア0)で位置を決めています。 2軸としきい値の決め方は算出式ページに。
図|エンスペの位置(横軸=本番の重さ/縦軸=入口の重さ)
試験日程
年1回。令和8年度からCBT方式の「後期試験」に移行(秋期試験は廃止)。
令和8年度後期は申込受付2027年1月27日〜2月27日・科目A試験2027年2月20日〜3月2日・科目B試験2027年3月16日〜3月28日
同じ時期のほかの試験は、資格試験の日程カレンダー(2027年2月に試験がある資格の一覧)で見られます。
受験料
7,500円
消費税込。令和4年度以降5,700円→7,500円に改定。情報処理技術者試験の全区分共通額
独学 vs 通信講座
独学が向いている人
- 組み込み・IoT機器の開発実務があり、ハードウェア寄りの設問を現場知識で読める人向け
- 応用情報など高度区分の学習経験があり、科目Aを過去問の反復で自走できる
- 参考書が少ない分、過去問と公式解説を軸に400〜500時間を自分で組める
通信講座が向いている人
- 有用な参考書が少なく、独学での情報集めに時間を取られたくない
- 組み込み開発の実務経験が浅く、ハードウェア寄りの知識をゼロから体系立てて学びたい
- 午後の記述対策で、答案の書き方を添削してもらいたい
エンベデッドシステムスペシャリストは、合格率の数字が高めでも参考書が少なく、独学の負担が重い区分です。過去問を1年分解いて情報の集めやすさを確かめてから、講座で時間を買うかどうかを決めてください。
編集部の見解
エンスペは合格率がほかの高度区分より高いのにスコアは上。重いのは試験より、教材の集めにくさ
スコアは56.9で、スコアを算出できる77資格中19位、すぐ上が電験三種(58.5)、すぐ下が通関士(56.5)です。上のスコア内訳バーでは、合格率に加えて勉強時間の寄与がほかの高度区分より大きく出ています。受験資格の寄与はゼロです。
ネットワークスペシャリスト(51.3)や情報処理安全確保支援士(54.0)、システムアーキテクト(51.5)より上に来ます。この差を作っているのは合格率ではありません。
上の勉強時間の欄の出典ラベルに理由が書いてあり、有用な参考書が少ないことを理由に400〜500時間という目安が置かれています。つまりこのスコアの高さが写しているのは、試験の重さより独学の情報コストです。
合格率の推移表は3年度が近い値で並び、水準もネットワークスペシャリストやシステムアーキテクトのページより高い側です。それでも上の選抜の型では本番で絞る側に入ります。数字だけ見て易しいと判断すると、教材を探して回る時間が計画から丸ごと抜け落ちます。
合格率は上の注意書きのとおり受験者ベースで、当サイトのスコアも3年分の平均を使っています。この試験では、答案の練習量に加えて、情報を集める時間そのものを計画に入れてください。
日程は先に片づけてください。上の推移表のいちばん新しい行は秋期ですが、令和8年度から秋期の一斉試験は廃止され、この区分はCBTの後期試験へ移りました。前期に置かれた区分と違い、後期は年度の終わりに来ます。上の試験日程のとおり、申込受付も科目A・科目Bの実施も年明け以降です。
秋に受けるつもりで教材を積んでいた人は、次の機会が1年より先になります。上の日程から申込期間と科目A・科目Bそれぞれの期間をカレンダーに書き写し、空いた期間を教材と過去問を集める時間に当ててください。
科目A免除が使えるなら、上の注意書きにある制度をIPAの公式で確認して、その分を科目Bへ寄せる。年1回のままなので、申込を外せば次は1年後です。
勧める相手ははっきりしています。組み込み機器や制御システムの開発に手を置いていて、ハードウェア寄りの設問を現場の知識で読める人。手元に答案の材料がある側なら、参考書の薄さは致命傷になりません。
逆に、高度区分をひとつ増やす目的でこの区分を選ぶのは勧めません。上の独占業務の欄のとおり法令上の独占規定はなく、資格そのものが仕事を囲う側にいません。教材が少ないぶん、同じ1点を取るのにかかる時間もほかの区分より長くなります。
肩書きを増やしたいだけなら、解説書の厚い区分か、法令で仕事が囲われている資格に同じ時間を置いたほうが回収しやすい。
この見解が寄りかかっているデータ
- 「勉強時間の寄与が大きい」の根拠: 上のスコア内訳の加重寄与(合格率0.45・勉強時間0.35・受験資格0.20/算出式ページで公開)と、収録している他のIPA高度区分のスコア内訳との比較
- 「情報コストがスコアに乗っている」の根拠: 上の勉強時間の欄の出典ラベル(有用な参考書が少なく400〜500時間の勉強が必要となるケースが多いと明記/出典: STUDYing公表値)
- 「合格率の水準がネスペ・システムアーキテクトより高い側」の根拠: 上の合格率の推移表と両ページの推移表(出典はいずれもIPA統計資料)。上の選抜の型の分類は合格率スコアと受験資格スコアの2軸(しきい値は算出式ページで公開)
- 「分母は受験者ベース」「スコアは3年平均」の根拠: 上の注意書きと、直近3回の平均を使う算出式(算出式ページで公開)
- 「次の機会が1年より先」の根拠: 上の合格率の推移表の最新行が令和7年度秋期であることと、上の試験日程(令和8年度からCBT方式の後期試験へ移行・秋期試験は廃止・申込受付および科目A・科目Bの実施はいずれも年明け以降/出典: IPA)、上の注意書きの科目A免除制度
- 「資格が仕事を囲わない」の根拠: 上の独占業務の欄(情報処理の促進に関する法律26条に基づく試験で業務・名称の独占規定なし。同法で独占規定があるのは登録制の情報処理安全確保支援士(24条)だけ/現行条文で確認)
よくある質問
エンベデッドシステムスペシャリストに受験資格はありますか?
ありません。年齢・学歴・実務経験を問わず誰でも受験できます(出典: IPA)。IPAの高度試験(レベル4)で、組み込みシステムやIoT機器の開発を担う技術者を想定した国家試験です。応用情報技術者などに合格していると、科目A-1の免除制度が使えます(旧・午前Ⅰ免除に相当)。
エンベデッドシステムスペシャリストの合格率は?
例年15〜17%台で、6人に1人ほどが受かります(出典: IPA統計資料)。数字だけ見ると収録IPA高度試験のなかでやや高めですが、有用な参考書が少なく、学習の負担は軽くありません。受験者ベースの数字で、当サイトのスコアは直近の平均(16.3%)を使っています。年度ごとの値はページ上の推移表にあります。
エンベデッドシステムスペシャリストの合格に必要な勉強時間は?
400〜500時間と、収録しているIPA高度試験のなかでは長めの目安です(出典: STUDYing公表値。有用な参考書が少なく400〜500時間の勉強が必要になるケースが多いと記載)。組み込み特有のハードウェア寄りの知識が問われ、市販教材だけでは補いにくいことが時間のかさむ理由とされています。
難易度スコア56.9は、他の資格と比べてどの位置ですか?
スコアを算出できる77資格中19位です。合格率は高めでも、勉強時間400〜500時間が収録IPA高度試験のなかで長いため、相応に高い帯に出ます。応用情報(51.3)の先にある技術系のレベル4で、データベーススペシャリスト(53.5)などと同じ専門区分です。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験はいつ行われますか?
年1回です。令和8年度からCBT方式の後期試験に移行し、科目A・科目Bとも年明けの2〜3月に実施されます(出典: IPA)。従来の秋期一斉方式は廃止されました。具体的な日程・申込期間・受験手数料はページ上の欄のとおりです。
エンスペの偏差値はいくつですか?
当サイトの統計換算では偏差値55.4です(難易度スコア56.9・スコアを算出できる77資格中19位)。換算式と母集団は算出式ページで公開しています。
エンスペに独占業務はありますか?
ありません。情報処理の促進に関する法律26条に基づき経済産業大臣が実施する情報処理技術者試験の合格で、法令上の業務・名称の独占規定はありません。同法で独占規定があるのは、登録制の情報処理安全確保支援士(24条)だけです。業務独占・名称独占・必置のいずれの規定も、現行条文では確認できませんでした(確認日 2026-07-26)。
出典